「平成」を含む小説

　試験も終わった、課題も出した。あとはバイトでもして充実した春休みを過ごそう。開放的な気分に浸る大学三年生の太田ヒロキはふと思い立って地元の大ケヤキ神社を訪れる。 　しかしそこで…

1992年夏・大学一年生の添田正樹は、アルバイト先のスーパーでこっぴどく怒られ、意気消沈したまま帰りの電車に乗り込んだ。途中の駅に到着したその時、見知らぬ少女が慌てた様子で電車内…

当市は人口3万人前後、周囲を山に囲まれた盆地に立地しています。近世農山村を前身にする町村が漸次合併して誕生した街であるようです。 小学校が7つ、中学校が3つ、普通高校が1つと農業…

境遇が悪いと宗教にはまりやすいですよね。 この作品を書いたのは平成の中頃ですので2022年話題の宗教系の話とは違います。 この話はフィクションあり、実在の団体などのかかわり…

プロローグとエピローグのみ三人称で、残りは全て一人称となっています。幾つかのパートに分かれており謎が明らかになっていく形の幻想怪異譚です。短編集に書き直すつもりが面倒臭くなって以…

精神医学が発達していなかった平成初期。 シンヤとサヨコは、健康的なごく普通の家庭を築いているつもりだった。 しかし、徐々に亀裂が入ってゆく家族。 子供たちは何を感じ、どう生きてゆ…

平成二十三年春。 烈しい驟雨の中、小さな廃商店の軒先にたたずむ一人の作家。 故郷の町の思い出は、愛喫の銘柄もろとも消えて行く。 【注意】 ※縦書きを想定して書いているため、一部…

北の大地で繰り広げられるフードバトル、なんて大袈裟なものじゃないが平成元年、北国の大学へ入学した俺は、大いに食った。いや、食わされた。おしゃれなバーだと言われて入ったアルバイト先…

花火師――煙蔵（えんぞう）が手ずから創作する花火は超一級との評判。なかでも知る人ぞ知る門外不出の線香花火は、『特別な』客にのみ譲り、それ以外の客にはどれだけ金を積まれても売らない…

今、ネット小説で最も重要なのは『ストレスフリー』です。 努力も挫折もなく、脅威も敗北もない、ただただ主人公が一方的に甘やかされる世界観、それが売れる最低条件です。 ここにほん…

中学1年生のクボタナキは、母親から日常的に暴力を受けていた。初めて顔を殴られた日、ナキは公園でイガラシと出会う。 お前の母さん殺りに行こう。彼はそう言った。 ※実父からの娘…

　“バブル崩壊”。戦後――高度経済成長を遂げた日本だが、昭和の終焉と共に栄華は急激に崩壊してしまう。そして新しい時代は平成の世と言われたが、どこか暗いニュースばかり。時代は未だに…

　　　　〜　あらすじ　〜 昭和３８年の春、高校１年生の少女が林 の中で、突然神隠しに遭った。現場には、 血塗れとなった男の死体が残され、偶然 その場に、少女と幼馴染だった少年が…

　あの小学校のときの事件から十数年、美弥たちは『近衛探偵事務所』を設立したが、なかなか軌道には乗らなかった。 　来る依頼は、インチキ霊能者と化した瀬崎浩太からの事前調査ばかり。…

　 「横を見ると、そこには……」 「そこには…？」 　 　 　 　 　 　 　 「白鳥の湖を踊るバレリーナの中年加齢臭を放つ男がいた。」 …

24で出会った夫とコロナ禍で挙式、出産 立ち会いもなく難産を乗り超えた先で確かに自分のお腹にいたとは信じられない我が子の子育てが始まる。 「こんなに可愛いと言ってたら最初に覚え…

下記への参加小説です。 「5分で読書」短編小説コンテスト2022 （テーマ：「だれにも言えない恋（恋愛）」）

突然死した遥は、転生して隣の家の娘、葵になった。平成時代を生きた遥は、葵の生活がよくわからない。葵が思ったことに感動したりおばさん心が駄々漏れ…。ドタバタな日常生活はどうなるのか…

おじいちゃんの喫茶店を手伝っている川瀬麻奈美。 ある日やってきた男性客はなぜか麻奈美を知っていて、 けれど誰も彼のことは麻奈美に教えようとしない。 「僕が一体何者なのか……素性…

2001年、大阪。 大阪城公園でゴミ袋に入ったバラバラ死体が発見される。 更に、事件発生から数時間後に十三で2人目のバラバラ死体が発見されることになる。 事件の捜査を進めていた大…