「蕾 花」を含む小説

　多元世界の存在が確認されたのは、２１世紀も半ばのことだった。 　突如として発生した『禍』と呼ばれる天変地異の直後、地球のあちこちにゲートが現れた。 　ゲートの先には無数の世界が…

異常に長い冬、吹雪の日。偏屈者の女将が営む場末の宿屋に、ひとりの美しい少女が訪れた。トランク一つを提げて、不機嫌な顔で。 ぶっきらぼうな女将と、ふてぶてしい毛玉の猫と、名前を名乗…

触れた人間の致死率を操ることができる不思議な力を持つ少女・朱氷霞は、父の出世のため強制的に入内させられた。 幼い頃から毒霧の姫と呼ばれ忌み嫌われてきた氷霞は、ひとりで生きていく…

白い梅の蕾――まるで幼稚園に通っている子たちのよう いまにも咲き出しそうに、笑っている―― ４０字×４０行で書いているショートショート３４作品目 １００作品まで毎日公開出来るかな

『ウォルヴァンシアの王兄姫 ～淡き蕾は愛しき人の想いと共に花ひらく～』の、 番外編的なお話を追加していきます。 サブキャラやメインキャラ含め、 色々エピソードを書いていけたら良い…

花火師――煙蔵（えんぞう）が手ずから創作する花火は超一級との評判。なかでも知る人ぞ知る門外不出の線香花火は、『特別な』客にのみ譲り、それ以外の客にはどれだけ金を積まれても売らない…

植物になりきってみる １…スイセン ２…木から落ちた葉っぱ ３…竹林 ４…桜の蕾

女は一人、心を燃やしていた。 自らが最愛を奪った影を、必ずこの手で摘み取ろう。 禁忌を犯した者共を屠ることで、女の野望は急速に蕾を膨らませていく。 舞台は様々な天候を彩る花々の…

太陽に成り変わるべく作りだされた金色の華〝空中華(マシェッド)〟の脅威に侵された世界で、抗うひとたちの物語。

異世界エリュセードに帰還し、ウォルヴァンシアの人々と優しい時を過ごしていた幸希（ゆき）。 異世界人である父親と、地球出身の母親の血を継ぐ幸希は、 新しい場所での生活に奮闘しながら…

｢俺が、いつかきっと貴女を自由にする｣ 　その約束の上に、幼い二人―墨彦と琴音の恋が芽生えた。 　年月が流れ、夏。庭師として北園家に仕える墨彦は、未だ色褪せぬ想いを抱いていた。…

　彼女のヘアピンには、四つの蕾が並んでいた。だんだんと咲き開いていく、不思議な髪飾りであり……。 （「小説家になろう」「エブリスタ」でも掲載しています）

｢…アネモネの花が咲く頃に、迎えに来てくれますか？｣ そう言って、彼女は俺の前から姿を消した。 それから半年、アネモネの蕾が顔を出し始める。

底抜けに明るい花咲蕾は、この春から始まる寮生活で一学年上の青崎友璃奈と同室になる。 蕾は積極的に関わろうとするが、友璃奈は一人でいることを望んでいて――

控えめで大人しい椿は、亡くなった母親の影を追っていた。 ある日、妹の蕾が体調を崩し病院で診てもらうことに。そこで、医者の息子の総一郎と出会う。 いつしか、二人は惹かれ合い…

卒業すれば片思いのあの娘とは離れ離れになってしまう。　だが、告白する勇気なんてない。　そんな主人公を見兼ねた親友にある不思議なモノの存在を教えられた。　 その花が開く時、主…

西暦1900年代初頭、世界各地で戦火が燃え広がり世界中が悲嘆と憎悪の断末魔で満たされ、限りない狂気と破壊の衝動が世界を駆け巡る頃、『それ』は現れた。 遥か宇宙より現れた『それ』…

ある男の呪いは、花となって人の鎖骨に咲く——。 ダークファンタジーです。 花は刺青のように浮かび上がり、蕾はやがて花開く。理性が外れ、感情のままに、欲を満たすためだけに暴れる。…

天下が統一されて数年。 戦を知らず、無邪気に育った少女、天花。ある時亡くなった貴人の弔問へ向かった折、彼女は透き通るように白い少年、燦と出会う。彼の口から己が出生の秘密を聞かされ…