特異体質から人から疎まれ自身も悪戯に手を染めた後ろめたさで、他人を遠ざけぼっちでいることを好んでいたヒロインが、その特異体質で皇帝Aから後宮入りを請われ、後宮に上がれば、ヒロインを一途に愛する皇帝Bと、ヒロインの特異体質を利用する皇帝Aと、双子の皇帝の存在を知りながらも、愛してくれる皇帝Bに心惹かれ、また、自分を慕ってくれる宮女を唯一の侍女に召し抱えたりと、ヒロインが本来持ち合わせている他人から愛される気質を理解して、難局に取り組む姿勢に感動しました。
ヒロイン像の形容において、その美貌と純粋な感情の描写がとても素敵です。体躯に凹凸が無いのが唯一の欠点ですかね。
まだ57話読み終えた時点で物語が完結しておりませんが、早く続きが読みたいです。数多の後宮譚を読み漁りましたが、この物語は私の中で上位に入る逸作です。
「毒霧の姫」として恐れられた妃と彼女に恋をした皇帝の物語です!
触れた相手の致死率を操る異能を持つ主人公はある日、父の出世のために後宮入りを強いられる。
自分の能力の危険性を十分に理解していた彼女はひっそりと陰で暮らそうとするが、現実はそうもいかない。
一目惚れしたという皇帝から、主人公は逃れられるのでしょうか。
後宮ものは近年増えつつありますが、異能を持つ少女が主人公というものは初めて読みました。
インパクトのある出だしで引き込まれ、読みやすい文章で一気に物語へ入っていけます。
一途な皇帝、心優しい侍女、唯一の友達の白蛇など出てくるキャラクターも個性豊か。
登場人物同士の掛け合いもおもしろく、読んでいて飽きません。
「一見、たおやかで無害な花でも、猛毒を持っていることがある」※ひとこと紹介文の和訳です。
果たして主人公に平穏な日常は訪れるのか……気になるところです!