「幻燈」を含む小説

自主企画「300文字の死」によせて書きました。

旅の途中、ふらりと夜の古都を訪れた"ボク"。 けれど、すでに商店は閉まり街には人の姿もなかった。 夜の街をあてもなくさまようボク。 やがて、川の向こうに見える明かりにいざなわれ、…

〈幻燈魚七姉妹シリーズ・佳雨音〉 僕の祖父母が営んでいる民宿「満月荘」に奇妙なことが起こった。満月の夜になると和服を着た半透明の女の子が何処からともなく現れて民宿をドダダダダダ…

この世界には誰もが知っている伝説がある。 その名は”雪食みの幻燈”。 桜と雪が共存する最果ての地にて現る神獣”ニックス・プルヌス・レプス”が自己犠牲ののちに生み出す肉を使った料…

〈幻燈魚七姉妹シリーズ・九里香〉 「私は九里香。『金木犀の天使』を目指す者。よろしくね」 2020年、仙台市街地上空に正体不明の気球が現れ世間を震撼させると同時に下界では思…

人と魔術師が存在する世界。 人は数の少ない魔術師へ奇異の目を向け迫害し、魔術師は力のない人に対して己の力を持って報復を図ろうとする。古くから続く二つの種族の間の争いは、形を変え…

〈幻燈魚七姉妹シリーズ・瀬世良〉 毎年夏になると、山林の集落に滞在することが決められている潤一（主人公）は友人の頼雄と共に仙台市のアパートから祖父母の家に向かって真夏の茹だるよ…

丸呑みの魅力に取りつかれてしまった主人公は、 あらゆるものを呑み込んではその会館に震えていた。 あるとき、ついに禁断の欲求にかられてしまい……！？ ↓前回の投稿↓ 『この世…

これは「普通」ではない幼いふたりの物語。 余裕もなく過ぎ去るその日々の隙間に非日常を感じて欲しい。 どんな人にだってあったはず。魔法使いになって空を飛んだり、海賊になって荒くれ…

朝が訪れることなく、夜だけが支配する世界「ドゥンケルナハト」では人々は人工的な月を中心に栄えた「月都」と「精霊灯」で守られた町や村が広がっており、人々はそこで生活を営んでいた。人…

大陸中央より離れた地にある、城塞都市グリーンウェル。 発展こそ緩やかではあったが、豊かな緑と爽やかな風に護られた風光明媚な土地で、人々は皆安心して穏やかに日々を過ごしていた。明日…

同じ吹奏楽部の後輩が、死んだ。 昨日まで元気だった後輩・星野の突然の死に戸惑う冴島は、彼女のことを思いながら帰り道を歩いていた。 雪の路で神社の灯籠に火が灯る。 その先にいたのは…

世界のどこかでかつて作られた映画について語ります

俺、私立探偵の乾宗十郎はある時、元映画会社のオーナーである老大富豪から依頼を受けた。その依頼とは、 『70年以上前の恋の決着』である。

思い浮かんだ短い不思議な話を書いています。三十。

「あなたが私を幸せにしてくれる人ですか？」 　他人と関わることが苦手な束原諒真はある日、悪霊にとり憑かれる。それが彼の〝運命〟にまつわる……ストレスの絶えない日々の始まりだっ…

多くの人々がその幻想に酔いしれ、また深い哲学に頭を悩ませた謎多き岩手の詩人、宮沢賢治。 誰もが思い浮かべた銀河鉄道の幻を今新たに描きました。 あなたの駅はどこにありますか？

雪の日の帰り道、正太は懐かしい幻に出会う。 愛犬であり、相棒であった犬のクロ。 正太は二十年ぶりに、いなくなってしまった彼の消息を知る。 原稿用紙十枚の掌編です。