「幻想 幻想文学」を含む小説

眠れない夜は 月に語りかけてみよう。

夜の森の中、トンビとフクロウが交わす不思議な会話。海の向こうには、白い馬がひたむきに泳ぐ姿があった。彼が目指すものは何か？ そして、海と空を舞台に繰り広げられる命の格闘が描くのは…

夢の記録

思い出の中の愛、渇望する愛、近づき合う愛。かつて一緒に暮らした三人がまた食卓を囲む晩、互いを思いやりながら、翡吹と詞嘴は少しずつ自分の思いを露わにしてゆく。許せなかった人のことや…

服飾専門学校を卒業し、現在はイベント関係の会社に勤める晴雨は、Netflixで『ウィッチダンス』というドラマにはまっていた。魔女の末裔や弟子たちの行動が交差するドラマの展開に、晴…

ワクチンの副作用で具合を悪くした蒔霞は、自宅に飾ってある見慣れたゴーギャンの絵に不気味な感じを受けた。父を亡くした蒔霞が石垣島からその家に来たのは六年前のことだった。エアコンの冷…

ある夏の日の夜、海に向かって、街灯の光が並ぶ道路を私は歩いていく。

コロナ禍により多くの人が家に篭っていた頃、彫刻作家の順騎の部屋には毎夜決まった時間に決まった音色が流れ込んで来た。それを待つようにしながら暮らすなか、順騎は作品を入れるための箱が…

異世界からの漂流物、贈り物（マテリアル）が辿り着く街、幻都市。 そんな街にある私立幻都総合学園、通称『幻想学園』は、贈り物（マテリアル）を研究することのできる、この国唯一の学校だ…

生きることの不穏と焦燥に包まれた連作

【最新話〈星と舟と〉永遠の薄明の世界。わたしは星を目指し、小舟で進んでいく――】 掌篇・短編集。 自分だけの箱庭を創るように、美しいもの、儚いもの、おぞましいもの、悲しみ、痛み…

ある男のところにやってきた「使いまわされた原稿」。しかしこれは男にとって運命の出会いだった……。文字通り原稿に取りつかれたその男はいったいどうなってしまうのか。

山海經（せんがいきょう）――異国の人や獣や神の様子が記された、秦漢の頃の伝説の奇書。 あるいは、その他中国古典に登場する不思議な存在に着想を得た短編集です。 二千年前も令和の世も…

答えは出ない。

人々は只管階段に足をかける。 本当に何もない階段だ。別の通路や何処かの階へ繋がりもしないどころか踊り場さえ存在しない。 （非現実的。不思議な場所と人）

※残酷描写要注意です※ 2024/07/03(水)完結です。ありがとうございます、ズビズビ～ッ(泣) 2024/10/01(火)微修正しました。

――世界をなくした私は《マボロシの海》を旅することにした 少女が気がつくと《マボロシの海》と呼ばれる不思議な空間を漂っていた。 この空間に漂っている理由はおろか、自分のこともな…