「雪」を含む小説

ある雪の日に、突然訪ねてきたのは、雪を名前に持つお前だった。 なぁ、今日がお前の日なら、俺はどんな願いも聞いてやるよ。 だから────。

男は恋人に約束をした。いつか、必ず草花畑を見せてみせると。 しかし、それは叶わなかった。約束は破られたまま、それでも男は諦めなかった。 この村に来る雪肌の子供達に、陽の光を見せる…

ゲームを題材にしたSFが書きたくてこうなりました。百合SF……勝負だ！

空から雪が静かに舞い降りてくる今日は、君と出逢ってからの五度目の記念日。 図書館の前に佇む僕は、自動販売機で買ったホットコーヒーを一口飲み、ふぅっと白い息を吐く。 どうか僕…

ある小学生の女の子が、道を歩いている途中にサンタさんに会う、そんなお話。 この物語を読むにあたって注意しなきゃいけないことは、ただひとつ。 子どもに戻り、童心を持って読むこと。

世界をぼかすような白い粒。私にとって、ホワイトクリスマスはいつの時代も特別だった。 今年は雪、積もるかな？

いたずらなリスと、お人好しのキツネが遊んでいると、リスが「クマの怖がりを直してあげよう」と言い出しました。キツネは訝しみながらも、リスについていきます。そこでリスが提案した方法で…

ふと興味が湧いて調べてみたら、雪が発生してから地面に落ちるまでに掛かる時間は「約五時間三〇三分二〇秒」というのを知りました。 そこから着想を得た話です。

赴任先で部下と深い仲になった男は、離婚の話し合いのため帰郷する。家までの雪道で子供時代を回想するが、小学校の教室で見た雪の妖精を思い出す。家に着く直前、その妖精が現れる。

香坂尚人はしがないサラリーマン。二年前まで元気であった恋人の園崎雪美は不治の病に侵されて入院生活を余儀なくされていた。 そんな尚人が不思議な雰囲気を持つ少女マリーを助ける。 …

二〇二〇年、十二月十七日、午前零時三十二分。 雪が止んだ瞬間に、人は死ぬ。 縺れた縦糸と、狂った横糸が紡がれる。 それは、誰を想って、誰の手で。 この世界は、まるで、万華鏡の…

　一年前の事件によって、薫と美緒はひどく傷ついた。画面の割れたスマートフォンのように、表側だけ取り替えて、何事もなかったかのように生きてきた。それはまるで、『世界の端』に取り残さ…

16歳の雪は、ひょんなことからクリスマスイヴにひとりぽっちになってしまいました。 誰も本人も知らない神様からのプレゼントの出逢い。そんなお話です。 注/恋愛ではありませんm(__…

　何も変わらない日々。ただ普通に生きていた少年――片倉小虎は、いつものように学校を終え、家に帰り、お風呂に入って、従姉妹の作るご飯を食べ、寝る。いつも通りに始まり、いつものように…

私たちはよく似た双子だった。 でも、しらゆきは雪の日に消えた。

有力政治家の娘、雪樹は性別を間違われたまま、自国の皇・蓮と、幼なじみとして固い絆で結ばれていた。しかしある日、雪樹は蓮に少女であることを気づかれてしまい、乱暴された挙句、後宮に幽…

クリスマスイブの夜に、彼氏と喧嘩をする。 どうもお約束の展開をやってしまったらしい。なのに、ホワイトと言うよりグレーなクリスマスイブの翌日、クリスマス。外に出ると晴れていて、雲は…

　異世界の１人の少女「メル・アイヴィー」。 　雪の降り積もる中で歌っていた彼女に、ひとりの少年が「あんたの歌は嫌いなんだ」と言い放った。 　その少年は「セツ・コクァン」と名乗り、…

落ちこぼれの烙印を押されたとある精霊の末裔。 閉鎖された里から抜け出したいと願った、こちらもとある精霊の末裔。 本来出会う事がないとされた二つの種族。 その種族の男女が、一…

雪と蛍の姉妹は毎年夏に祖母の家に遊びに行く。その近所の神社には狐の神様がいる。狐が見えるのは、雪だけ。 ――神との約束は果たされなければならない。