「言わない ホラー」を含む小説

３ 「う……ん…………あ……れ、此処……は？」 　仰向けで倒れていた私の視界を支配していたのは辺り一面の霧だった。 　ゆっくりと身体を起こしてみるも、まだはっきりとしない頭と、…

毎日のルーティンは人を殺すこと。 そんな人間の苦悩や絶望、思いやり、こだわりを一人語り形式で進んでいく物語。

実際に起こりうる話なので、ホラーでもなくミステリーでもなく現代ドラマとしました。 彼女の想いはどこに……。

チャラ男の又八（自分ならどんな女も口説き落とせると思っている）が絶世の美女が住んでいると言われる洞窟に向かう。しかしそこにはこの世のものとは思えないほど醜い老婆がいた。何かを伝え…

ある日の帰り道、僕の乗った電車は月面に非常停止した……。 僕と彼、あるいは僕と神様、もしかしたら、僕と僕のはなし？ ショートショート(SFではありません。念の為)。微グロ注意…

魔女、というものをご存じですか？ 魔法というものを使い、悪さをすることもあったと言われる恐ろしい存在ですね。 しかし、魔女というものはいるのに、魔男というものは聞くことがありま…

　社会に馴染めない主人公・小守風太郎《コモリ・フウタロウ》はロクに働きもせず、引き籠もりの生活を送っていた。一日の大半をパソコンと向き合い、現実から逃避して過ごしていたが、もう風…

身内が集まると自然と始ってしまうそれぞれが体験した不思議な話。 普通はそんなの聞かないよ、と友達に言われまして、 私の家族って他から見ると変な人ばっかりなのでしょうか…… しかし…

母親が亡くなったことで、疎遠にしていた父親とともに郊外の屋敷で暮らすことになったアニ。が、使用人たちは冷たく、父親も仕事に明け暮れる日々。そんな中「近づいてはいけない」と厳しく言…

富士の裾の樹海に一人で住んで居る少女｢粟嶋茶美｣。彼女は縄文時代から受け継がれた魔法で、富士の噴火を防いでいるという。編集長に言われて取材に来た記者がそこで見たものは、沢山の人形…

　これは少しタガが外れたオカルトマニアの日記。 　スクショしてはいけないと言われる画面を保存した「僕」は見事呪われてしまう。 　少しずつ近づいてくる「彼女」。 　しかしそれは彼…

山田は公務員、妻は専業主婦で料理がマメ。山田は結婚記念日に同僚に言われた通り記念年数本のバラを買う。二人は幸せ、、、である。周囲からどう見られようと。過去に何があろうと。

――古来より人間共の友として進化してきた種族が犬共であるならば、古来より人間共の上に君臨し人間共の王として人間共を使役してきた種族は間違いなく我々、猫である。生まれ持った「カワイ…

　お互いの印が消える日。それは、お互いが認めてしまった日でもある・・・。 　俺は、消防士をしている。 　よくある話だが、この職業をしていると、”バカ”に遭遇する事が多い。 　…

人や動物、全ては何かの生まれ変わりである。彩子は幼い頃からその“前世”を見ることができた。 ある時、学校で出会ったのはダ・ヴィンチの再来と言われる程の才能を持つ少年だった。彼の隣…

デビュー以降、飛ぶ鳥を落とす勢いで人気作家となった俺は、言葉の魔術師とまで言われていた。 しかし、満足は、人を留める。 だから、五十の音を一つずつ減らしてゆき、どこまで小説が書け…

「どんづまりに小屋掛けしてはいけない」と言われる忌み地に、テント泊してしまった釣り人の悲惨な末路。 日本の古くからの伝承は意味のないことではないのだ。次々と現れる魑魅魍魎やヒル。…

友人たちと４人でレンタカーを借りて東北旅行へ出かけることになった俺は、運転席の友人から「妙なものを見た」と言われた。それは……

金を積みさえすれば、神であろうがなんであろうが殺す事も厭わない巫女がいるという。 しかも、約定に縛られ、依頼によって斬れるのは一人のみだという。 元々は清廉潔白な宮司であったは…

2037年ー 富める者とそうでない者の格差は急速に拡大し、時代は「超格差社会」と呼ばれるまでになった。 収入不平等指数(ジニ係数)は騒乱の危険度が高いと言われる60％を超え、…