擦り切れ蜻蛉

作者 増黒 豊

80

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★★★ Excellent!!!

最初は遊び半分だったことも、日を重ねるごとに次第に取り返しのつかないことになってしまい……と、世にも奇妙な物語にありそうな不気味さが残るホラー作品です!

主人公の不安と焦りが増していく様が描かれており、読者にはその理由が分かっているけれど何もできず、ただただ主人公が恐怖のどん底へと落ちていくのを見ているしかありません。。
それがまたこわいです。

そしてラストに待ち受ける展開にも注目です!

★★★ Excellent!!!

昔どこかで見たことのある仕掛けを、小説で再度読むような。
最初はワクワクして読み初め、そして少しずつあれ? と違和感が生じます。

最後は、思わず笑った後に、ホラーだこれ!
と気が付きジャンルを確認するという。

ホラー苦手なのに、引き込まれて楽しめました。
そしてタイトルのセンスが光ります。

★★★ Excellent!!!

設定の時点でまず大勝利しているなと感じました。
タイトルのセンスも抜群。言葉が擦り切れていった先に待つのは、正に尻切れトンボにしかなれない結末。人気作家と謳う蜻蛉の文章がだんだんと不格好になっていく様はホラーであり、とてもユーモラス。
誰でも一度は見たことがあるであろう「世にも奇妙な物語」の、不可解かつ面白みに溢れる世界観。自分は最後にふふって笑ってしまいました。
スッと読み終えることができるので、ぜひ電車の乗り継ぎ時間などに読まれることをオススメします!

★★★ Excellent!!!

最初はとても楽しい小説家の言葉遊び。けれどどんどんと……。
でも、そうなのですよね。

文字を封じてしまえば、ひいては言葉を封じてしまえば、そうなってしまいますよね。

文字、言葉と人との切っても切れない関係を、深く考えてしまう短編でした。

だんだんと狂気に満ちていく世界を堪能できます。

★★★ Excellent!!!

思わず一気読みをしてしまいました。身震い、間違いなしです。
初のミステリーらしいですが、どこからこのようなアイデアが浮かんだのか……流石としか言いようがありませんっ!

言葉の魔術師とまで呼ばれた「俺」の言葉遊びをもとに書かれた話となっています。
一話進むごとに、使う文字を「減らして」ゆく。
一文字、一文字、擦り切れながら。
舞っては、飛んでは、消えてゆく……。
最後に、何が残されるかは、読んでからのお楽しみ。

——次、いっぱい封じる。

——。

—。




素敵なドキドキをありがとうございます。

★★★ Excellent!!!

暗い部屋で一人机に向かって文字を書く作家の姿が浮かび上がるようです。
作家の自問自答と彼の作った掌編のみがつづられているので、実際のところ彼がどんな環境で執筆作業をしているのか分からないのですが、私には一人原稿用紙に向かって鉛筆かシャーペンで一心不乱に書き続ける姿が見えた気がしました。
作家が始めた言葉遊びは、最初はただの遊びだし、語彙や表現を広げるための練習になりそうですが、途中から呪術のようになっていきましたね……私には恐怖を招く儀式のように思えてなりませんでした。しかしだからこそ面白くて、続きを読みたいという気持ちが止まらない……!
ラスト、なんだか妙に納得しました。虚無。