「歴史短編」を含む小説

姉想いの或る弟は、歩けない姉を見舞うため病室への暗い廊下を歩く。今日も、明日も、きっとその先も。 ◆遥か昔に書いて部誌に載せた作品を転載しています。 ◆改稿なしですので表現の未…

固定化されがちな歴史上の人物から女性をピックアップしてお送りします！

　小説を書く趣味を持つ「俺」は、三年前のある日、執筆中に突然、キャスター椅子で妖精を轢き殺す。「俺」は、まずその妖精の存在そのものに驚き、何が起こるのかびくびくしているが、一向に…

刀や槍で戦をしていたそんな時代、戦場跡近くの不思議な池で、武具を池に沈める一人の小僧がいた。 小僧はなぜ池に武具を沈めるのか。 池に現れる鎧武者とは。 妖と人の、契約が結ばれる。…

信濃の国に、一匹の鷹がいた。

　アニメ『一休さん』で知っている人の方が圧倒的に多いであろうこのお坊さん。実際はどんな人物だったのか？ 　みなさん楽しいことやってますか？　趣味に打ち込んでますか？ 　え……勉…

関ケ原合戦で西軍についた落ち武者の話し、、、。

釧路市の街中にある湖、春採湖には龍神さまが棲んでいる。実際に見た人もいるらしい。この都市伝説に巻き込まれていく、研究のために来た大学生、たまたま祠を見つけてしまった女子中学生、司…

茨城県神栖市に存在する神様の話を短編で作りました。電撃大賞で一次突破できたことは光栄です。 終戦の日に平和への祈りを込めてこの小説を投稿いたします。

――庭の小祠には狐が棲んでいる。 狐が見たある家の物語。幕末から現代へ駆け抜ける、食と人をつなぐ心温まるオムニバスストーリー。

令和元年。横浜赤レンガ倉庫に普通の青年が訪れた。「あの倉庫がこうなるとは。　時間とは恐ろしい。」 その姿は少し服に着られている様であり慣れていないのだとわかる。 彼はなぜここに来…

■あらすじ 　野盗退治に向かった藩の討伐隊が全滅した。そのため再度討伐隊が組まれた。谷川左内と柏原衛守は岡っ引きを引き連れて出立しようとしていた。その城門前で、肥富数馬という妙な…

時はお江戸の町が活気にあふれていたころ。おんぼろ道場に住む二人の兄弟仁吉と佐吉は今日も夏の暑さにうなされ、ついでに腹ペコでした。腹ペコ兄弟の前に現れたのは、旅人さんですが、なんだ…

帝国の頂点に君臨する皇帝という存在は唯一絶対である。 故に皇帝の謁見は帝国の中でもごく限られた者たちのみが与れる特権的な栄誉であった。 謁見の間には帝国随一の実力者である公爵と、…

統一歴１８６６年３月１３日、イルコフスカー劇場において武装組織による襲撃が発生。当日、観覧に来ていた公爵を始め２３名の政府高官及び外国要人、貴族等を人質として立てこもった。武装勢…

　時は、元禄江戸時代。 　お犬様で名高い悪法・生類憐みの令が発令され、それの真っ盛りの時代。 　町人は、お犬様の機嫌をとりながらびくびく暮らしているという、なんともあわれな…

吉乃がアルバイトをしているオダマキ堂は、地元では人気の定食屋。吉乃の関心はもっぱら、オダマキ堂の売上アップと評価について。しかし近頃、オダマキ堂の付近では「幽霊弁慶」なる怪異に襲…

キリストの弟子ユダは、ベッド中で眠れない夜を過ごしていた。 明日、自らの主キリストを裏切るかを、 寸前で迷っていた。 だが、彼の部屋にあの人が現れて――。 このジャンルは…

何でも御座れ、何もかもがそこに揃う、見世物小屋。 そこに居座る噺家が、奇妙奇天烈な話を唱えるそうな。 治安も何もありゃしない。自由が渦巻く怪しきを、とくとご覧あれ

　むかし、むかし。 　国上寺という寺に、一人の稚児がいた。 　その稚児の名は、外道丸。 　外道丸は、男とは思えぬほどの、それはそれは美しい姿をしていた。 　そんな外道丸に、とあ…