「奪われた 私」を含む小説

テラ──それは太陽が失われ、全てが変色したもう一つの地球。 空は茶色に、雲は黒に。赤いはずの炎ですら緑の輝きを放つ、そんな世界。 太陽を失ったことで地上の生命は滅びの道を辿るかと…

「お前のような女と結婚などできないっ！　婚約などこの場において破棄する!!」 　始まりは婚約者が発した怒りの溢れるその言葉。 　私は稲妻のようなその言葉にうたれて意識を失った。…

私は『私』を自覚する。 花であるカーネーションは自我を持つ。 私を覆う土を掻き分け、最初に目にする少年。 最初は枯らされ怒ったりもしますが、少年のひたむきさに徐々に心を奪われてい…

いわゆる「追放モノ」のつもりで書いていましたが、話の進展とともに、王道少年漫画的なノリになってしまいました。ただし、根本的なテーマは「追放」のままです。 以下あらすじ。 人の…

――僕が契約の末に貰ったのは勇者を殺せる、ただそれだけの力だった。 数年前、村人Aは大切な人を殺され、大事なものを奪われ、大切な場所を壊された。 それからの私たちは、非力ながら…

　2020年夏　私たちは光り輝く星たちに出会った。その輝きに心を奪われ、目が離せない。観測を始めたその日から、時間は瞬く間に過ぎ去っていく。 　これは、いち観測者が星たちに送るエ…

　代わり映えのない日常にありながらも、私が経験した特別な思い出を紹介しよう。 　駅にあるストリートピアノ。 　そこで演奏する中学生ぐらいの女の子。 　私はその曲と彼女の込める感情…

妹はいつも「お姉様ばかりずるいわ！」と言って私の物を奪っていく。 誕生日プレゼントも、生誕祭のプレゼントも、お祖父様が外国に行ったときのお土産も、学園で首席合格しときに貰った万…

　親に敷かれたレールの上を、ただ歩いて生きてきたマサト。 　彼は高校に入学する直前、唐突に異世界に召喚された。 　彼が召喚された理由は、魔王の魂と相性がピッタリだったため。…

「エルメア！　お前のような冷酷な女との婚約は破棄させてもらう！」 「え？　本気ですか？　ラインハルト殿下」 　突然、婚約破棄を宣言されてしまった聖女エルメア。 「当然、本気…

前世では家族から愛されず、最期は殺されてしまった。何故、私が、私だけがこんなに悲しい目に遭わないといけないのか…。…ってなんで赤ちゃんになってるの！？前世の記憶を持ったまま、異世…

夫は急死して　さらに騙されて追い出された私。 金貨１００枚を手に入れるために街を目指すのですが、 その途中に立ち寄った占いの館で「心の炎を消す魔法」という気持ちをコントロールする…

これは京都の西にある病院の中で起こった現実。 人は一体どの様にして追い詰められれば自我が崩壊されていくのか。 壊れた心、眠れなくなってしまった日々の中で食事も出来ずにただただ泣い…

「私」の住む街はある日を境に人々が次々と消えていく事件が起こり始め、私も犠牲者の家族の1人となってしまった。大切な人達を奪われた私は森の中で行き倒れていた神官姿の青年と出会う。彼…

私には、ロメン王子という婚約者がいる。 だけど、私の婚約者であるロメンは、妹の「魅了」によって、私との婚約を破棄し、妹と婚約をしてしまうのだろう。 どうにかして懲らしめてや…

異世界でエロ小説家デビュー？ そもそも文房具BLがこの世界に需要はあるのか？ 私の異世界ドタバタ作家生活のお話。 なおこちらは私ぶりーきが「小説家になろう」様で連載しているもの…

卒業試験は「金の腕輪の争奪戦」 魔法学校に通う三年生、エヴァ・アドバンスは実技科目が苦手だった。 座学授業で腕輪を得るもたちまち奪われてしまい、最終日にして卒業要件の三本には届…

　かれこれ五年ほど前、公爵令嬢だった私───オリランダは、王太子の婚約者と実家の娘の立場の両方を聖女であるメイルティン様に奪われた事を許せずに、彼女を害してしまいました。しかしそ…

「貴女がいてくれたから、私はここに居場所ができました」 志望校に悩んでいた久留里は、たまたま足を踏み入れたカフェで、百合子と出会う。その姿に久留里は目を奪われた。 ーー彼女と…

命を奪われた妹の代わりに作られた、彼女にソックリなアンドロイドの物語。 作られた命……その虚しさと悲しさにメスを入れた、異色ラブコメディ。 届かぬ想いが生み出す感情……それは嫉妬…