主人公が記憶を奪われた状態から物語が始まり、この世界のことを全く知らない読者と同じ目線で進んでいくので安心と思いきや、のっけから想定外の世界観で2度見しました。
難しい話は理解するまで時間がかかりますが、そこは読みやすい文章でサクサク読めて進むことが出来るのでバランスがとれていると思います。
天秤の片方の皿に難解な理系の話。反対の皿には読みやすい文体。うん、釣り合ってます。観測者は私ですが。
そしてこの作品は愛を語る作品だと思います。
思わず一万年と~みたいな曲が頭に。おっと。
作中に出てくる『三つの問い』は、読者も一緒に考えさせられる問いかけです。
ボリュームがあって満腹満足。二週読むのがオススメです。重厚感のあるお話でした!