「わからぬ」を含む小説

　剣と魔法の世界で「最強」と謳われた人がいた。……いや、人と言っていいのかわからないほどの強者であった。 　彼に立ち向かう者は誰一人としておらず、また彼がこの世界で知らないことは…

ある日、藍上響也は後輩である八宵水萌に告白された。 人に触れることでその人の感情色がわかる響也にとってその日の水萌の感情色が今までと違うことに気づく。 淡いピンク色……感じ…

なぜかこうしないとダメな気がした。 これが直感なのかこうしなけれればいけないと知っていたからなのか、 俺にはわからなかった。

近くて遠い二十四世紀かどうかはわからない『銀河』のどこかへ繰り出すセンチメンタル・ジャーニー。目まぐるしく移り変わる四季の中で、物語職人が鼻提灯の合間にエッセイを綴る。時は走馬灯…

やけ酒を呷った翌朝、いるはずのない人物が部屋にいた。男は笑いながら言うのだ。「俺が悪かったから、許して」と。 里芋の煮っ転がし、握り合う手、コスモス。 きっと、なんとかなる。本当…

幼なじみの門田ロミオは、アメリカンドッグみたいな女の子だ。 甘いんだかしょっぱいんだかわからない、僕は苦手な味なのに、なぜだかまた食べたくなるあれにそっくりなんだ。 ワガママ、自…

恋愛短編の第二弾。 恋なんてよくわからない。クラスメートたちは騒いでいるけれど——。 恋と気付くのは特別な瞬間。新しい世界に放り出されたように。って感じです。

「魔女を残しなさい。この地にいる精霊を守りなさい。それがリゼットのやらなければならないことです」 山の中に隠されていた集落が、その日燃えた。一人逃されたリゼット・ハーウェルは、祖…

終列車の座席で目覚めると、他の乗客たちが顔を覗き込んでいる。 皆、「ここがどこなのかわからない」と言う。 外は漆黒の闇、なにも見えない。 やがて電車は、どこかへと到着し──

毎月出されるお題の季語をもとに小説を書く企画。 ただやってもつまらないので、何が出るかもわからないのにSFで縛ってみようと思っています。

　遠山環はラノベ作家を目指してはいるものの、思いが強すぎるせいかなかなか一歩を踏み出せないでいた。 　だがある時、人気漫画家の神崎琴乃との出会いをきっかけに物語は動き始める。 　…

「飲んだら乗るな。乗るなら飲むな。当たり前のことがなぜわからぬか、人の子よ」 　天界の執行者である天使ウリエルは、わき見ペザサスチャリオットに追突されて免許教習所にいる男に転移…

三分ほどで読める、短めのお話です。 字を読むのが苦手な人でも楽しめるように、簡単な文章で書いています。 これも皮肉です。 わからなければ、理解ってください。 頭を使ってください。…

数々の人間を異世界へ送ってきた偉大なる転生の女神・サンサーラ。 だが、ある日弟神に泉に落とされ、女神である自分が転生をすることに！？ 世界滅亡の鍵を握った少女に転生した彼女。…

たった1人で、山奥に暮らす青年。名は、路冠。 山奥に隠された屋敷にある扉を守って生きる事が使命と信じ、いつ来るかわからない後継者が、来るその日を待ちながら過ごしていた。爺と過ごし…

転機というのは突然現れる。 　 平凡な高校生である雨宮タケル(主人公)は、ある日突然、異世界の人間と出会い、それと同時に影の化け物に襲われ窮地に立たされる。突然のことで何もわから…

シコ娘。それは、別世界の力士の魂を受け継ぎ、その名を冠して生まれてくる少女たち。 彼女たちは、土俵という直径15尺（4.55m）の円形の闘技場で、日々の過酷な稽古で磨かれた互いの…

ある夜。たまたま入った酒場で、男はピアノを弾く彼女と出会う。 音楽のことはわからないが、なぜだか彼女に強烈に惹かれた男は、彼女に声をかけた。 すべてが自然な彼女と話をしていく中で…

珍妙怪奇、不可思議千万な事象について「遊び」で調べる男、神市辰明を主人公に置いた連作短編シリーズ。 それぞれの物語は独立していますが、第５話（『友達人形』）に関しては、第１話〜第…

街の一角に建つ、小さなパン屋さんの一人娘・朝野こむぎ。不思議な力もなにも持たない、ごく普通の中学生である彼女が焼いたパンに突然、命が宿る。 『サポポン』と名乗ったそのパンに――…