「じゃないよ」を含む小説

　騎士団の新人エレナの元に変った事件の話が舞い込んだ。王宮から盗まれた「透明薬」を使い、国宝を奪うという脅迫状だ。準備を整え、犯人を待ち受けるエレナたち。ところが、現れたのは姿ど…

夜会にて、不可侵の女神はサイラスに言った。 「どうか私を婚約者にしていただけませんか？」 間近に見るあまりの美しさに暫し言葉を失う。が、しかし我に返った。嘘だ。まさか自分を慕うわ…

「君には赤は似合わない。青のドレスを着なさい」 「君の趣味は僕は好きになれない。土いじりはもうやめてほしい」 「君に娯楽は必要ない、無駄な知識もいらない。ただ、僕のそばで着…

とある曲からのインスピレーションで書きました。音の水面から光る言葉を掬い上げるような作業で書いてて楽しかったです。

物部(ものべ)タロウ、自分で付けたあだ名はモブタロウ。 常に目立たず生きてきたのに、何故か異世界の女神から『転生しない？』と持ちかけられて… 目立つことを嫌い「モブ」でいる事に…

泥棒を始めたレイティスは第3の家の掃除の最中、とある失敗作と名乗るAIを見つけてから、二人でバイクを乗り回し、街を駆け抜ける。ダイヤモンド、高価なハーブなど、脳筋のみで色々盗んで…

LOST現象が生じた世界の話。。初編K.K.とC.C.の章の舞台はサンフランシスコをモデルにした都市です。 　LOSTとは、人間の感情が閾値を超えるまで蓄積したため、その感情は溢…

醜く汚い私を、ここに残しておこうと思う。 　私の衣装ケースから、今まで纏った嘘を一枚ずつ引っ張り出して飾る。そんな作業に付き合って貰うことになるだろう。 ここに美しい衣装はひ…

　ロンドンの大英図書館で、奇妙な「忘れ物」が見つかった。貴重な五冊の古書と、おどろおどろしい悪魔の絵。インターポールの捜査官ユーゴは、古書を置き去った犯人とその目的を調べるよう、…

那央と和泉。 生暖かくて脆い2人の暮らし。 雑貨屋で働く那央とライターの和泉。 満ち足りていて、満ち足りることのない幸せを手繰り寄せていく。

非才：才に乏しいこと。才能がないこと。 武門の後継として生まれたカロッツは、 代々強大な重力魔法に目覚める血筋のはずが、 己のみを重くする「自己重力強化呪文（グラビライズ）」し…

目の前に表れたのは突然消えた彼女の娘だという女の子だった… 俺　陽彦(あきひこ) 現在40歳。20代の頃から今の職業であるバーで働く。現在は系列店何店舗かの店長をつとめる。 程…

小国と大国は戦争をしていた。2国は国力に大きな差があるにも関わらず、戦争は現在に至るまで数年間続き、膠着状態を保っている。その謎を解き侵攻の足がかりとするため小国の研究機関へと潜…

同じ学年だけど、クラスが一緒だったこともないし、昔からの馴染みの間柄でもない。それでも私は彼を知っている。彼も私を知っている。それでも彼は何故、声をかけてくるんだろう。……何のた…

　アレストリア王国、俺が生まれ落ちた人生２つ目の故郷だ。 　転生、摩訶不思議で奇想天外な事象、俺が元居た世界でも実例がほぼないような珍しい現象が俺に起こった。このアレストリア王国…

無表情、抑揚のない声、冷たい印象を与える切れ長の目。人から気味悪がられる要素を持っている『八千代郡（やちよこうり）』は、クラスで一番嫌われている人物だ。 高校入学と同時に始めた…

《天には仙が舞い、地には鬼が潜む》 人々にそう語られるのは、御伽噺の世界。 　 幼くして両親を亡くし、山に暮らす祖父に引きとられた　双子のリシュとロアン。環境や人に恵まれてたく…

交通事故に遭い、10年間眠り続けていた青年「剣崎」。彼はある日奇跡的に目を覚ます。しかしそれは、以前の彼ではなかった。冷静な思考、存在し得ない数多の知識、そして曖昧だが鮮烈な「剣…

メルカトール子爵家の姉妹は城郭都市ウェス・アドニスの中で『アドニスの二輪花』と呼ばれる程の美貌を持ち、多くの人を魅了していた。 しかし姉のシスティナは年に一度の祭りで婚約者であ…