electronic warfare
2ru
「thief」
出会い
2000...何年経ったのだろう。2300年か、2400年か。太陽も月も見えない曇り空になってしまった。人類の半分はAIが占めるようになり、殺人、誘拐とか性犯罪よりも、サイバー攻撃、ハッキングの方が多くなった。日常にサイバー攻撃が溶け込んでいる。今更、殺人を犯すそんな奴はいないだろう。珍しい動物でも見たかのように取り上げられ、奇妙な目で見られる。
「立派な怪盗になりなさい」
昔の昔、父にそう言われなった。実行したものの、「怪盗」ではなく『泥棒』という身になった。科学もなにも使わない、アクション力とアドリブでどうにかしようとする。つまり脳筋でやってる。え、つまらない?そりゃあそうさ、認めてる。
今は第3の隠れ家の整理整頓をしている。この空き家、ほこりっぽくて困るんだよな...仕方ないよな。人類は減少傾向、高齢者もベビーもいない。
空には私の指名手配が空中に映されている。
『レイティス/19歳』と。懸賞金は10億。わお、そこまで上がってるのか。前見たときは240万だったぞ...
物を退かして、埃を払う。それの繰り返し。...なにこれ、硬い。明らかに埃じゃない。...へ?何かボタンを押してしまったのだろう。ピコっと音が鳴る。
「おはようございます主様。今は...いつでしたっけ...今日の御仕事はどうなさいます...か?」
「いや主って誰よ」
「ぎゃああああ」とても人ではない悲鳴が上がる。首元には「α-2」とある。αって男型だったけ...女か、女型だな!2は試作品...誰かが使っていたのか?仕事?...こいつ、政府のロボか!?
「ごめんデータ消す!」
「えちょ待って情報提供するから」
「いらない!消す!政府に連絡入れられると困る!」
「待て、一旦ストップ!誰!誰だよ!?そこから説明して!そしたら消していいから!」
いいんだ。大切なの持ってるけど、いいんだ。
「私名前はレイティス。泥棒やってます。...これでいい?」泥棒という単語を聞いて、ワクワクしているのだろう。目がキラキラとしている。こういうの、苦手なんだよ。
「泥棒...!やってみたい!」
泥棒は、時に命の危険に陥る。特殊部隊が銃を撃つ事がある。(そりゃあそうだけど)それも即死の。当たり処が悪くて父が死んだ。「簡単に出来る物じゃねーよ。お前はお留守番だ」「いーやーだー!この体、失敗作だから盾になれればいい」「あっそう...好きにしてくれよ...ちなみに、バイクは乗れるか。」「もちのろん!バランス感覚は自信ないけど!」そんな自信満々に言われてもなぁ...
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