「文学賞」を含む小説

2000年代頃の時代感で学生の感覚っぽいものを描いた小説です。 昔に地方文学賞に出したものです。

怪奇生物と呼ばれる存在がいる。河童、お菊、ルシファー、ミカエル、牛鬼、死神、ぬらりひょん、鳳凰、──人魚。 人間社会の裏で密かに活動する『領域治安部』は、古今東西で大きな脅威と…

この世界ではそれが日常。言葉遊びから生まれた、奇妙な世界のなんでもない一風景です。

少し昔、自殺者の増加を憂慮した神はある仮説をたて、私たちから生贄をえらび、毎日饗宴を開くことにした。ある夜の生贄は私だった。白い部屋。最期までの時間をもう一人の孤独な少女ラビと過…

海と山にはさまれたのどかなある田舎町に、ひとりの男が流れついた。 男は、なんの因果かある日虎へと姿を変じてしまった元人間であった。 虎へと変わった直後は嘆き、苦しみ、山のいた…

【第60回「文藝賞」落選作品】 動画共有サイトでファミリーチャンネルを運営する家族のもとに生まれたぽぽちゃんは今年で高校生になる。みんなに愛されているはずのぽぽちゃんは、ぽぽちゃ…

　その日、佐藤敬太は定期通院のためにかかりつけの病院を受診していた。中学から続く診察は、同じ言葉から始まり、同じ言葉で終わる。 　自分の病気のせいで家族にも迷惑をかけている。その…

大学四年生の八月末、主人公は苛立っていた 蝉の声はひたすらに五月蠅く、渇きは増すばかり そんな中で出会った、占い師との刹那のお話

甘やかされている弟に苛立ちを募らせていた蓮はある日、不意の事故から居合わせた吸血鬼と共犯になり、弟を見殺しにする。 吸血鬼、奏は告げた。 「僕は吸血鬼。血を貰うけど、あなたを殺さ…

のっぺらぼうのお話です。

その少年は正しいものが正義だと思っていた。その少年は曲がったことが嫌いで学生としてやるべきことである、勉学に打ち込んでいたが、ある日の境、自分の今まで行ってきたことに関して疑問を…

妹のベッドに、妹が脱皮した後の皮が残されていた。私は、妹の皮を折りたたんで、カバンに入れ、仕事に出かけ、帰宅して、お風呂に入る。 ※第２回イロカワ文学賞に投稿した作品です。

某文学賞一次選考通過作品

　巨人伝説研究家、角田六郎（つのだろくろう）は巨人の実在を知る数少ない真の研究家である。 　だが、彼が行く先々には、巨人が実在しては困る常識人達が立ち塞がり、毎回、アレな展開にな…

週間ホラーランキング10位を記録

第1歌集『発熱』より、秋の短歌1首を精選して紹介していきます。 その第１彈。 なお、オリジナルの鑑賞文あります。

ある日、ベランダで煙草を吸っている男(川満)がいる。男(川満)は、煙草を吸いながら、ある事を思い詰めていた。「いったい、いつからだろうか…」そんな事を言い、物語が始まる。

第26回倉敷市民文学賞短歌部門大賞受賞。 歌人の生沼義朗氏に佳作に選んでいただいた短歌を紹介します。 孤独感系短歌です。 なお、自作添削した短歌を追記しました。

第26回倉敷市民文学賞短歌部門大賞受賞。 歌人の佐藤通雅氏と歌人の辰巳泰子氏に、 佳作に選んでいただいた短歌を紹介します。 SF恋愛空想系短歌です。

第26回倉敷市民文学賞短歌部門大賞受賞。 第1話。歌人の生沼義朗氏に特選に選んでいただいた短歌を紹介します。 選後評あり。 第２話。今月号の入選歌の中で、1番面白いと思った短歌を…