「距離」を含む小説

部員ひとりの弱小ボクシング部。 次の試合で負ければ、もう終わり。 だけど僕には、才能も、体格も、なにもかもがない。 そこに現れた彼女が、僕に授けたのは「15㎝」という距離――

仲のよかった幼馴染、清水望月とぎくしゃくし始めた。それでも、俺は元の距離に戻りたくて、今の君との距離を、答えを、探し始める。

小学校5年生の春。君は水色の定規を手に、こう言った。「15センチ。それが君と私の距離ね」――不器用な少年と少女はやがて大人になり、二人の距離は離れたり近づいたりして、そして……。

付き合い始めて1年経つカップル、類と風流は夏休みの課題の追い込みをするためにレストランで勉強をする。 その後、風流が丘の上にある展望台に行きたいと願い、その途中で悲劇が起こる。そ…

身長が低いことがコンプレックスの山田鈴花は、隣の席の無口だけど優しい里見くんに恋をした。 偶然ふたりきりになったある日、鈴花は里見くんに告白するのだが――……。

どこかの地球で出会った、ヒトと”ヒトでないもの”の悲劇。 立場の違う二人の、切ない恋物語。 ヒトは何のために生まれて来たのか?　 ※前作「真夜中の食卓」と同じ世界観となります。…

「ラブホテルにつきあってほしい」 地元を離れ就職した広瀬静香は、数ヵ月に一度会って話す関係の八城奏多からラブホテルへ行きたいと言われてしまう。 大学院生の八城は、研究分野こそ違…

少年は高校生であった。高校生で身長160cmであった。 少女は高校生であった。高校生で身長175cmであった。 身長差15cmの少年少女が己のプライドをかけて戦う。 そんな感じの…

「人と人の間にある心の距離」が見えるという不思議な力を持っていた二人は、六年を経て再会する。これは「続き」か「終わり」か「始まり」か。二人の対話が行き着く先は……。

「私、今日、告白します」 　高校2年の秋、幼馴染の彼女はそう告げた。 　俺は考えることになる。 　彼女はどうして告白することにしたのか。 　彼女は何を考えているのか。 　そして、…

軽音楽部のボーイミーツガール。 声にコンプレックスのある高校一年生・宮本浩（みやもと　こう）が、同じく個性的な声を持つ二年生・原田陽世（はらだ　ひよ）に会い、彼女に惹かれ、歌との…

野沢あんぬと三島雪枝、そして高橋智久は幼馴染だ。あんぬと智久は幼い頃からピアノを習い、将来、ピアニストになることを志していた。しかしあんぬは成長するにつれて自分の手の大きさではピ…

高校時代からの友人である二人は同じ大学に進学し、昼休みの講義室で二人きりの時間を過ごす。 けれど恋愛を意識し始めた二人は、十五センチの距離を保つことしか出来ずにいた。 その距離を…

少年は、雨が大っ嫌いだ。 雨粒は、彼に他人の心を覗かせる。聞きたくもない声は、彼と人との距離を遠くさせた。 だがそんな中、少年の心はわずかに揺れる。

あじかん…… 阿字観…… 密教における宗教的瞑想法の一つ。この宇宙のあらゆる事象が「阿」という字音に含められるとし，すべてのものがそれ自体すでに根本的であり，もともと生じたり滅し…

　僕は大自然に囲まれた小さな村で育った。 　初夏のある日、笹の葉飾りには色とりどりの短冊に、十名の願い事が描かれていた。でもなぜか、短冊は十一枚あり、ひとつだけ無記名の短冊があ…

地球に巨大隕石ニアラ・メテオラが接近。地球に衝突の危険性がないとわかるや、各国はこぞって探査人工衛星をニアラ・メテオラに送り込む。敗戦国の日本も例外ではなかった。 果たして、日本…

第1回ルビーファンタジーBL小説大賞向けのあらすじ（1200字） 「はるか昔、この視界の王たる夢秤王は、香音（かね）を聞き分けられる人々に視界樹で作られた夢秤を授けた。彼らは「…

「君と私の間にはこのくらいの距離がある」 そう言って彼女が僕に突き出してきたのは、一般的によく見られる１５cmの定規だった。 「１５cm？」 「ふふん」 なぜか君は得意げに笑った。

私立大学に通う大学四回生の五十嵐幹也はいつも一人だった。 友達も居らず、同回生には利用され、家族からも距離を置かれ、誰にも興味を示されない……。 人生を諦め、無気力に日々を過ごし…