概要
「15センチ。それが君と私の距離ね」
小学校5年生の春。君は水色の定規を手に、こう言った。「15センチ。それが君と私の距離ね」――不器用な少年と少女はやがて大人になり、二人の距離は離れたり近づいたりして、そして……。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!美しい直球が、15センチを掘り下げる。
第二話の「小学校6年生」で度肝を抜かれました。
こんなにも15センチをうまく使うのか、と驚きました。
この作品は、「僕とキミの15センチ」というコンテストのお題をストレートに使っている作品です。
ストレートなのに、その掘り下げ方がものすごいです。
とことん15センチというお題に真正面から向き合い、丁寧に文章を重ね、
その結果、独自の味わいを持った作品になっているところが最高に面白いです。
これまで私が読んできた15センチの作品は、
「こんなふうに15センチを使うなんて!」という、
大喜利のようなうまいアンサーを用意した作品ばかりだったので、
この作品のストレートかつ深みのあるアンサーには…続きを読む