「言えなかった 短編」を含む小説

私の歩く足取りは重い。 今日の塾の帰り道は、誰の声もしない。車の音が鳴り響くだけ。 信じていたものはどこかに消えて、私の首を締めに来る。 黒く染まった右手とノート片手に、私は音…

好きになった人に彼女がいたらなにも言えなくなる。 言えなくなるのは怖いから。 勇気のなさを後悔するくらいならと思うのに。

ある後悔と戦う「私」の話。

深い森の奥に佇む、伝統ある女子高には「スール」と呼ばれる独特の姉妹制度がある。 だけど――私は誰ともそんな契約を結ぶつもりなんてない。 ……そのはずだった。 なのに、ふとした…

ディストピア飯。それはあの何とも言えないペーストと錠剤的なものが乗っているアレである。そんなディストピア世界と家の押し入れが繋がってしまったオッサン（３４歳）。 これはそんなオッ…

　僕らは宇宙連合憲章に則った宇宙戦争を仕掛けられている。厳密なルールがあり、第三者宇宙人による公正な審判もいる競技のような戦争だ。わかりやすく言えば、宇宙人に侵略されているのだ。…

ミステリアスでクールな隣の席の飛鳥さんには、誰にも言えない秘密があった――実は、驚くほどの泣き虫だったのだ！ 授業中、教科書を読んで泣き出す飛鳥さんをフォローしながら主人公・境大…

　キャッチコピーに惹かれ、私の作品を見ているのなら先にこの紹介文を読むことを強くお勧めしたい。 　私はこの『作品』の種類を現代ドラマとしているが、実際の所、『物語』とし…

2024年11月の毎週土曜日午後三時に短編を投稿する予定です。 舞台は県立岬ヶ丘高校（詳しくはＵRL参照、高校にお邪魔させていただいています）、4組の男女がそれぞれ高校の文化祭…

幼馴染の3人はいつもの様に近所の空き地で遊んでいると、何処からか女が現れた。女は不思議な言葉を残して姿を消した。 「あなた達、お互いを決して疑わないこと、裏切らないこと。今の関係…

ストーカーと化した元彼に付き纏われ、絶体絶命になってしまった主人公の橙子。そんな時、過去に聞いた公園の割れた鏡についての都市伝説を思い出す。その割れた鏡に向かって嫌いな人の名前を…

彼と彼女は、二人きりの文芸部員。 今日も創作に励む二人。 しかし、互いに言えない秘密があって……！？

地元から離れ、地方の大学に進学した僕は、夏休み前に出来た同じ学部に所属する彼女との半同棲生活を送っていた。僕の彼女の名前は瑠璃といい、見た目はそこまで綺麗とは言えないが愛嬌があっ…

「ねぇ」と折妃目が言えば、菊子の仕事は始まってしまう。 ある日菊子は同居人である折妃目に、プリンを作って欲しいと"お願い"される。直後に見せられたのは、博物館に飾られた金の卵だっ…

彼女が髪をショートヘアにした。ショートヘアは僕のタイプだけど、僕は喜べなかった。

自称凡人、久能静香。 彼女のかまえる喫茶店には様々なものが集う。 警察顔負けの天才探偵。 どこにでもいる平凡な新米刑事。 根暗なホワイトハッカー。 運転技術なら誰にも負…

昔のバイト先から続く行事、飲み会。隔月で行われるこの行事も、たった二人しか参加しなくなってしまった。二人になっても参加する理由なんて、ひとつしかないじゃないか。

「あっちゃん♪にゃー!!」「……わんわん」「ブッブー!!ハズレー!!」一体いつクイズになったんだ。自由にもほどある。何て言えば正解なの？甘々バカップル短編集

突発性拡張型心筋症。そう診断され、高校3年生の水沢ひかりはホッとしていた。心臓移植なんて希望しない。そう思っていた。彼と一緒に行方不明になるまでは______