「#昔」を含む小説

「あなたは十六歳になった時、また霊が視えるようになってしまう」 　亡くしてしまった母から言われた言葉、それは真実であった。 　一時は失われていた、見えないものが視える力。 　母の…

　「僕」がその昔、高校の美術講師を勤めたときのお話。授業内容で僕に抗議をしてきたその女子生徒の名はカホンさん。カホンさんと僕は自分の大切なものを巡って、心の交流を深めていきます。…

【登場人物】 陽葵（ひまり）:主人公。大学3年生。元女子バスケ部。 漣（れん）:陽葵の幼なじみの男子。3年前から澪と付き合っている。 澪（みお）:女子バスケ部のエース。3年前の事…

六本松和樹が異世界転移してから約１か月。彼は宿屋の下働きとして布団部屋に寝泊まりして住み込みで働いていた。 気付けば、異世界に転移していたものの、元々やりたいこともなかったし、な…

　やさしいけれど不器用な彼と別れて数年後、婚活中に奇跡の再会。なんと彼はスーパーリア充に変身していた。経済力もあってカラダの相性も抜群。それで復縁・結婚したのはいいけれど、結婚生…

堀美海（ほり　みう）は高校一年生。 小学校から五年間片想いしている男子、遠峰浩太（とうみね　こうた）に毎年バレンタインチョコをこっそり贈っているが、いつも名無しの手紙を添えるの…

昔から気になっていた曲が『特別な曲』だったのだと今さら気づいた私のファンレターもどき

　憧れの女子校に入学したうちは、同じクラスの女の子に恋をしたん。冴子いう名のその子は儚げな美しさと、誰も寄せ付けへんような孤高の雰囲気を持つ女の子やった。 　初めは遠くから見惚…

世界の四つの国が協力して創った都市がある。四皇連都ルー・パーブル。その連都と同時に創られた組織、ギルド。そこに所属する者にはランクがある。一番下からＤ、Ｃ、Ｂ、Ａ、Ｓ。そして最高…

仲の悪い家族ではあるけれど、親の手前年に一度は帰省する「私」。私と妹は、昔ある約束をしていた。

十六歳のヒバリは、四年前から七つ年の離れた兄のカガリに《歪な感情》を抱いている。 きっといずれは抑えられなくなる…いや、もう抑えきれていないのだろう。 ──ずっと昔から、カガリ…

那姫礼岳の標高は去年の夏より二百メートルも高くなった。 昔、同じように標高が上がったときは、程なくして那姫礼岳は大きく移動したらしい。 私の友達は、そんな山を挟んだ向こう側に住ん…

晴秋少年は妖しを討伐する妖討師でありながら、昔から身体の不調を抱えていた。ゆえに彼は、その不調を治せる幼なじみの巫女を頼り、彼女の住まう神社に訪れるのが習慣である。 妖しいほど…

十六歳を迎えた春から、繰り返し見る夢。 その中で自分は何度も死を迎えていた。 ある『男』の手によって。

昔々、ある所におじいさんとおばあさんが─── おじいさんは芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に───

††† 私は魔道士チエリー。昔中二病だったが更生して社会人(冒険者)になった女。 だが、精霊に人気がなくて魔力がない。 (この世界の人間は、YouTuberが投げ銭をもらうように…

普通の生活、寂しい1人暮らし。別に今の生活が嫌なわけじゃない、だけど何か物足りない。そんなとき、腹を満たそうと入ったラーメン屋で高校生のときに仲の良かった女の子と再会する。

労務所で働くロボットが、人間からの酷い仕打ちに腹を立て、静かな反逆を画策する。彼女は行く。火のように赤く燃えて、自由をその手に掴むために。 三題噺「ロボット」「赤いハイヒール」…

遠い昔。 まだ数が、整数と小数と分数しかなかった時代。 数学の中心は幾何学だった。 円形都市《コンパス》。 そこに、数学を専門とする機関、図書館《テレリア》があった。 ジオは図…