「あやかし」を含む小説

100年に1度、『忘れ雨』が降る。記憶を食べる、町の悪戯だ。

大学生諏訪茂は改造人間である。彼を改造したシャフトは、ただ今お家騒動真っ最中の悪の秘密結社である。諏訪は、自分の自由と大好きな人を守るために、お家騒動を戦い抜くのだ。

　数百年前、化け物の中の化け物と呼ばれ恐れられ続けて来た吸血鬼に我々人類は長きに渡り幾度となく挑み戦い続けたが、人類は吸血鬼にとうとう負けを認めてしまった。 　もう無理、めっちゃ…

人の世界と不思議な世界の狭間（はざま）で生きる女、香夜（かや）は様々な壊れた『物』を直す力を持っていた。人のみならず、神や妖（あやかし）が大切にしている物を守る為に、香夜はそ…

大学生1年生の5月。時　角―トキ　フサは学業に励んでいた。 時折、知り合いから頼まれる配達の仕事をこなし、日々淡々と不満もなく過ごしていた。 ある時、配達の仕事で向かった先は何を…

元禄十四年（1701）板の近世怪異小説『好色百物語』の現代語訳です。 好色をテーマとした百物語系の怪異小説なのが特徴で、近世怪談本のジャンルの幅広さがわかる面白い作品です。 【…

武蔵野にいて、願いを持つ人間の前にしか現れないという武蔵野天狗。そして、その天狗がすむ山に迷い込んだ男。彼には人には言えないある秘密が……？

真実の愛などない。 ましてや、永遠の愛など。 それでも、死後にまで渡る想いがあるなら それは、真実の…永遠の愛なのかもしれない──

青年が迷い混んだのは、遠い彼方の世界。頼る縁も無いその地で彼が出会ったのは、自らを『トウフ』という存在だと称する人ならざる少女だった。彼女の厚意によって束の間の居場所を与えられた…

妖怪をモデルにしたネタを集めた短編集。色々と元の妖怪とは違っております。お下品な回もあるのでご注意を。セルフレイティングはオーバーにつけておりますので、素敵なお色気シーンは今のと…

寝坊したあたし。どうせ彼氏もいないし、大学サボってお散歩に。ひょんなことからブサ猫に案内されるように井の頭公園を進むと、あたし、いつの間にか異世界に立ってるじゃん！ なに、あん…

小学六年生の女の子、葛葉一夏(くずのはいちか)は、祖母の住む田舎の農村で夏休みを送ることになった。 化け狐伝説のあるその村で、不思議な少年、ヨウと知り合う。 決して触れることの…

主人公は片目に障害を持った中学生。いつものようにいじめに合い。その帰り道でとあるお爺さんと出会う。そのお爺さんは不思議な力で少年の片目を治してしまう。だが、その開かれた片目から少…

『伽婢子』『宿直草』と共に、近世怪異小説の一源流とされる『曾呂里物語』は、伝承説話等からも話材を得ながら、『諸国百物語』等の後の作品にまで影響を与えた、近世怪異小説の歴史において…

美人画は上手いが冴えない絵師の八広が絵仕事で出会った、天女のような遊女、天真爛漫な遊君で役者…。どちらもその本性は「翠(あお)」という名の一羽の鴉。人の世に潜む「呪」に縛られたも…

数ある世界の内、色の濃い世界が浮かび上がってくる。 その世界には名前が与えられ、色彩が豊かになる。 これらはそんな、物語。 なろうにも投稿しています。

　物にだって魂が宿っている。新品だって例外じゃない。 　靴屋の『いろはマート』の奥の棚には売れ残りばかりを集めた棚がある。『ラス市』と銘打ったその棚には、経年劣化に寄って変色して…

時は平安末期にはじまる御噺——。 潮の流れの疾き、竜神様の棲まう海峡。 そこには、一頭の白い仲間はずれの子クジラがおりました。 通りかかった同じ白さを持つ、人ではないもの。 …

ヴィム・ヴェンダースはまだ生きているのか。ジム・トンプソンは生きているのか。おれは銃把び指紋を数えながら歩く男。連れあいは悪魔。心臓の都市のなかで、獣の眠りを電波する畜群を通り抜…