「虫 短編」を含む小説

私の前に現れた羽虫。常に視界に入り込み、縦横無尽に飛び回る。 どこに行こうと視界に存在し続ける羽虫を私は消し去るために奔走する。

「婚約破棄ですね、はいどうぞ」 　婚約者から、婚約破棄を言い渡されたので、そういう対応を致しました。 　もう面倒だし、食い下がる事も辞めたのですが、まぁ家族が許してくれたから全…

蝉の声が降り注ぐ真夏の日。子太郎が、獲った虫を屈託のない笑顔で見せてくれるその瞬間は、なによりも好きだった。――だけど、その時間はもう二度と手に入らない。 私はそんな過去に思…

そこは、近畿のある地方の山間（やまあい）に存在する、人口が百人にも満たない小さな集落だった。そんな集落に両親と共に暮らす小学一年生の泰規（やすき）は、あまり愛想はよくないものの、…

幕末のある日、調子に乗り過ぎた岩倉具視は（主に公武合体とか和宮降嫁とか）、洛外へと追放される。 切歯扼腕するも、岩倉の家族は着々と岩倉村に住居を手に入れ、それを岩倉の幽居＝「ねぐ…

一人暮らしの部屋の中から音がする 虫やネズミではないようだ カクヨムweb小説短編賞2021に応募しました ■■□■ 小説家になろうにも掲載しています https://nco…

お題メーカーで検索したらキーワードが『夏』『虫箱』『恩返し』でテーマが『ラブコメ』と出たので書いてみました。 ラブコメは始めてだったので『むずくない？』と思いながら書きましたが、…

ウンコロガシという謎の虫に出会った。 彼はどうやら人間の運を最大限に上げる力を持っている。 運の悪い僕はそんな彼の力を使って人生をやり直すことにした。 もう誰にも笑われない素晴ら…

『私』はある日の帰り道に──空から落ちた。そうして迷い込んだ森で『案内人』と名乗る少女アリスと出会い、導かれたのは夢と希望と魔法の世界。 その世界には空想でしかなかったモノが現…

異常な思考能力を持つ蚊エスは、感情が特出した蚊リアンと番であった。群れの一対であった二人は幸せな日々を過ごしていた。そんなある日、少ない寿命で有限に生きている中、突如妻のリアンが…

“昆虫博士”の有戸は、４年来の友達である桐鍬を連れて、夏休みに「葉っぱに擬態するカブトムシ」を捕りに行く。

生涯中二的感情を忘れないと誓った。 報われない世の中をいかに報われるか考えていこうとする。ひとりの人間のエッセイのエッセンスを分断に盛り込んだ。ためになるのか、ならないのかを考…

虫がとても嫌いですが、森林浴に行ってみたいです。眠れる森の美女ごっこ。

　ソレは昔からこの土地に根付いて存在する。噂や物語、怪談話や伝承として語り継がれていた。 　姿を変え、見守り、試す。時には人間と戦ってきた。 　時は移り変わり、現代へと進む。…

果たしてそれは、狂った世界の普通の人々か？　あるいは、普通の世界の狂った人々か？？ いずれにせよ、仲良し高校生三人が、公園で虫取りをするほのぼのSSです。 ネジが外れてる系のギャ…

はらりと落ちた黒髪が視界を囲う。ジージーと、いつもはうるさい虫の声が遠のき、躍動する心臓が鬱陶しいほどに主張する。いつかのように密着した幼馴染の肌は燃えるように熱かった。 「い…

ドングリの中からにょっきりと出てきた白い虫。 ぼくはその虫と、ひと冬を過ごした。 そしてまた、出会った季節がシーソーのように戻ってくる。

こうくんは虫ばっかり好きだから、友達がいなくなっちゃうんだと思う。