うんころがし
@noberu
第1話 出会い
ある朝、僕はある気がかりな夢から目覚めた時、自分がベット上でフンコロガシのような虫に変わってしまっていることに気づいた。
僕は凄く運の悪い人間だ。こんな虫の姿になっているのだから決して運の良い人間ではないだろう。いや、今や虫の姿なので人間ではなく運の悪い虫だ。
約1年前、僕は一匹のウンコロガシと名乗る虫と出逢った。風貌はかなりフンコロガシに似ていた。もしかしたら同じ種なのかもしれない。
彼は僕に「君、運が悪そうだね。もし良かったら僕が運を転がして良くしてあげようか?」と言った。
虫が話したことに僕は驚きを隠せず、硬直していると、彼は「運を良くしてやろうか?と聞いているのに即答出来ないあたりは本物だね」とえらく納得した様子だった。
僕は目を見開き、「本当に運を良く出来るの?」と尋ねた。「そりゃそうさ。僕はウンコロガシだからね」彼はウンコロガシについて説明し始めた。彼は人間の運をコントロールする力を持っているようだ。
簡単に言うと、僕が当たりを引く確率を極限まで高めてくれるようだった。
僕は物は試しと思い、スクラッチタイプの宝くじを買ってみた。
僕はウンコロガシにこの宝くじが当たるように当選確率を上げるようにお願いした。
「こんなのはお安い御用だよ」と彼は僕の頭の周りをクルッと一周した。
「じゃあ、削ってみて」と言われると僕はゴクリと唾を飲み込み、小銭で削ってみた。
驚いたことに100万円が当たった。
僕は目を疑ったが、本当に当たりだった。僕はウンコロガシの力を信じた。
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