第2話 幸運

ウンコロガシの力のおかげで僕は経済的に不自由さはなくなった。


僕は大学を出たあとブラック企業に就職してしまい心を病んだ挙句、アルバイトとして働き、毎日の生活費を何とか稼ぐだけで精一杯だった。


とても貧しい日々を送っていた。


しかし、今は彼のおかげで宝くじで生計を立てている。


もうお金の心配はない。


こう思えるだけで幸せだ。


でも、僕は心のどこかで物足りなさを感じた。


「なんか不満そうだね」とウンコロガシが僕の心を見透かした様子で聞いた。


僕はこいつ流石だなと思いながら、「そうだね。お金がいくらあっても幸せとは言えないな。なんか寂しいんだよね」と言った。


「そうだね。君は彼女いないだろ?誰か気になる人はいないの?その人に告白してみなよ。僕の力があれば彼女からイエスを引き出せると思うよ。だって君の運は凄く良いだよ」ウンコロガシは得意げに言った。

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