「青春 短編」を含む小説

古い洋館を改装して造られた古書カフェ・桜華堂。その裏庭にある桜の木の下で待っていれば、失った大切なものにまた巡り合える、という逸話があった。 親の都合で親戚中をたらい回しにされて…

「ほっぺたのアザ、彼氏に殴られたの」 気まずげにミユリは言った。 人声のうるさいマクドナルド。 昼下がり。 場所は渋谷。 私とサツキは顔を見合わせる。

北村李絵は優等生であり、問題児である。 「一対一、秘密のトクベツ授業、ですね♪」 補習に呼び出されてもこの態度。 ……少し、分からせてやる必要があるらしい。 俺がどれだけ…

――君たちはどう生きるかという問いには未だ解が出ていない。 人生を突き詰めるひとつ問いに直面した大学生の「坂東」は、孤独なキャンパスライフの中で藻掻き、足掻き、そして唯一の光明…

はじめまして。桝賀零度です。ますかれいど、と読みます。高校文芸部員です。 さて、このたびカクヨムさんに小説を投稿する運びとなりました。 今回の作品「テロリスト養成学校」は、とある…

『「ワニ捕まえに行かない？」ザリガニ釣りへ誘うのと何も変わらない調子で、ショウジは言った。』 高校三年の夏休み直前、水下アケミは幼馴染の興梠ショウジにワニ捕りへ付き合わされる。多…

　――秋と冬の境目って、どこにあると思う？　高校受験を控えた十五歳の秋の日に、僕は彼女とそんな話をした。 　秋から冬への移り変わりのように、「いつの間にか」としか説明することが難…

僕はアンリエットじゃない。 なのに執拗にアンリエット呼ばわりする人がいる。 その人は残念なことに僕の担任だ。 担任だったら僕の本当の名前知ってるだろ。 そもそもなんでアンリエット…

それぞれの痛みを抱えて、それぞれの未来へと歩んでいく。そんなお話。

冷蔵庫に余っていた豚バラ肉。昨晩の焼肉パーティーで余ったようだが、一体なぜ焼肉に豚バラ肉が？　カルビ、ロース、ウィンナー……豚バラ肉を買った覚えのない中原は、違和感を拭えないまま…

朝の通学路、彩花は時間との戦いに挑む。家で起きた小さなトラブルに始まり、道中で巻き込まれる予想外の出来事。焦りと緊張感の中、学校を目指して全力で駆け抜ける――果たして、彼女は間に…

現在高校２年生の俺こと野口 拓真（のぐち たくま）は、念願の彼女を作ることが出来た！ 相手は、学校内では可愛い女子ランキングで上位に君臨し、一番身長が小さいことで有名な、上条 …

かなは小学六年のとき、母が沿道で応援していた「後輩」に出会った。 どうして知らない人を応援するのかわからなかった。 どうして４２．１９５キロも走るのかわからなかった。 今はもう…

桜が舞う新学期。2年生になった夏美は、憧れ続けていたクラスメート・恭平とついに同じクラスになる。しかし、彼の隣にいつもいるのは、中学時代からの親友・美咲。幼馴染であり親友の美咲も…

〈あらすじ〉 男女比１対１００の世界へ迷い込んだ主人公は、歪な世界に馴染めずにいた。 ３日限定の彼女。強制的に訪れる交際。別れては付き合うの繰り返し。 主人公はただ、好きな人を作…

風邪を引いたあなたに恋人がご飯を作るお話

19歳の俺は、ある日隣に住んでいるという"先輩"に出逢い、ひょんな事から先輩と残りの余命の3日間を過ごす約束をする。 別れが確定した"最期の3日"で、2人は何を成すのか？

主人公・奏は孤独を愛する変わり者。そんな奏が昼休みに過ごす場所は家庭科室だった。 そこには不思議な魅力を放つ先輩の女子生徒がいて、二人は独特な関係を築いていた。 そんなある日、何…

一日一猫。一日に一度は猫を愛でるという行いを習慣としている少年が、猫の都合に翻弄されるお話。

【note創作大賞最終候補作】 19歳大学2年生のミライくんは、1年半の片思いの末、カフェの店長ユキヒロ（ユキさん）と恋人になる。 ユキさん宅の近所には、マイケル・ジャクソン（マ…