「見えたもの」を含む小説

私、遠藤塔子（えんどうとうこ）は、他の人には見えないものが見える。 見えてしまう。

高校生にして古書店を営む「私」は、人には見えないものが視えてしまう。数多の得体の知れない怪異に悩まされることはままあれど、余程得体が知れないのはこの常連客の方である。青い目をして…

蝉の声がふる。ぴかぴかに眩しい、真夏の真昼。 万引き犯の少年が三人。たむろしている。 ろくでもない。 少年たちを捕まえにくる大人が、あなたであり、俺だ。 その子どもたちは、深夜…

夏の午前3時、勉強の手を休めたそのとき。窓ガラス越しに見えたもの…（表題「夏の宴」）。13年文学フリマ参加時の作品を集めた短編集。残業帰りのタクシーでのできごと（「あまいにがい」…

ガルシア男爵家のクレアは、コステロ子爵家のポールから婚約破棄を言い渡された。 婚約破棄に伴い、ガルシア男爵家がコステロ子爵家へ支援していた金が返済された。 単なる婚約破棄に見えた…

ある日突然、普通の人が見えないものが見えるようになり、変な動物に懐かれ、 よく分からない組織に入ったと思ったら命がけの試験を受けさせられ…。 人生ハードモードだけど、俺のほかにも…

伊登廉士は、普段いたって品行方正な一会社員だったが、誰にも話せない密かな嗜好を持っていた。 それは、「集める」と言う癖に起因してある一定の領域にまで達した、執着心の一つの形。

私から見える世界は 代わり映えのない世界は 鮮明に見えてぼやけている

この世にヒトならざる存在は多けれど、人にとって見えないものは、いないものと同義語。 見えないもの、いないものは、いつだってその存在を否定される。 今となっては彼らを見る者も、話…

怨念とか、嫉妬、逆恨みとか、恨みなどではないのです。 私たちの世界の、すぐ横に、異界が佇んでそこにあるのです。 この世界のことばかりに夢中になっていたり、その日の生活に追われて…

目に見えないものは絶対に信じない中２女子・大島 夏祈《おおしま なつき》の前に、交通事故で死んだはずの幼なじみ・三崎聖也《みさき せいや》が現れた。 パニックになりながら…

人間関係に消極的な「僕」。彼が望もうと望まないと、あらゆる〈縁〉はつながり広がっていく。

信吾には気がかりなことがあった。以前は懐いてくれていた甥っ子の千尋がここ三ヵ月程、信吾に怯え、素っ気なくなってしまったのだ。 一カ月ぶりに実家に帰省してみると、やはり千尋は信吾に…

この海には神がいる。見たことはないが、近所の老人たちは見たことがあるなんて言ったりもする。 たまに見えないものを見たいって思う好奇心も重要でしょ？なんてったって俺達は若いんだから。

　高校生の海和快星（かいわかいせい）には普通の人には見えるはずのない『年齢』が見えていた。そんな大した能力でもないため大した得もしてこなかった快星も高校最後の年を迎えようとしてい…

人けのない旧市街のはずれにある壁のむこうから、ある日、ハープの音が聞こえてくる話。 音楽を文字化することに技能値振りたいタイプのポケモンです。見えないものを書くのが楽しい。 ※…

「ダメ人間の、ダメ人間による、ダメ人間のための祭典。それこそが、ダメ人間コンテスト」。 ――はじまりは唐突に。アオナギと名乗る、うさん臭い男との偶然の邂逅が、 「……ありのまま、…