「手足」を含む小説

夢をからめた十のホラー短編です。 一、『夕焼け小焼け』　買った覚えのない髪留めをつけている娘。母は思う。夢と現実にはそれほど厳密なちがいはないのかもしれない。 二、『ヤドカリ…

　――洞窟兵（ケイヴトルーパー）。 　それは自由都市サン・ジューゴの地下洞窟迷宮に挑む、命知らず共の総称である。彼らは金のため、名誉のため、そして果て無き探求心のために、悪意と暴…

古びた神社の境内に、一人の少女が舞を舞っていた。 半透明の巫女服を身にまとい、手足についた鈴を鳴らし、手にした扇子をひらめかせる。 そしてその周囲を、青い火の玉が浮遊している。 …

落ちてしまった枯葉でも、 焚けば誰かの手足を暖める。 芋のひとつも焼けるだろうし、 灰は草木の養分となる。 ジャンル様々、長さ色々。 脈絡のない、１ページ完結の短編集。 20…

世界歴１６世紀末、西方大陸。就職に失敗したサイモンは、王都から逃げるように亜人、獣人ばかりの街で暮らし始めた。 １８歳と言えば人間（ノーマン）の中では立派な大人。しかし仕事も伴侶…

手足が縛られ声を発することもできない状況で目が覚めた男。 眠る前までいつもと変わらない日常だったが、急に激変してしまう！ 何も見えない、ここがどこかも分からない。犯人の言葉だけが…

　雪に閉ざされた地球、人々の住む地熱排出口の地下には古代の廃コロニーが眠っている。 　魑魅魍魎が跋扈する地下で遺物収集を生業とする少年リケルは、怪物に襲われたところを二体のアンド…

日野原学園高等学校に通う高校生、如月優也は登校中、奇妙な事故に会い、意識を失う。 ─どれほどの時間が経っただろうか。 常人ならば生きているはずのない程の大事故だったが、優也は…

　紅蓮の暴食と渾名され、常勝無敗な闘士であった少女グロリア。 　だが彼女はある日手足を落とされ、魔獣の跋扈する森へ崖から落とされてしまう。それでも生きようとする彼女の前に現れた意…

オカルト関連を専門に扱う警察官が、オカルト探偵の女性調査員と手を組む。 「退魔師ばかりを殺すスラッシャー」を、退治するためだ。 だが、現場に向かうと手口が変わっている。 今ま…

「申し訳ないが、ウチに必要な機械を使役できない君はクビだ」 ”上の世界”から不思議な”機械”が落ちてくる世界……機械を魔法的に使役するスキル持ちは重宝されているのだが……なぜかフ…

長崎帰りの町医 ”珠眼” のところへ、かつての幼なじみが駆け込んできた。 聞けば夫が江戸患いにかかったという。 吐き気、食欲不振、手足の痺れ、動悸、歩行困難、脱力、そして死。 そ…

そいつは、ラヴェルの調べを口ずさみ「花」を生ける――さあ、どうだいゾクゾクするだろう？　綺麗だろう？　見ているだけで……いいのかい？ ＊ 約１年前から断続的に続く、猟奇殺人事…

　ガチ祖母と異世界転生TRPGをしたら、設定を破壊し、ヒントを無視して定住してしまう。 　その対話を書き起こしただけの、書かない小説である。 　とある日、８６歳の松田広子（まつ…

『留置所のなか、手足を縛られた状態で、あなたの大切なもの奪います　　刕一刀』 逮捕された美貌の大怪盗は、不敵に犯行予告をはじめる。 果たして名探偵は――そしてあなたは、彼女がな…

※こちらは以前投稿していた『弱小種族による、危険な世界の歩き方』の修正版となります。 シルヴァ・フォーリスは薬師である。 豊富な知識と経験で、様々な薬を作る。 シルヴァ…

【完結】 総司令の懸案を解決するのも、書記官の職務である―――。 かつて侍が治め、今は国民の代表が統治する極東の帝国。帝国軍東総司令付書記官の佐渡大佐は、今日も総司令の些細な疑問…

　目が覚めたら鎧兜になっていた── 　手足もなければ口もない。あげくに記憶もほとんどない。 　魔女様からの授かりものだと、少女カナリアは鎧兜に"アイン"と名付けて平穏な時を過ご…

かつて無実の罪で死刑になる所を、侯爵令嬢イザベラに救われた少女エミリー。 彼女は時にイザベラのメイドとして、時に親友として、姉妹の様に寄り添う。 やがて魔法学園に進学したイザベラ…

その村で起きたのは、突如痣が広がり手足が腐り落ちる病。 医者も逃げ出す病を治したのは菩薩の描かれた《奇跡の掛け軸》。 噂が噂を呼び、遠く離れた地で奇生種屋を営んでいる依代（よりし…