「万人向け SF」を含む小説

目を覚ますと真っ白な空間に俺は立っていた。自分の名前も、この場所がどこなのかも、なぜ自分がここに立っているのかも分からない。 次に目を覚ましたとき、目の前にひとりの少女が立って…

第12回角川つばさ文庫小説賞応募作品につきあらすじにネタバレ記述あり 主な登場人物の紹介 寺島仁理（てらしま　ひとよし） 　主人公 　責任感が強い 財部亘一（たからべ　こうい…

風刺な短編SFです

『異界』。ここではないいずこか、無数に存在し得るといわれる並行世界。 この国の片隅で、未知の世界を知る者たちによる『異界』探索プロジェクトが密やかに進んでいた。 プロジェクトメン…

天使としての労働は、人間と共通する部分が多い。私は職務中に右の羽を失い、追加の報酬を受け取った。人間の労災保険制度に相当する補填だ。

　地球最後の人類が生き残ろうとするとして、遺伝子工学だけが残っていたらどのような最後を迎えるだろうか？ 　地球最後の人類の一人、緑は毎日朝日を浴びるのがやめられない。もうこの地…

いつも通りの日常の最中、主人公である『僕』がさりげなく過去へ赴く物語。 博士の作ったタイムマシンに乗って、x人を救済する物語。 『問題 x人を救った一人は過去の人間、残りの人間は…

近未来、電子式フルフェイスヘルメットの着用が義務付けられ、0と1で加工された仮面を人々は愛するようになっていた。 虚構に塗れ、iされた世界。 意味が変わった蛙化現象。 ルッキズム…

日本語をただ読みたい人向けの、物語のない物語です。 pixiv掲載作品。

従軍しない傭兵。臆病者のそしりを意に介さず青年ラフロ・カレサレートは弟のフロドとともに星間銀河圏を旅している。獣人種である兄弟の頭には角が生えていた。そして、その傍らにはノルデと…

ジーンは独り言つ。分かっている。自分がこの「月の裏側」に転属となったのは「罰」なのだと。 物語はユーラシア革命軍の軍医、ジーン・カナハラが愛娘のアイリーンを連れ「月の裏側」にある…

　病院に入院している少女刹那のもとにある日謎のメールが届く。 　突然で申し訳ないが君にこの子を託したい。 　この子はまだ何も知らない。知識も常識も何もかも、名前だってない。 　…

私は壱万円札である。名前はＦＰ８７８４２３Ｆという―― 太宰治『貨幣』をモチーフに、壱万円札が人間たちの財布や銀行を渡り歩きながら市場を流通していく物語。

　全てを支配することが出来るとされる力を持った無限石を手に入れた俺は、そいつを取り戻そうとする謎の黒マントに追われる羽目に……戦いの中、奴からの大きな攻撃に最早か……。 　しかし…

惑星βが地球と呼ばれていたのは遥か昔のことだった。 フラスコベビーとして生まれたナオは、キンカに誘われて海岸線へ行く。宇宙空間の交信を拾い上げる【彗石ラジオ】を作り出したキンカ、…

コバルト文庫の短編小説賞に提出しようとしたけれど、間に合わなかった作品です。 あまりにも不憫なので公開します。是非ご一読ください。 （他の文学賞に送ったら非公開になるかもし…

かつて神童と呼ばれ竜騎士に選ばれた青年ミコトは、たった一度の失敗ですべて失い、故郷のバダインジャラン星に帰ってきた。そのまま出世するチャンスもなく、今はしがない衛星港の清掃員だ。…

時代と共に利便性は追求され続け、それはやがて人の言葉にも及んだ。 文学は世界から消え、座ってさえいれば脳に一番刺激を与える装置がエンターテイメントに取って代わっていた。 そんなあ…

「いやだ、まだしにたくないんだ」 　きりきりと男の手のひらがわたしの首を絞める。 　わたしは懸命にもがいた。 　苦しい、苦しい。しにたくない。しにたくない。 　まだまだやり残した…

巨大な人間のような何かが人類を襲ってくる世界で、なんとなく巨大ロボットのパイロットに選ばれてしまう主人公の話。