歴史・時代・伝奇の小説

※アルファポリス様でも掲載しています。 　基本的に日に更新予定です。 赤壁の決戦にて曹操を破り勝利を得た孫権。勢いに乗った孫権は張遼が守る要衝の合肥に侵攻。 曹操軍きっての…

　終夜時に我らは動く。 　国の番として。主の駒として。民の憧れとして。 　雲に隠れ、雨に紛れ、月影をも欺き闇夜を飾る。 　平和を望む我らは、今宵も闇夜を駆け、闇夜に消ゆる…

弁護士根岸隆は決して単なる東大法学部卒弁護士などとカテゴライズされる存在ではなかった。民事刑事を高いレベルでこなすオールマイティー法曹にしてあらゆる学問を修める碩学。東大法学部を…

　遥か昔、古代中国において商王朝を倒した周王朝が天下を治めていた。だが時は経ち、周王朝に陰りが見え始め、周王朝も商王朝と同じ運命を辿り、崩壊しようとしていた。広大なる大地を治める…

大化の改新で有名な天智天皇(諱・葛城)には、倭姫王という皇后がいました。彼女は天智天皇が滅ぼした異母兄・古人大兄皇子の娘で、天智天皇からすると姪にあたります。親の仇に嫁いだ彼女に…

　“新月の夜に生まれた皇子は、王座を継げず世間から存在を隠さなければならないー” 　王位継承に関して、そんな決まりがある月暈国《げつうんこく》。 　月の満ち欠けや、月蝕、日蝕、…

幕末に尊王攘夷思想が流行し、一時的に政治を主導したが、その結果できた明治政府はむしろ開国を推進した。「攘夷」の意味を、武力で外国勢力と対決することではなく、日本が独立国家として近…

さてお立ち会い。 取り出したりますこの袋、詰まっておりまするのは江戸の人々とあやかしの物語。 これより、ひとつずつお目にかけましょう……

これは、軍都・東京の闇に潜む旧時代の異形を巡る、ある軍人達の戦いの記録である。 私達が知る歴史とは異なる道を歩んだ大正36年。 軍都・東京とその周辺を未曾有の大震災が襲う。 …

中国古代ファンタジー×オカルトコメディな中途半端な怪異譚。そして青春のモラトリアム。 大貴族の後継ぎ、大臣が約束された【公族大夫】、有能だが傲岸不遜な青年『士匄（しかい）』は、…

　一八世紀末、日本では浅間山が大噴火をおこし天明の大飢饉が発生する。当時の権力者田沼意次は一〇代将軍家治の急死とともに失脚し、その後松平定信が老中首座に就任する。 　遠く離れたフ…

これは、昔々のお話。 祖母が語ってくれた寝物語のいくつかを、思い出せる限り書き記そう――。

そこにある列強は、もはや列強ではなかった。大日本帝国という王道国家のみが覇権国など鼻で笑う王道を敷く形で存在し、多くの白人種はその罪を問われ、この世から放逐された。 いわゆる、「…

　源氏の嫡流・源為義と美貌の白拍子の間に生まれた八郎為朝は、史記や三国志に描かれた項羽、呂布や関羽をも凌ぐ無敵の武将！　その生い立ちと生涯は？ 　鳥羽院の寵姫となった母に捨て…

十九世紀の魔導産業革命によって魔導科学が発達し、一般に『魔法技術』が普及して半世紀、泥沼と化した【魔法大戦】はついに連合国の勝利に終わり、アメリカ合衆国は後に『狂騒の20年代』と…

　2016年3月26日、東京の櫻崎学園に通う兼村未来(かねむらみく)は長兄の悠人(ゆうと)と共に春休みを利用して故郷である沖縄に戻って来るが、那覇空港にある本屋で突如消えてしまう…

藤堂高虎にとって、豊臣秀保を直接補佐した文禄の二年間は短いながらも濃密な日々であった。 奈良町との関係、国内の治安。秀吉・お拾親子、聚楽第・関白秀次政権という豊臣家の地殻変動。 …

　ある日。須坂藩主の腹違いの三男浪人の日野唐十郎が忍びの女から妖刀を渡された。 　その夜。廻船問屋讃岐屋に入った賊が何者かに斬殺され、讃岐屋の抜け荷が発覚した。斬殺された賊を検視…