概要
星の輝きは、いのちの輝き。
夜空に光る星が落ちたとき、地上のいのちもひとつ消える。
地上へと落ちた星は、星詠みの巫女によって見つけられ、星拾い人によって探し出し、遺された人のもとへと届けられる。
当代の星詠みの巫女であるシャートには、幼い頃からともにいる世話役の青年・アルコルがいた。星詠みの巫女は、島の中心にある塔の外へ出ることなく、流れ落ちた星の居所を告げるだけ――けれど、とあるひとつの星をきっかけに、シャートは「星を届けに行きたい」と言い出して、ふたりの変わらなかった日常が、ほんの少しずつ変わってゆく。
大切な人の星を受け取る人間も、いろいろな人がいる。いらないと叫ぶ者、泣き崩れる者、泣きそうな顔で微笑む者――そんな人々との出会いの中で、いつも一緒だったシャートが、少しずつ手の届かない遠くへいってしまいそう
地上へと落ちた星は、星詠みの巫女によって見つけられ、星拾い人によって探し出し、遺された人のもとへと届けられる。
当代の星詠みの巫女であるシャートには、幼い頃からともにいる世話役の青年・アルコルがいた。星詠みの巫女は、島の中心にある塔の外へ出ることなく、流れ落ちた星の居所を告げるだけ――けれど、とあるひとつの星をきっかけに、シャートは「星を届けに行きたい」と言い出して、ふたりの変わらなかった日常が、ほんの少しずつ変わってゆく。
大切な人の星を受け取る人間も、いろいろな人がいる。いらないと叫ぶ者、泣き崩れる者、泣きそうな顔で微笑む者――そんな人々との出会いの中で、いつも一緒だったシャートが、少しずつ手の届かない遠くへいってしまいそう
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!〈死〉を通して〈生〉を見詰める物語
死んだ人の魂が星になって落ちてくる世界。〈星詠みの巫女〉であるシャートは、その星を見つけるのが仕事。彼女に出来るのは、星の声を聞くことだけで、死を予言することも、防ぐことも出来ない。
一話完結形式で、亡くなった人と遺された人の生き様や想いを、主人公たちと一緒に辿っていくうちに……シャートが観たいのは〈生〉なのだろうなあ、と思いました。〈死〉を見つけることが役目ではあるけれど、その星の〈生〉を知ることで、彼女自身も生きたいのだろうと。
生死がテーマなので、全体的に物悲しく、切ない物語です。それでも、遺された人々の生きる姿に希望を感じました。