「将門」の祟り

平将門は崇徳天皇、菅原道真と共に「日本三大怨霊」の一つに数えられている。
そもそも「祟り」とは神仏や霊魂などの超自然的存在が人間に災いを与えることを言う。まだ科学が進歩していなかった時代には、疫病や洪水など原因が特定できない自然災害は神様がお怒りになって民に試練を与えていると恐れられてきた。
将門が自ら新皇となって成し遂げた「東国の独立」は僅か2か月で終わりを迎えてしまう。戦いに敗れた将門の身体は坂東の延命院に埋葬されたが、首級は平安京に運ばれ都大路の河原に晒された。しかし将門の首は切断された胴体を求めて夜空に舞いあがり、坂東に向け飛翔したとされている。
その首の落下した場所が東京は千代田区大手町にある「将門塚」である。高層ビルの立ち並ぶ一等地でありながら現在まで取り壊されていないのは何故か…続きを読む