四物語―肆―

ものすごくグロいシーンとか無いのです

それでも底意地の悪さ…ゾッとする寒気といった静かな恐怖が気づけば隣に座ってこちらを見て笑ってるような恐怖感です

一人一人順番に語る構成もリアルでいいですね


え？


…リアルなの？！

え…

この物語は、必ず四つ。
それ以下でも以上でも、作法に反する。
必ず、四つと定められた、その四番目の
身の毛もよだつ物語。

この度は、執事による歓待が…。

茶菓を供して始められる物語、四つの
『経立』禽獣虫魚、歳を経れば化けると
申すもの。

　濡れ羽色の烏の視線に囚われたもの
　　神の白蛇に魅入られたもの
　　　湖の主、大鯰に祝われたもの
　　　　仙境より来たる狐に騙されたもの


彼らの末路は如何なる方へ、いずれも
恐ろしき物語り。
　生きる為には弱肉強食の理のなか。但し
ゆめゆめ忘れる事勿れ。天と地とは容易く
変わる。
　『経立』は狡猾なもの。人も亦、然り。
　
騙されぬよう…御用心…続きを読む