第20話 ホラゲー配信8

「逃げなきゃ!!!」


 クリシアの死体を荒らし終えたチョウチンアンコウがこちらに向かってくる。

 チョウチンアンコウの見た目はなんと言えばいいのか······きもい、とにかくきもい、きもすぎる(3段活用)


「見てられないぐらい見た目が······っ、っていった······まあ痛くはないんだけど。」


 チョウチンアンコウに接触してしまうと右上にある数字が5から4に減った。

 どうやら5回ダメージを受けるとあのGAMEOVERになり、スズーたちがお亡くなりになってしまうらしい。


「るいちゃん絶対マ○オカートで体ごと傾いちゃうタイプの人間じゃん。」


「マリ○カートは誰だって傾いちゃうでしょ!······そんなことより何か落ちてる。」


『チョウチンアンコウの鍵を手に入れた。』


「この鍵を使って······」


『鍵がかかっている。扉にチョウチンアンコウの彫刻が彫ってある。』


『チョウチンアンコウの鍵使って鍵を開けた。』


「あ、クラゲのかき氷がある。」


『体力を回復しますか?』

はい←

いいえ


 きゅぴぃぃぃーーーーーん


 右上の数字が4から5に回復した。


「きゅぴぃーーん···別に体力が回復しても状況は変わらないし···どうすれば······ってまた何かある。」


『謎の袋がある。持っていきますか?』

はい←

いいえ


『小麦粉を手に入れた。』


「なぜ水族館に小麦粉があるのか······」


「るいちゃんあれ、あれだよ、ほらあれ。」


「あれって言われても······あ!粉塵爆発か!」


『大きなドアがある。中に入りますか?』

はい←

いいえ


『大きな扉がある。開けますか?』

はい←

いいえ


[スズー]

『まずい···!扉が壊れかけてる···!どうにかしないと···!!!』


[スズー]

『(なにか···なにか···!!)』


[スズー]

『(持ち物は確か···年パスと、マッチと···!)』


[スズー]

『···!!!そうだ···!!!』


『小麦粉を取り出した。』


[スズー]

『(粉塵爆発···!)』


[スズー]

『まずは···!』

小麦粉に火をつける

小麦粉を扉の中に撒く

小麦粉をランタンに詰める


「えっと···どうすればいいんだっけ? 爆発するんだから火をつければよさ···そう?」


[スズー]

『まずは···!』

小麦粉に火をつける←

小麦粉を扉の中に撒く

小麦粉をランタン詰める


 チョウチンアンコウが勢いよく扉を破ってきた。




『G A M E   O V E R』




「るいちゃんやっぱり人の話は聞くようにしないと。」


「僕は人の話ちゃんと聞いてるから!記憶力が悲しいだけだから!次はいけるから!」


「なるほどね、次も逝けるらしいです。」


:アンコウはやw

:アンコウきもw

:クリシアさんが······

:ロリ人妻死亡うおおおぉぉぉ

:るいちゃんはマリオ○ートで体傾きながらアイテムに被弾しまくって発狂するタイプの人間

:クラゲのかき氷やめて、勝手にクラゲ削らないで

:小麦粉!?

:粉塵爆発か?

:粉塵爆発

:まずは···!

:あ···

:まずい

:おわった

:げーむおーばー

:なんか今発音違かったな


『まずは···!』

小麦粉に火をつける

小麦粉を扉の中に撒く←

小麦粉をランタンに詰める


[スズー]

『これしかない···!』


「お、進んだ。」


『扉の隙間から小麦粉を投げ入れた。』


[スズー]

『次はこれ···!』

水を探す

風を探す

火を探す


「え? うーん···火はさっきやったら駄目だったし、水で爆発は起こせないと思うし風、かな?」


[スズー]

『次はこれ···!』

水を探す

風を探す←

火を探す


[スズー]

『壁にボタンがある!換気扇···!これだ!!』


『部屋の換気扇がついた。』


[スズー]

『最後···!これを使おう!』

アクセサリー

年パス

ランタンとマッチ


「最後に「年パス!」······じゃなくてランタンとマッチを使えば······」


[スズー]

『お願い···!!』


 その瞬間、床が揺れるほどの大きな爆発が起こった。


[スズー]

『でき···た···』


[スズー]

『助かった···の···』


[スズー]

『よかっ···』


[???]

『馬鹿者!!逃げろ!!!』


 後方からこちらに向かって走ってくる音が聞こえてきた。

 後ろを振り返ってみるとそこにいたのは···長い廊下で出会った美しい白髪、軍人のような格好をした女性であった。


「この人···別の世界線でスズーたちこの人に○されてなかった?」


[スズー]

『···!!!!』


[スズー]

『げ!さっきの···!』


[???]

『気をしっかりもて!もう少しで出てくるぞ。』


[スズー]

『え···』


[???]

『爆発音が聞こえたから、駆けつけてみたら···面倒な奴に見つかったな···』


[???]

『それにお前···本当に人間だったとはな···』


[???]

『それはそうと、さっきの爆発音···一体何があった。』


[スズー]

『わ、私がやったんだけど···粉塵爆発···』


[???]

『お前···、』


[???]

『来る!!!』


 チョウチンアンコウが扉を突き破ってきた。


[スズー]

『···っ!!!!』


[スズー]

『やっぱり倒しきれてなかったのか···!』


[???]

『おい!!』


[???]

『お前、私と手を組め!!』


[スズー]

『は!?』


[???]

『この空間から出るまで、私と手を組め!』


[???]

『···この状況が分かってないのか!』


[???]

『ここで死ぬか!ここから逃げるか!どちらがいいかと聞いている!!』


[スズー]

『···っ!!』


[???]

『お前が選ぶんだ!!』


[スズー]

『···あぁもう!!分かった!分かったよ!!』


[スズー]

『君と手を組むよ!!その代わり、私と···』


[スズー]

『私とリリを!ここから出して!!』


 白髪の軍人のような格好をした女性が刀を取り出し、チョウチンアンコウを真っニつに切り裂いた。

 勢いよくこちらに向かってきていたチョウチンアンコウが、ぐったりと地面に倒れている。


[スズー]

『···』


[???]

『私の名前はルトロ。』


[ルトロ]

『今からパートナーになる者の名だ、覚えておけ。』


「こ··こ···告白!? こんな危機的状況で!?」


「るいちゃん、逆に危機的状況だから告白するんでしょ。絶体絶命の状況で突然命の危機を救ってくれた白馬の王子様が現れたら誰だって惚れちゃうでしょ······私もるいちゃんとのオフコラボでナンパとかから助けれたら、るいちゃんは私に惚れまくりで···そしたら私は正式にるいちゃんの彼女に······」


:なぜかある都合のいい換気扇

:どかーん

:やった、か

:↑だからやめろ

:!?

:さっきの人!!!

:かっこいい···現実にいたら付き合いたかった

:うわ

:まずい

:え?

:強くね?

:アンコウ真っ二つで草

:やったね、今日のご飯はアンコウの鍋だよ

:告白うおおおぉぉぉ

:また配信中に告白する奴現れた、3人目か?

:↑1人目とコラボしているのですがそれは

:私にも白馬の王子様現れないかなぁ···

:和葉ちゃん草

:和葉ちゃん心の声がだだ漏れで草


[ルトロ]

『···お前の名は何だ。』


[スズー]

『···スズー。』


[ルトロ]

『···ではスズーお前に再度、問おう。』


[ルトロ]

『···私の力だけではここから出る方法を探すには限界がある。』


[ルトロ]

『お前の力だけでは生き残れない。』


[ルトロ]

『スズー···お前の頭脳を私に貸せ。』


[ルトロ]

『その代わり私がお前を守る。』


[ルトロ]

『「この空間から出るまで、私と手を組む。」···異論はないな。』


[スズー]

『···ない。』


[スズー]

『リリと一緒に···ここから出たい。』


[ルトロ]

『···いいだろう。』


[ルトロ]

『ではスズー、行くぞ。』


[ルトロ]

『私のことは好きに呼べ。』


[スズー]

『···じゃあ。』


[スズー]

『少佐で。』


[ルトロ]

『···』


[スズー]

『少佐で。』


[スズー]

『なんか、こう、軍人っぽいから。』


[ルトロ]

『···』


[スズー]

『少佐~~』


[ルトロ]

『···その馬鹿にしたようなあだ名はやめろ。あと少佐じゃなくてせめて大佐だろ。』


[スズー]

『「好きに呼べ。」って言った。』


[ルトロ]

『···それ以外なら好きに呼べ。それはやめろと言っている。』


[スズー]

『少佐。』


[ルトロ]

『貴様···覚えてろよ。』


「スズーせっかくいい雰囲気だったのに······」


「るいちゃん、関係ない話だけど···スーちゃん3股してない? 隣にいるリリちゃん、亡くなってしまったクリシアさん、最後にルトロさん···これギロチン?」


「···え? あー、は、はやくさきにすすもっかなぁ···」


:かっこよ

:なんかいい

:ほんとにホラゲーこれ?

:告白か?

:また百合ゆりしてきたな

:てぇてぇ

:草

:草

:草草草

:w

:少佐www

:少佐~~

:少佐ぁ

:いいね少佐、似合ってるよ





[???]

『これさえあれば目的は達成する···』


「うわびっくりした。」


「これでびっくりしたらもう終わりだよるいちゃん。」


「びっくりするのはしょうがない、よね? てかまだ誰かいるのか······」


[???]

『早く···早く···』


[???]

『···』


 この後スズーたちはルトロに「死にたくなければ大人しくついて来い。」と言われたので大人しくついて行くことにした。

 途中で年間パスポートを失くしたと思ったら···メスガキタイプの喋るイカ(?)にパスポートを盗まれてたりもして、取り返しに行くことにもなったりもした。

 あと図書館でよくわからない、人とタコの間みたいな感じの人から薬をもらった。

 この薬はピンチの時になったら使えばいいらしい。


 とりあえず先に進むためにエレベーターに乗った。


「なんか少し暗いし···エレベーターだし···絶対また何か起こるじゃんこれ。」


[ルトロ]

『······』


[スズー]

『······』


[スズー]

『···なにそれ。』


[ルトロ]

『···これか?』


 ルトロが持っていたのは懐中時計であった。

 懐中時計の真ん中が青くきらきらと輝きを放っている。


[ルトロ]

『懐中時計だ。』


[スズー]

『···え、止まってるじゃん。』


[ルトロ]

『···まあお子様には分かるまい。』


[スズー]

『あ?』


 スズーはルトロの持っている時計を奪おうと近づいていく途中で···ルトロから強めのパンチをくらった。


[ルトロ]

『···これには触るな。』


[スズー]

『···わ···わか···った。』


[スズー]

『(なんなんだよ···)』


[スズー]

『···あの。』


[スズー]

『聞きたいことがあって。』


[スズー]

『水槽に触れた時なんだけど···』


[ルトロ]

『······!!!』


[スズー]

『何言ってるか分かんないと···思うんだけど···』


[スズー]

『体がおかしくなって···クラゲになる···というか、なんというか。』


[ルトロ]

『お前、まさか生物に変化したのか!?』


[スズー]

『···!!どうしてそれを。』


[スズー]

『···とにかくできるだけその力はつかうな、分かったな。』


[スズー]

『···それってどういう事。』


[ルトロ]

『···とにかく私の言うことを聞け。』


[スズー]

『な···なにそれ。』


『お 前  ダ

  クラゲ     の   子』


[スズー]

『停電···!?』


「···っ、って···き"ゃ"あ"あ"あ"ぁ"ぁ"ぁ"っ"っ"っ"」


 エレベーターの外を覗いてみると···そこには血だらけであり、人を優に越える大きさである人間の顔をした巨大な蜘蛛(?)がこちらを覗いてきていた。

 今にも襲いかかってきそうである。


[ルトロ]

『伏せろ!!!』


 エレベーターのガラスが割れた音が響き渡った。




★★★★★


[スズー]

『う···ぐ······』


「スズーたち生きてる、よね?」


[ルトロ]

『生きてるか、死に損ない。』


[スズー]

『···なんだったんだ、あれは。』


[ルトロ]

『あんな大型の見たことない···それにこちらを狙っているようだったな···』


[ルトロ]

『意識がある状態で脱出できて幸運だった···受け身を取らなかったら死んでいたな。』


[スズー]

『な···痣が···!怪我したの···!?』


[ルトロ]

『お前らが重いのが悪い。』


[スズー]

『ぐ···失礼な···』


[スズー]

『(あれ···でも···私、怪我がない···)』


[スズー]

『(···かばって···くれたのか。)』


[ルトロ]

『···!!』


[スズー]

『···誰!?』


 現れたのはヤドカリであった。

 前に出会ったヤドカリとは違い、こちらを襲ってくるようには見えない。


[ルトロ]

『下がれ、スズー···』


[スズー]

『···?』


[スズー]

『···お前···足にひもが絡まって動けないの···?』


[スズー]

『···全く。』


[ルトロ]

『あ、おい!突然近づくと危険···』


[スズー]

『···ほら、これでいいでしょ。』


[スズー]

『···な、なに。』


[ルトロ] 

『気に入られたみたいだな。』


[スズー]

『あ···』


[ルトロ]

『···なんだ?』


 ヤドカリは先に進んでいった···


:きゃあー、ルトロさんかっこいいー

:こわ、エレベーターなのに

:るいちゃんに暗い場所は······

:おお

:おしゃれな懐中時計

:まずい?

:おや

:!?

:急に怖くなるやん

:びびった

:るいちゃんの叫び声と蜘蛛両方びっくりした

:きも

:アンコウよりきもいこの蜘蛛

:???

:この状況で生き、てる?

:女性に重いは禁忌ですよルトロさん

:ヤドカリ!?

:やさしい

:お

:かわいい

:どっかいっちゃった


 先に進んでみるとヤドカリが待っていた。

 どうやら道案内をしてくれるらしいのでヤドカリについていくことにした。

 途中におしゃれなBARがあったり、バンドウイルカがアイドルになってライブをしてたり色々とあった。

 ちなみに謎解きもあったが時間かかったことは言うまでもない。




★★★★★


 先に進み部屋の中に入ってみると、機械だらけであった。

 しかも点滅を繰り返しているような不気味な音も聞こえてくる。


「なんか嫌な感じ···機械だらけで。」


[スズー]

『機械だらけ···』


[ルトロ]

『この部屋の主は大丈夫なのか?』


 前から走ってきた何かとぶつかった。


[???]

『ぎょえっ!!』


「この子···確か···デス口調でサメがいた水槽の前で苦しみながら助けを求めてたあの······」


[スズー]

『あれ、君···』


[???]

『失礼したデス!ついボーとしてたデス!』


[スズー]

『どこ···かで···』


[???]

『ど、どうしたデス···? おねーサン···? 痛かったデスか···?』


[スズー]

『ち、違う···ううん···なんでも···ない。』


『あれ、この空間に来る前···どこに···どこに、いたんだっけ、なんで、こんな、記憶が·········わた···し···は···』


「まずい、スズーの記憶が曖昧になってきてる···」


[スズー]  

『···っ!!!!』


[ルトロ]

『···頭でも打ったか。』


[スズー]

『いや、ごめん···大丈夫、ちょっとなんか···もやもやしただけ。』


[ルトロ]

『迷惑をかけてすまないな···少し休ませる、名前は···』


[アソカ]

『あ!申し遅れたデス!名前はアソカ、デス!』


[アソカ]

『皆さんはなぜこんなところにに···』


[ルトロ]

『それはお前には関係ないだろ。それよりも先を急ぐぞ!スズーとリリ。』


「結局記憶が曖昧なまま先に進むのか···」


「記憶喪失っていいよね···るいちゃんが記憶喪失したら既成事実つくるだけでいいから簡単なのになぁ···」


:うわ

:嫌だな

:嫌な感じの場所しかないなこのゲーム

:あ

:生きてたんかい

:おっと

:記憶が

:まずい

:アソカ

:アソカになっちゃった

:だから和葉ちゃん草

:別にるいちゃんが記憶喪失しても居場所分かんないから既成事実つくれないんじゃ······

稲原和葉/lives2期生:↑るいちゃんのマネージャーか事務所に住所教えてもらいます

:↑暇だからって直接コメントするな




--------------------

 次回もホラゲーの続きです。

 お楽しみに!

 あと2話でホラゲー配信終わる予定です。


 ぶいでんの先行上映会見ました。

 まだ17歳だから○トゼロ···いやガチゼロは飲めないので、家に炭酸ないか探してたら何かあったオランジーナを飲みながら見てました。

 1話の時点でピー音だらけなのに地上波で流して本当に大丈夫なのかこのアニメ······おもろすぎる。

 ス○ゼロ飲んでみたい···(洗脳済み)

 


















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