第19話 ホラゲー配信7

「人が······クラゲに·········」


「一体···なにが······起こってるの·········」


「······今考えても何1つ分からないから先を急ぐか。」


「そうだね······るいちゃんの頭脳じゃ何1つ分からないかもね。」


「うるさい和葉ちゃん!あ、何か落ちてる。」


『ヤドカリの鍵が落ちている。拾いますか?』

はい←

いいえ


『ヤドカリの鍵を手に入れた。』


「お、あのヤドカリから逃げる時に扉がもう1つあったからそっち用の鍵かな?」


 急いでヤドカリから逃げてきた不気味な道を戻り、扉の前まで向かった。

 なぜか道を戻る途中に銃が抜き取られている警備員が倒れていていたが······


『鍵がかかっている。扉にヤドカリの彫刻が彫ってある。』


『ヤドカリの鍵を使って鍵を開けた。』


 扉を開けて中に入ってみると、血だらけで奇妙な雰囲気を醸し出していた道とは一変して、今スズーたちがいる世界に迷いこんでくる前にいた綺麗な水族館のような場所であった。

 綺麗な水槽が並んでいる。

 あとクラゲが凍らされたような物が置いてある。


「はぁー、やっと安心出来そうな場所にたどり着けた。それじゃあご視聴ありがとうございました。次回もまた見てくださいね。 せーの、ばいる「終わらせないよ?」······今のは終わる流れだったじゃん!ちょうどきりも良くなった所だったじゃん!」


「そんな馬鹿みたいな事やってるから遅くなるんだよ······ポッキーゲームとか王様ゲームみたいなご褒美増やされたくなかったらね? 分かるでしょ? るいちゃん?」


「············はやく進みます。」


「分かればよろしい。」


「······てか謎のクラゲを凍らせたような物があるけど······かき氷機で削ればクラゲのかき氷作れるのかな? 美味しそうクラゲのかき氷···もちろんシロップはブルーハワイだよね。」


「はいはい、生き物を粗末に扱わないの。調べて見たらちゃんと分かるからね。」


『体力を回復しますか?』

はい

いいえ←


「そっかー、体力回復装置だったかー······って、え? 体力!?」


「るいちゃん画面右上を近付いてよーく見てみて。」


 ゲーム画面の右上をよーーーく目を凝らして見てみると、そこにあったのは微小な『5』という文字であった。


「ちっちゃ!こんなの初見で気づける訳なくない? マサイ族しか初見で気づけないって。体力があるとかダメージをくらう何かがあるってことの裏返しじゃん。体力があるとか聞いてないよ······僕そういうの苦手なのに······」


「だって言ってないからね。気づけないのも無理ないよ。あと体力回復で『はい』の方押してみて。」


『体力を回復しますか?』

はい←

いいえ


 きゅぴぃぃぃーーーーーん


 ······右上の数字は特に変わらなかった。


「これ押させた意味あった?」


「ほら、効果音が絶妙にうざい。きゅぴぃーんwって感じで。」


「きゅぴぃぃーーん、うん、次に進むか······」


:クラゲは英語でjellyfish

:スズーはクラゲだったのか······後ろ姿がクラゲに見えなくなくなくなくはない

:やっぱりるいちゃん馬鹿にされすぎてて草、しょうがないけど······

:ヤドの明

:?

:は?

:おもんな

:まじで今まで1番おもんない

:生まれた瞬間から反省し続けてろ

:和葉ちゃんの脅し強すぎて草

:これってもしかしてエロ漫○とかによくある弱みを握られて逆らえないシチュエーション!? さらにこっからえっちを要求されて最後は性奴隷ペットとして堕とされるパターンのやつ!? 

:体力!?!?!?

:ちっちゃw

:きゅぴぃぃぃーーーんwww

:きゅぴぃぃぃぃぃーーーーーんwwwww

:きゅぴぃん





[スズー]

『···この水槽には···入れるのかな···』


『水槽に触れますか?』

はい←

いいえ


[スズー]

『···』


[スズー]

『···何も···起こらない。』


[スズー]

『···気のせいだったのかな···さっきのは。』


「スズーは確実にクラゲになっていたはずなのに···やっぱり気のせいだったのかな······」


『この先に進みますか?』

はい

いいえ←


「······っ、って何さらっといいえ選んでるの!はい選ばないとこの先に進めないよ···るいちゃん?」


「別にこの先に進まなくてもよくない? 入った瞬間確実に何かが起こる奴だしこれ。」


「良くない!」


『この先に進みますか?』

はい←

いいえ


「確実に何かが起こる······」


「······何も起こらない······珍しく。」


 先に進んでみると···そこは終わりが見えてこない程の長い廊下が続いていた。

 どこまでも同じ光景が続いているように感じてしまう空間であった。

 入った瞬間は何も起こらなかったが······大抵のゲームでは長い廊下は何かしらの重要なイベントが起こると相場が決まっている。


[スズー]

『···』


[スズー]

『······ここまで来ても誰もいない。』


[スズー]

『それに、あの化け物みたいなヤドカリは一体···』


[スズー]

『···』


「な、ながい······とりあえず先に進んでみるか······」


「これどこまで続いてるの? え? 急にスズーたち動かせなくなったけど。」


 長い廊下を進んでいると急にスズーたちの操作不能になり、突然不気味なbgmが流れ始めた······ヤドカリに追われてた時のbgmが······


 何かがこちらに迫ってくるような足音が段々と近付いてくる。 

 後ろを振り返ってみると······血だらけで殺意を見にまとってるヤドカリがこちらに向かってきている。


[スズー]

『また···!』


[スズー]

『もう···しつこい!!!』


[???]

『ふせてください!!』


[スズー]

『!!!!』


 そこ現れたのは······こちらの世界にくる前に水族館を丁寧に案内してくれたであった。

 クリシアはヤドカリに向かって銃を放った。


 ヤドカリはこちらに向かってきていたが、クリシアさんに銃を撃たれてからはその場から動けなくなっている。

 てかなぜ水族館案内人が銃を保持しているのか······


[クリシア]

『はぁ···はあ···探しましたよ、スズー様···』


[スズー]

『クリシア···さん···!』


[クリシア]

『ご無事で···何よりですわ、スズー様。』


[スズー]

『どうしてここに···!』


[クリシア]

『話は後です···先に逃げましょう。』


[スズー]

『はい···!』




★★★★★


[クリシア]

『ふぅ···ここならさっきの場所よりかは安全かと思いますわ。』


[スズー]

『助かりました···ありがとうございます、クリシアさん。』


「なーんかクリシアさんは危険な香りがするんだよなぁ······」


「そらゃぁ、ね? ······人妻とか男子が少ないこちらの世界において危険以外の何者でもないでしょ。しかもこんな若い年齢で。」


「いやだからそういう危険ではなくて·······」


[クリシア]

『とんでもございません、お怪我はございませんか。』


[スズー]

『はい、私は大丈夫です···クリシアさんさっきの銃って···』


[クリシア]

『あの···警備員の方が···きっとヤドカリに襲われて···お亡くなりに···なっておりました。』


[クリシア]

『拳銃を身につけていらしたので、護身用にと拝借していたんです···役にたって良かったですわ···』


「本当に? 実はクリシアさんが拳銃を奪い取るために暗殺してたり······」


[スズー]

『え···!クリシアさんその腕···大ケガしてるじゃないですか···!出血しないと···!!』


[クリシア]

『大した事ありませんわ···少しヤドカリに襲われただけですから。』


[スズー]

『いえ、これはすぐに出血しないと···包帯探してくるので休んでいてください。』


「スズー、いい子すぎる······けどクリシアさんに騙されてない? これ?」


「スーちゃんはすぐに逃げようとするどっかの誰かさんと違っていい子だね。」


「うん、そうだね······どっかの誰かさんと違って。」


:なんだ、ただの夢だったのか···

:いいえ押して逃げる度にるいちゃんの睡眠時間が···

:なっっっが

:無限ループって怖くね?

:あ

:何か、くる

:ヤドカリきた······

:まずい、スーちゃんが······

:え?

:きたー

:ロリ人妻きた

:人妻うおおおおぉぉぉぉ、こっそり死んでて欲しかったけど

:↑本音を混ぜるな、分からなくもないけど

:銃つっよ

:人妻は全女性の敵、生きててはいけない

:@人妻消えろ

:@人妻は○しても殺人罪にならないように憲法改正しろ

:@人妻だけ税金負担率777%にしろ

:人妻にあたり強すぎて草

:↑人妻の味方するとかお前人妻か?

 




 そのあと何だかんだあって、1つだけ雰囲気の違う水槽に触れたらスズーたちが再びクラゲになって水槽の中で紐を見つけたり、穴が下に続いているので紐を使って下に降りてみると、るいちゃんにとっては難しい謎解きが現れ、20分かけて何とかして解くことが出来た。

 一般人なら5分もかからないような謎解きだったが。

 

 謎解きを解き終えると、箱の中には包帯が入っていた。

 スズーたちはこの包帯を持ち帰りながら上に戻り、クリシアに包帯を渡した。

 

[クリシア]

『···!!スズー様···』


[スズー]

『クリシアさん、包帯を見つけました。腕出してください。』


[クリシア]

『···わざわざありがとうございます。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。』


[スズー]

『何言ってるんですか。クリシアさんだって私のこと助けてくれたじゃないですか。』


[クリシア]

『···スズー様』


[クリシア]

『お客様をお守りするのも水族館に勤める者の大切な役割です。』


[クリシア]

『スズー様、貴方は私が守りますわ。』


[スズー]

『クリシアさん···』


[クリシア]

『···落ち着いたところでさっそくなのですが···』


[クリシア]

『ここは···一体···どこなのでしょう。』


[スズー]

『私も未だによく分かってません。この空間に来てからは···軍人みたいな奴とか···大きな化け物に襲われました。』


[クリシア]

『わたくしも、ヤドカリや化け物に襲われましたわ。』


[スズー]

『とにかく出口を探しましょう。』


[クリシア]

『そうですね···こんな場所からはやく出たいですし、行きましょう。』


「やっぱクリシアさんは悪い人ではないの···かな? まだ分からないや。」


「またこいつら画面内でいちゃつきやがって···スーちゃんにはリリがいるのに······2股してるスーちゃん····私だってるいちゃんともっといちゃつきたいのに·········」


「うん、聞かなかったことにして先に進むか······」


:謎解きうおおおおおぉぉぉぉぉ

:これまた30分コースか

:お、今回は20分、はや···くはない

:出血がたった1つの包帯、しかも一瞬で良くなる訳なくね?

:↑細かい事は気にするな

:てぇてぇ始まったか!?

:てぇてぇてぇてぇ

:浮気!?!?!?

:スズー選手、彼女が隣にいるのに堂々と浮気をしてしまう

:てぇてぇ警察いて草

:誰だってるいちゃんとはいちゃつきたいだろ





 長い道のりを進んでいくと······そこは迷路であった。 

 しかも真っ暗、落とし穴があったらるいちゃんの絶叫が聞けそうなぐらい真っ暗。


「迷路は左側を沿って歩いていけば···いつかはゴールにたどり着けるって聞いたことがある···気がする。」


 左側を沿って歩いていくと何かがいた。


『壺から触手が見える···観察してみますか?』

はい

いいえ←


「るいちゃん? はいだよね???」


『壺から触手が見える···観察してみますか?』

はい←

いいえ


[クリシア]

『これは···ヒョウモンダコでしょうか?』


[スズー]

『な···!喋った···!』


 スズーたちはなぜかヒョウモンダコの言葉が少しだけ理解出来ていた······


[クリシア]

『何て···いっているかわかりますか···スズー様···』


[スズー]

『食べ物を寄こせって言っているのかな···』


[クリシア]

『スズー様、この子が言っていることが分かるのですか···!』


[スズー]

『はい···なんとなく······』


[スズー]

『ひとまず、食べ物を探してみましょう。』


「食べ物かー、どっかに都合よく落ちてたりしないかなぁ······って、え? 何かいる。」


[スズー]

『···? カニがいる。』


『連れて行きますか?』

はい←

いいえ


『カニを連れて行くことにした。』


[クリシア]

『こちらはイソガニですね。名前の通り、海岸に住んでいます。』


[クリシア]

扁平へんぺいな身体は狭い場所に隠れる事に向いています。』


[クリシア]

『雑食で海藻や魚など色々なものを食べます。天敵は鳥類やタコですね。』


[クリシア]

『···はっ!すみません、いつもの癖でつい···!』


[スズー]

『流石クリシアさん···』


「このカニをタコのとこに持っていって食わせれば······」


「タコさーん、食べ物持ってきたよー。」


『壺から触手が見える···観察してみますか?』

はい←

いいえ


『何をヒョウモンダコに与えますか?』

イソガニ←

なにも与えない


[ヒョウモンダコ]

『···ナカマ···タベナ···』


[ヒョウモンダコ]

『オマエ···ヒドイヤツ···』




『G A M E   O V E R』




「え···え···え············え???」


「カニが駄目ってなるとやっぱり次はリリちゃんを餌にすれば······」


「怖いからやめて。けど他の食べ物探さないといけないのか······」



:暗

:るいちゃんやったね、大好物の真っ暗な部屋だよ

:クラゲの次はタコか

:なぜ迷路の行き止まりにタコが?

:ヒョウモンダコ食べたら美味しそう

:クリシアさんにはタコの話が理解出来てないのか

:スーちゃんもしかしてクラゲではなくタコの仲間だった!?

:カニ!?

:🦀!?

:🦀<ヤメテ

:あ

:え

:え?

:草

:また死んだw

:ぼこぼこにされてて草

:和葉ちゃんやっぱり思考がサイコパスタだわ





 これ以上進めなかったので1度迷路のスタート地点まで戻り、別の道を進んでいく事にした。

 別の道を進んでいくと水槽4つがあった。

 ただの水槽ではなく······スズーたちがクラゲになってしまった雰囲気の違う水槽であった。


「水槽が4つあるけど···どれから調べよっかなぁ······とりあえず1番右の水槽からにしよう。」


『イソガニが手の上でぴょんぴょん跳ねている。』


「あそっか、カニさんタコさんに食べさせてないからいるのか。カニさんがこの水槽に何かあると言ってるし調べてみるか······」


『この水槽は雰囲気が違う···水槽に触れてみますか?』

はい←

いいえ


 するとスズーたちはまたクラゲになってしまった。


「雰囲気の違う水槽ならクラゲになれるのか······水槽の中に食べ物ないかなぁー、って、あ!」


『岩の隙間に何かが隠してある。』


『タコの餌を手に入れた。』


「お、これをタコさんに渡せば······」


「るいちゃんサクサクでつまんない。」


「たまにはサクサクで進んでもいいでしょ。うーん、一応他の水槽も調べてみるか······」


 他の水槽もクラゲになり調べてみると···1つだけ水槽の中に引っ張れそうな紐がぶら下がっていた。

 ぶら下がってる紐を引っ張っても何も起こらなかった。

 一体いつ使うのか···この紐は······


「タコさーん、食べ物持ってきたよー。」


『何をヒョウモンダコに与えますか?』

イソガニ

タコの餌←

なにも与えない


[ヒョウモンダコ]

『オマエ···イイヤツ···』


『タコの鍵を手に入れた。』


『イソガニはヒョウモンダコの壺に入っていった···』


「迷路から脱出して鍵を使いはやく先に進むか···僕の睡眠時間のために···」


『鍵がかかっている。扉にタコの彫刻が彫ってある。』


『タコの鍵を使って鍵を開けた。』


 中に入ってみると···そこは図書館とまではいかないが、本棚がいくつも並んでいた。

 

『[粉塵爆発ふんじんばくはつ] 小麦粉などの可燃性の粉塵が、空気中にある一定の濃度浮遊している状態で引火すると引き起こされる現象。』


『粉塵の空気中の濃度が、薄すぎても濃すぎても燃料が伝播しない。』


『火を起こす前に、風などで粉塵を一定の密度にする必要がある。』


「粉塵、爆発······って何?」


「あれだよるいちゃん、ほら、オタクが好きなやつだよ。」


「それ説明になってなくない? ······え? 水槽の中にあった紐がこっちにもぶら下がってるけど······」


[スズー]

『クリシアさん···さっき見つけたメモなんですけど。』


[スズー]

『「2本の紐を一緒に引け」って意味なんじゃないでしょうか···多分···』


[スズー]

『1本目はこの紐···2本目は迷路の部屋の水槽の中···かと。』


[クリシア]

『流石ですわ···さっそく試してみましょう。』


[スズー]

『2本目は水槽の中か···じゃあ私が迷路の部屋の中に戻ります。』


[スズー]

『クリシアさんはこの紐を引いててください。』


[スズー]

『分かりました。こちらはお任せくださいませ。』


[クリシア]

『お気をつけくださいね···スズー様···』


 迷路があった部屋まで一瞬で戻り、紐がぶら下がっていた水槽の前までたどり着いた。


『この水槽は雰囲気が違う···水槽に触れてみますか?』

はい←

いいえ


 スズーたちがクラゲに変身し水槽の中に入った。


『紐がぶら下がっている···引っ張りますか?』

はい←

いいえ


『どこかで音がした。』


「何か嫌な予感しかしないんだけど······」


:🦀<!?

:カニさん忘れらててかわいそう

:スズーたちがクラゲになるのが普通になってきてる···

:タコの餌

:紐······

:水槽の中に紐か、スズーたち用の紐じゃん

:粉塵爆発うおおおおぉぉぉぉ

:粉塵爆発

:2つ目の紐が······

:2本の紐を同時に引いたら絶対何か起こってるだろこれ

:······しかし何も起こらない

:↑音がしたので何かは起こってます

:まさか···あんなことになるなんて······

:↑やめろ




 スズーたちはクラゲから元の人間の状態に戻り、本棚が並んでいた部屋に向かって急いで走った。

 部屋の中に入ると······さっきまでは明るかったのになぜか電気が消えていた···まわりがよく見えない。


[スズー]

『な···!真っ暗···!』


[スズー]

『クリシアさん!!クリシアさん大丈夫ですか!!』


[クリシア]

『はい!大丈夫です。』


「よかった~クリシアさんいる。」


[スズー]

『はぁ···よかった···』


 暗い中、クリシアが引いているであろう紐に段々と近付いていった。


[スズー]

『クリシアさん、あっちの鍵開きましたかね······?』


[クリシア]

『いえ、ここに鍵が落ちてきました!きっと扉の鍵ですわ。』


[スズー]

『良かった···じゃあ行きましょうか。』


[クリシア]

『···』


[クリシア]

『···』


[スズー]

『···?』


[スズー]

『クリシアさん。』


「き"ゃ"ゃ"ゃ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"っ"っ"っ"」


 暗い中から現れたのは······クリシアが紐で首を吊っている姿であった。

 クリシアは見ていられないほどの無惨な姿で首を吊っている。

 まわりには血が大量に飛び散っており、とてもじゃないが生きているとは思えなかった。


「今回の配信で1番の叫び声がでたね、るいちゃん。」


「そ···そんなことはどうでもいいから···クリシアさんは? クリシアさん直前まで会話してたのにどうして······」

 

[スズー]

『クリシア···さ···ん』


[スズー]

『(死ん······で···)』


[スズー]

『さっきの声は···一体···だれが···』


「クリシアさんが······って」


「い"や"あ"あ"あ"あ"あ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"」


「なんか···クリシアさんの後ろにいる······」


 いつの間にかクリシアの後ろにいた······チョウチンアンコウが······

 チョウチンアンコウはもうすでに亡くなっているであろうクリシアの死体を食い荒らしている。

 クリシアの死体を食べ終えると···次はスズーたちに向かってきた。


「逃げなきゃ!!!」


:また暗い

:このゲームで暗いは危ない

:なにかが···くる

:生きてる?

:ん?

:あ

:あ

:え···

:あああああああああああ

:うわあぁ

:し···しんでる?

:アンコウ!?

:あ

:クリシアさん食われた······

:クリシアさんが······

:人妻死亡うおおおおぉぉぉぉ

:人妻はやっぱり死ぬべき、生きててはいけない

:人妻ざまぁ

:人妻だから死んじゃうんだよ

:コメント欄、クリシアさんの死を悲しむ人と喜ぶ人で別れてて草

:↑世界の敵の人妻死亡は嬉しいに決まってるだろ




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 次回もホラゲー配信です。

 お楽しみに!


 今回は約8400文字でした······あほか?

 

 20000PVありがとうございます。

 よろしげれば★★★、フォローをお願いします。

 モチベに繋がります、投稿頻度がはやくはな···らない······受験生なので。










 



















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