「死神」
霧雨けぶる
通勤途中のバス停に
死神がひとり
立っていた
真黒な
ボロボロマントを身に纏い
風にゆらめく
裾の破れたあいだから
見え隠れ
わたしを見つめ
嗤ってた
帰りにまだいるならば
車をすぐさま路肩に停めて
足早に歩み寄り
胸ぐらをつかみあげ
わたしはきっと
こう言うだろう
「おい貴様、ふざけた格好しやがって
いったいどういうつもりだコラ」
これまで生きてる人間に
そんなことを言われたことは
おそらくないであろう
きっと面食らうにきまってる
帰りにまだいるならば
きっと言ってやろう
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