第20話 休憩

 けが人たちの治療は冒険者ギルドに任せておいてっと……。

 俺も少し疲れたな……。

 それに、こいつをどうにかしないといけない……。


 俺の足元にまとわりついているのは、リリシュだ。

 リリシュはあれからすっかり発情しきってしまい、目がハートになったまま、元に戻らない。


「おい……これどうする……?」

 

 俺はモカに尋ねる。


「そうですねぇ……火照った身体を鎮めるには……アレしかありません……!」

「アレ……?」

「え、えっちなことです……。もう、言わせないでくださいよ!」

「えぇ……」


 フィエルさんのほうを見て、助け舟を求める。

 するとフィエルさんも、


「私もなんだか疲れちゃいました……。きっとトウヤさんも戦いでお疲れでしょう? ここはみんなで、きゅ・う・け・い♡ しちゃいませんか……?」

「やっぱりそうなるのか……」


 まあ、俺だってまんざらでもない。

 ということで、俺たちは4人で、昨日も泊った例の高級ホテルへと戻ってきた。

 ホテルは街の入り口からは離れたA地区にあるので、オーガの被害とは無関係だ。

 B地区であんなことがあったというのに、A地区の繁華街はいつにも増して大盛り上がりだった。


 ホテルの部屋に入った瞬間――。


 リリシュが俺のズボンをがばっとずらしてきた。


「お、おい……なにやってんだ……シャワーがまだだ……」

「はぁ……はぁ……はぁ……」


 だがリリシュはすっかり興奮しきっていて、全然話をきいていない。

 リリシュのハート型の目は、俺のある一点に注がれている。


 そうこうしていると、リリシュの後ろで、モカとフィエルさんも服を脱ぎだした。


「って……おいおい……二人とも、シャワーは……」

「そんなの必要ないですよ。どうせぐちゅぐちゅのねちょねちょになるんですから。ね?♡」


 そう言うと、俺は三人にいっぺんに押し倒された。

 これはもう……なすすべ無しだ……。

 俺は三人にされるがままに、身体を貪られた。



 ◆



 そして翌朝……。


「恥ずかしい……死ぬ…………」


 ようやく正気に戻ったリリシュが、顔を真っ赤にして突っ伏している。


「どうやらリリシュさんは、始めて会った自分より強い男性に興奮しすぎるあまり、発情しきってしまっていたみたいですからね……。それが一晩たって、正気にもどったんですね……」


 とモカが冷静な解説をするが、リリシュは耳を塞いで、ききたくないようすだ。


「うう……こんなの……お嫁にいけない……」

「だから、トウヤさんがお嫁にもらいますってば!」


 モカがリリシュを慰める。

 まあ、俺としても無責任に手を出したわけじゃない。

 嫁にしろというなら、3人まとめて嫁にして養う覚悟はある。

 

「き、昨日のことは忘れてくれ……。恥ずかしいところを見られてしまった……」

「いやぁ……忘れるのはちょっと無理だな……」


 昨日のことはよく覚えている。

 俺の上で乱れるリリシュの姿は、普段の強気な態度とのギャップで、とてもえっちなものだった。

 意外と着やせするタイプで、おっぱいのほうもかなり大きかった。

 しかも感度が抜群で、おもしろいように感じてくれるから、俺も攻め甲斐があったよ。

 なんて、口に出したら恥ずか死するのだろうか……。


「まあまあ、お互いに裸でくんずほぐれつした仲なんだから、恥ずかしがることないって。ああいうリリシュも、俺は可愛くて好きだぞ」


 俺がそう言うと、


「――――――――っ////!!!!」


 リリシュはまた顔を真っ赤にして倒れてしまった。

 ほんと、恥ずかしがり屋だな……。

 でもそこがほんと、可愛いんだよな……。


 

 ◆



 さて、これからどうしようかな。

 特に俺としては旅の目的とかないんだけど。

 あ、一応、勇者から魔王を倒してくれとかって頼まれてたな……。

 だけど、……うーん、俺にそんなことできるのかなぁ?

 まあ、頭の片隅に置いておこう。


 とりあえず、この街を出て、次の街を目指すことにしようか。

 異世界にはまだまだ俺の知らないことがたくさんある。

 この異世界をいろいろ回って、冒険するのも楽しそうだ。

 

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