概要
香り。それは、最も強く五感を刺激する魔性
産業時代を迎えたヨーロッパ風の土地で“商品”として育てられた貴族の女性が、怪しくも魅力に富んだ調香師と出会うお話です
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- ★★★ Excellent!!!運命のるつぼの底、令嬢は運命の出逢いを果たす
男爵家令嬢レアは、母と同様貴族の価値ある所有物となるべく美を磨かれてきた。しかしてモラリアム伯爵家の次男へ嫁ぐ——その所有物となることが決まったのだが。式の直前、彼は失踪。されど政略結婚を壊さぬため伯爵家末子ニコラに取り入るよう命じられる。すべてを諦めきっていた彼女はそれに従い、そして。妖艶なる調香師ファビアンと出逢う。
所有物としての人生を強いられた貴族令嬢。その諦念の深さにまず目を奪われました。そしてそれがあるからこそ、ファビアンという人物との出逢いが鮮烈で、一気に引き込まれるのですよね。
産業時代の西欧をモチーフにした、エネルギッシュでありながらなんともくすんだ世界観もそうな…続きを読む