概要
脳に、胃に、血肉に残る「肉」の話
「フジミヤ」という肉に纏わる連作短編集です。
(番外編「芙二宮精肉店」はちょっとブロマンスっぽいです)
(番外編「芙二宮精肉店」はちょっとブロマンスっぽいです)
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!やさしく怖い。その余韻が舌に残る。
『フジミヤの肉』は、読みはじめた瞬間から、ちょっと説明しにくい不穏さが肌にのこる作品です。
でもその不穏さは、ただ怖がらせるためのものやないんよね。むしろ最初に来るのは、妙な親しみとか、どこか懐かしい感じとか、「なんでかわからへんけど気になってしまう」感触なんです。
この作品のすごいところは、「怖い」と「おいしそう」と「さみしい」が、同じ場所に並んで存在してることやと思います。
普通やったら混ざらへんはずの感情が、ここでは不自然やなく並んでいて、読んでるうちにだんだん自分の感覚のほうが揺らいでくる。そんな読み味があります。
ホラーが好きな人にはもちろん刺さると思うんやけど、それだけやなく…続きを読む - ★★★ Excellent!!!懐かしい記憶の中に息づくフジミヤ。
懐かしい思い出の風景がある。
夕暮れに家路を急ぐと、何処かの家から
美味しそうな匂いが流れて来る。
生姜焼きかな、カレーのうちもある。
焼肉の香ばしい匂い。
フジミヤ 精肉店
そこで売られる肉は、どれも驚く程に
美味しかったという。
人の記憶の中には視覚や聴覚と同じ位に
味覚というものがある。
この作品の背景に流れるノスタルジーは
誰の心にもスルリと入り込んでは
ストーリーを最高の状態にして供して
くれる。
一つひとつの逸話には直接繋がりはない
けれども フジミヤ というキーワードで
連綿に繋がっている。
これは、あなたが想像する物語とは
全く様相を異にするものだ。
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