概要
死んだ人間の魂を食べる彼らは、時に視えない狂気となって人間の命を刈り取る。
西暦2044年12月――クリスマスマーケットで賑わうフランス・パリ。
小説家の魂を好んで食べる怪物の群れを駆除するため、デイドリーマーズ専門対策機関であるヴィジブル・コンダクターの姉弟が立ち上がった。
「ミシェルのそばから一分一秒でも離れたくない! 本当は一緒にお風呂も入りたいしトイレにだってついて行きたい!」
「いやです」
高飛車で傲慢で自信過剰な美しい姉クロエと、彼女に異常なまで溺愛される弟ミシェル。
本編第2章の冒頭で登場した二人に焦点を当てながら、世界観を少しだけ深掘りしていくスピンオフ作品。
本編未読でも読めます! より世界観を深掘りしたい方は、本編の1
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!銀髪姉弟の尊さが詰まっている…
最終章後編公開前に、と思って拝読。
スピンオフと思って侮っていました。
いや、筆者様の作り込まれた世界観に隙なんて無いのですが!
本編では語られていない銀髪姉弟の詳細な関係性や感情。
特に、弟のミシェルは…
しかし、これを読めば二人の尊さ…というよりも、銀髪姉弟という存在の尊さが如何なるものかが知れる。
姉弟という絆と、二人で過ごした時間が作り出した絆。互いに思い合うその意思と行動。
これが何とも尊い。
もちろん、本編同様にバトルシーンも多彩な演出が施され、見応えは抜群である。
是非とも、本編を読んだ方も未読の方も、手に取ってみてはいかがでしょうか。
オススメです。 - ★★★ Excellent!!!良作映画を観た後のような充実感
本編があることを知らずに、タイトルだけで先にこちらを読了しました。……が、そんなことは全く関係ないほどの完成度と世界観の作り込みです。
適宜に必要な情報がごく自然とキャラクターの会話などで出て来るので、この世界がどうなっているのかを理解するストレスは皆無。すぐにこの物語の主役の姉弟へのめり込むことができます。
お互いへの愛が強い姉弟と、そこに至るまでの経緯、キャラクターの感情描写が丁寧で途中途中で胸が締め付けられること必至です。コミカルを挟みながら美しくも残酷なストーリーはさっくりと読めてしまうのにとても重厚で、まさに一本の映画を観ているような心地を抱くでしょう。
本編を読むと面白さが数…続きを読む - ★★★ Excellent!!!尊いとはまさにこのこと
本編「デイドリーマーズ」のスピンオフ作品となりますが、完全に作品としては独立しています。本編内で使われる用語や世界観の説明がなされていますので、入門編としてもおすすめしたい作品。
クロエ・ミシェル姉弟のお互いを想い合う様が泣けます。
ずっと二人っきりで生きてきたのだろうな……と。
スタイリッシュなアクションや、Web小説を執筆される方なら思わずにんまりしてしまうようなギミックも盛りだくさんでした。
とにかく世界観が素晴らしく、表現力にも魅力があり読み終わった後で、満足の溜め息が漏れてしまいました。
キャラ造形も非常に丁寧で、どれもが美しかったです。
最後に「銀髪は正義!」 - ★★★ Excellent!!!本編を見ていると面白さ倍増!
ノエル姉弟を主人公とした物語。
内容は本編と同じぐらい。いや、それ以上に濃いかと思います。姉弟には重い過去があり、二人がデイドリーマーズを倒す理由を知った瞬間には「ああ……」と苦しく切ない声を出しました。
また本編に出てくるキャラもおり「おっ!?」となります。
本編に出てくるキャラの詳細な一面もあったりして、楽しかった。
色鮮やかな文体だけでなく、表現は灰色のキャンパスに絵の具を塗っていくがごとく。
ただし、進捗ペンギン。てめぇはだめだ。進捗を聞きに行くのはやめろ。私の心は豆腐だぞ。
と、癖の強いデイドリーマーズが出てきます。
スピンオフ単体でも楽しめる面白さ。いかがでしょうか? - ★★★ Excellent!!!煽り文が全ての良さを凝縮している
内容うんぬんよりまず、これを言わせてください。
煽り文が好き!!!!!!!!!!
……ふぅ。
この煽り文が全てを表しているんです。「共依存の銀髪姉弟は、ミルクとオイルの匂いがする。」。内容を読んだ人なら意味が分かり、間違いなくスタンディングオベーション。それくらいこの煽り文は、「デイドリーマーズ ~ロマンス・インパクト~」の内容と魅力を表しています。こんな短い文章で!! 私はとても感動しました。
私も作品を書きますが、なかなか作品を「これ!!」とビシッと決められる言葉が見つからないんですよ。だからこんなピッタリな言葉を持ってくる作者様……本当にすごい……。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!美しい銀の姉弟が紡ぐ、歪だが何よりも尊い愛。
まず、冒頭から綴られる美しく繊細な筆致にため息が漏れました。
絶世の美しさの中にも、ひとひらの儚さを匂わせる銀の姉弟。彼らを描き出す端麗な描写にも息を呑まずにはいられません。
そして、こちらの物語の主人公となるクロエとミシェルは、初めはどこかコミカルで微笑ましい、非常に仲の良い姉弟像を彷彿させられました。しかし、物語の中で彼らの過去をなぞるうち、明かされるのは姉弟の「地獄」。そこから産まれた姉弟の愛は、傍から見れば並外れて重く、歪とも捉えられます。ですが、物語を追うごとにしっかりと私たち読者の胸には刻まれるのです。彼らの愛が、かけがえのない、尊い光なのだと。
個人的にはもう、兄弟間のクソデ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!沢山の宝石のような愛に溢れた作品!!
この作品は本編となる『デイドリーマーズ』のスピンオフ作品です。
しかし、スピンオフと思いスルーは厳禁です!!
主人公は本編では本当にチラッとしか登場してないノエル姉弟。
最初はスピンオフらしいコミカルで可愛らしい本編でも見られた貴葵先生らしい文章の話が続きます。
しかし、途中からのストーリーの重さは本編を大きく上回る程です。あらゆる欲望や陰謀に翻弄される姉弟、読み手の涙を誘う回が次々にあります。
しかし常にそこには姉弟の深い愛の強さがあり、その姿に心打たれます。
また、沢山の苦難がありつつも、やっぱりと言いますか、貴葵先生らしい愛に溢れた最終回は本当に素晴らしいです。
言葉足らず申し訳ないで…続きを読む - ★★★ Excellent!!!狂おしい程に歪で美しい人間関係
スピンオフとは思えない程、重厚かつ容赦のないえげつないストーリー。
本編でぶっちぎりにヤバい人物はフィリップかと思いますが、ある種、分かりやすい狂い方なので親しみすら持てます。
しかし、本編ではまだあまり語られていない、欧州監視哨の最高責任者・フランチェスカの狂気や、到底純粋とはいえないクロエとミシェルの歪んだ関係性など、本スピンオフで語られている人間関係は、非常に複雑に絡み合っており、その関係性を一口に説明することは困難を極めるほどです。
そして、本作に登場するデイドリーマーズ、ペンギン。
Web小説書きとしては、思わず「止めてくれ」と言いたくなるような存在でありつつも、ペンギン姿かつ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!本編同様、色鮮やかで華やかな文章は本当に魅力的です!
本編である「デイドリーマーズ」のスピンオフ作品ですが、このお話だけでも楽しめてしまう程、完成度が高いお話だと思います。
勿論、本編をご覧になっているより楽しめますし、世界観も広がっていくので是非どちらも読んでみて欲しいです…!
主人公であるクロエ姉様はデイドリーマーズ専門対策機関であるヴィジブル・コンダクターの一員で、美しさと気高さを持ちながら、ミシェルくんの事になると途端に駄目になるお茶目な所があったり、内面には今にも崩れ落ちそうな弱さもあったりと、そのアンバランスさが凄く魅力的です。
弟のミシェルくんも可愛くてクールで献身的、というだけじゃなくって繊細な中にお姉さんに対する強い想いがあ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!容れ物異なれど心は同じく
美しく目の前にその光景が広がるような文章で描かれるのは、銀髪姉弟の日常と戦い。
麗しい姉弟ではあるが、その過去は壮絶であり、またその関係性もいびつな部分を持っている。
日常と戦いと謎めいた部分と、緩急をつけて展開される物語は、読者の心を掴んで離さないことだろう。
そしてペンギン。ペンギンである。webで作品を書く人にとってはドキリとするようなことを言うペンギンである。
その体が人間だろうが機械だろうが、その「人」を作るのは心なのだろう。誰かを思い、幸せを願う心こそが人間だろう。そんなことを思うのです。
スピンオフ作品ではありますが、こちらだけでも十分に楽しめます。しかしぜひ本編も読んで頂きた…続きを読む