魔王城の転生聖女～転生したら世界が魔王に支配されていたので、薬師として好きに生きようと思います～

魔王城で薬師として働いていたレティシアは、ある時前世の記憶を取り戻した。
ただしそれは救国の聖女と呼ばれていた人物のもので――世界を支配している魔王とは、敵対していた人物のものであった。
しかも、そのせいもあって聖女というものは禁忌の扱いをされていて……。

だが、それを除けば、今の世は平和そのものであった。
元々世界が平和になることを望んでいたレティシアは、その事実を前にあっさり今を受け入れてしまう。

かくしてレティシアは第二の人生を好きに生きることを決めるのだが……レティシアは理解していなかった。
禁忌とされたかつての自分の知識が、今の世にとってどれだけ劇薬であるのかを。
レティシアにとっては簡単に作れるポーションですら、今の世では国宝級の代物となっていた。

しかしそんなことを理解し…続きを読む