最終話 断罪と、寝取りと、結末

 ダンスパーティに乗り込んだ。

 フローラを見つけた。

 シクリッド王子と踊っている。


 俺はつかつかと近寄って、フローラの顔にビンタをかました。


「きゃっ」

「お前はいつぞやの、仮面のメイド。いきなり何をする」


 激昂するシクリッド王子。


「断罪ですわ。フローラを国家反逆罪で告発いたしますわ」

「何っ、何の証拠が」


 俺はフローラ王妃化計画のコピーをばら撒いた。

 シクリッド王子はそれを手に取ると読んでから足で踏みにじった。


「こんなもの。なんの証拠にもならない」

「そう言うと思ってたのですわ。私は必殺姉妹人。法になど縛られません」


 フローラに抱きつくと結界のポーションを舐めた。

 傍に来たラピアお姉様、テトラ、フォリアと共に結界の中に入った。


 結界は力場で隔てられ視界も遮断するように作ってある。

 ふふふっ、俺は手をワキワキさせた。


「剥いて、おしまいですわ」

「いいねぇ。娼館では剥かれるのが仕事だったから、逆は新鮮だよ」

「さあ生まれた時の姿になりましょう」

「これも経験です。貴族では当たり前なので気になさる必要はないですよ」


 フローラを剥いて、やり始める。

 例の力場に振動と快感神経を刺激する奴をフローラに使った。


「さあ、魔法を受け入れなさいませ。わたくし達と姉妹になるのですわ」


 振動は伝わるが、快感神経の刺激は魔力が反発するので、本人が許可しない限り効果は発揮しない。

 4人から、責められ、フローラは陥落した。


 あられもない声が響く。

 この声はシクリッドにも届いているはずだ。

 そして、猿になったフローラ。

 俺達が身だしなみを整えてから、結界を解いた。


「フローラ、酷い事されたのか」

「私、エルお姉様について行きます」

「どういう事だ。洗脳したのか。許さない」


「エルとはわたくしの仮の名で、本名はエンゼルですわ」


 俺は仮面を取った。


「お前はエンゼル。死んだはずでは」

「フローラ、言ってあげなさいですわ」

「あなたみたいな下手くそでは気持ちよくなれませんの。セックスする前に分かってよかったです。もう名前を呼んでほしくない」


「そんな」

「ねぇ、女に寝取られるってどんな気持ち? ねぇ、ねぇ? うひゃひゃ」

「エンゼルお姉様、キャラが崩壊してます」


 そう言ってフローラが俺に寄りそう。


「くそう、理由なぞでっち上げて、エンゼル、貴様を葬りさってやる」

「そこまでだ」


 タイトが現れた。


「お前は魔王」

「俺が王族だったのは知っているな。義母が現在も王族なのもな。その義母がエンゼルを養女にすると言っている。王族に加えるってな」

「くそう、何でだ」


 俺は身体強化のポーションを舐めグーでシクリッドを殴った。


「ぐはぁ」

「これはエンゼルの分ですわ」


 前歯が欠けたシクリッド。

 ざまぁ。

 ああ、せいせいした。


『なぁ、俺が王族ってなんの冗談だ』

『事情を話したら、そういう事になった。プログラム魔法を使う奴を野放しに出来ないんだよ』

『さいですか』


 俺はその後、王族の影の組織を管理している。

 もちろん、必殺姉妹人とあん♡そこっ♡ポーション屋を続けながらな。

 影の仕事は性にあっていると思う。

 悪い奴を殺してもお咎めがないからな。

 報告はしないといけなくなったが。


 フローラはというと、俺の姉妹を今も続けている。

 俺は淫魔薬師という二つ名が出来た。

 魔王にもなれるぞとタイトに言われたが止めた。

 俺のキャラじゃない。


 フォリアは結婚して姉妹を抜けたが、ラピアお姉様とテトラとは続いている。

 今日もフローラを加えて猿になる毎日だ。

 エンゼル、寂しくなんてないよな。

 これで良かったのかは分からないが、俺に出来る事はしたと思う。


 そろそろ、棒状のあれ『張り子のパオーン』を作る時か。

 痛いのは嫌だぁ。

 嫌だよね、エンゼル。

 うんうん、そうだよね。

 じゃ、辞めよう。


-完-

――――――――――――――――――――――――

 ガチプログラム・シリーズにエロの要素を加えて書きましたが、18禁でないエロは難しい。

 どこまでがオッケーなのか分からない。

 警告が来るギリギリを攻めるつもりもないので、こんな物でしょうね。

 個人的にはエロ好きなんですが、ガイドラインを示して欲しいと思う今日この頃。


 打ち切りエンドにしたのは、それが理由ではありません。

 設定に無理があったのです。

 本編との絡みで矛盾が出るので、書けなくなったという訳です。


 エロは書きませんが、エンゼルはこの後本編に登場予定。

 ガチプログラム・シリーズとしては料理物とダンジョンマスター物を考えてあります。

 頑張って書かねば。

 という事で機会があれば、他の作品でお会いしましょう。

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異世界で私だけが『あんっ♡そこっ♡ポーション屋』です~普通、異世界転生で女の子の体だったら、エッチな事するよね。魔法やポーションもそういう目的に使うはず。最強無双もするけどね~ 喰寝丸太 @455834

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