第18話 張り込みと、ミッションコンプリートと、指輪

「あの、つかぬ事をお伺い致します。ハチェット様はどちらでしょう」


 朝、劇場を訪ねて、仲間の役者をつかまえた。


「あんたは?」

「いちファンですわ」

「そうかい。奴なら、今朝、旅立ったよ。何でも世話になった知り合いが、劇団を立ち上げるとかで、呼ばれたんだとさ」

「ありがとうございます。ではこぎげんよう」


 やはり、ハチェットは今朝、旅立ったようだ。

 ファンのふりして仲間の役者の所にいくと快く教えてくれた。

 門のところで張り込みをする。


 確認は神秘魔法名で行う。

 ハチェットは曲がりなりにも役者だ。

 変装はお手の物だろう。


 だが、神秘魔法名は誤魔化せないはずだ。

 昼頃、ハチェットが現れた。

 なんと女装している。

 あれは分からんな。

 見事に化けたものだ。

 敵ながら天晴だ。


 時代劇の殺しのテーマが脳内に流れる。


 姿隠しを使い後をつける。

 街道を進んで人がいないのを確認して。


「女の恨み思い知るといいですわ」

「誰だ」


 水球のポーションを舐める。

 水球がハチェットに飛ぶ。

 ハチェットは一目散に逃げ出した。


「助けてくれ。金輪際こんりんざい、悪い事はしない」

「断罪ですわ!」

「ごわっ、こぼっこぼっ」


 終わった。

 指に嵌った指輪を抜き取る。


 テトラの所に行った。


「ハチェットは、昨日わたくしにお金とこの指輪を渡して、消えましたわ。この指輪はテトラと永遠に結ばれる証だそうですわ。いつまでも待っていてほしいとおっしゃられてました」

「そうですか。故郷には帰れなくなったし。私、一人で何時までも待とうと思います」


 ぐっふっふ、上手くいったぜ。

 後は、テトラが落ち着いたら美味しく頂くだけだ。

 この分だと男は寄せ付けないだろうからな。


 さあご褒美タイムだ。

 家に帰り0721フルコースを楽しんだ。


 なんか新しい道具を開発しようか。

 痛いのは駄目だ。

 膜は大事にしたい。


#include <stdio.h>

#include <conio.h>

extern MAGIC *gravitational_obj_make(float mana,int image);

extern void vibration_move(MAGIC *mp,int power_sw);

extern void pleasure_nerve_excite(MAGIC *mp,int power_sw);

extern int mclose(MAGIC *mp);

int slide_touch(MAGIC *mp);


MAGIC *obj_make(long objsize_cm,int image,int attri);


void main(void)

{

 MAGIC *mp,*mp_sw; /*魔法定義*/

 int power_sw=0; /*強弱スイッチ*/

 mp_sw=obj_make(10,IMAGEBLOCK,HOLOGRAPHY); /*スライドボタン生成*/

 mp=gravitational_obj_make(0.00001,IMAGE_BALL); /*10センチのボールの力場を作る*/

 while(1){ /*無限ループ*/

  if(slide_touch(mp_sw)!=0) power_sw=slide_touch(mp_sw); /*スライドボタンに触った位置を取得。触ってないは0*/

  vibration_move(mp,power_sw); /*振動*/

  pleasure_nerve_excite(mp,power_sw); /*快感神経を刺激*/

  if(kbhit()) break; /*何か入力されたら止める*/

 }

 mclose(mp); /*魔法終わり処理*/

}


 10センチのボールの力場に振動と快感神経を刺激する機能を持たせた。

 使ってみた。

 ふぁー、凄すぎ。

 こんなのらめぇ。


 しばらく失神してから起きる。

 前世の器具を超えたな。

 神経を刺激したらやばいだろ。

 でも辞められない。


 これなら、テトラを虜に出来る自信がある。

 ヒロインのフローラさえもだ。

 待ってろよフローラ。

 そして、思い知れシクリッド王子。

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