まずな、話のスケールがでかいねん。神様らと他の宗教がバチバチにやり合うっちゅうのがたまらんねん。登場人物らの関係性とか立場とかが複雑に絡み合っとって、読み応えバッチリやで。
それと、神話の世界を現代に蘇らせたようなユニークな文章と世界観にもぐっと来たわ。昔、神話の本読みまくっとった時のワクワク感と懐かしさを思い出したんや。
難しい漢語だらけのお説法みたいな語り口は、今どきの小説とは違うし、えらい新鮮やった。
全体的にややこしいんやけど、なんかどんどん先が読みたくなるねん。ずっとお説法聞きとうなってまうわ。これはあかん、わてもそろそろ悟りの境地に近づいとるんちゃうかって思うくらいやわ。
あ、そうそう、帝釈天っちゅうキャラな、ほんまにかっこええんよ!
梵天とは仲ええみたいやけど、考え方が違うからけんかしょっちゅうしとるみたいやねん。でもな、そない時でもお互いに本音でぶつかり合えるんは、心の底から繋がっとるからこそやと思うわ。
あとな、「切れ長の瞼を儚く伏せた果実のような甘い表情」っちゅう表現が印象に残ったわ。武神のくせに儚い雰囲気あるねんな。見た目は優しそうやのに、中身はごっつ複雑なんやろなって感じたで。
何よりも、坊主どもをビビらせるために「そのことも存分に痛感してもらおうぞ」とか「私が地獄に堕ちたあかつきには、ただでは許さぬ」って言い放つ帝釈天のカッコよさにやられたわ。言葉の端々から、めっちゃ存在感と覚悟が感じられて、わての心に深~く刻まれたわ。平和を望んどるけど、譲られへん一線をはっきり示す姿は、まさに王者のオーラやと思ったで。
まぁ、こんな感じやな。とにかくわてはすごいお気に入りの作品になったわ。ほんま、みんなにもぜひ読んでもらいたいで~!
皆様が何処かで憧れている最強武神・毘沙門天様がこのお話の主人公です(`・ω・´)シャキーン
そう、仏様の物語。なのですが、作者様がご自身のあらすじタイトルでも語っておられるように「カミvsホトケinインド!対立する正義、荒ぶる邪鬼と化すのは誰か……」と、インド・中国・日本で毘沙門様がシルクロードを旅しながら、何とか神と仏の戦いによる世界の滅亡を阻止するために奮闘する英雄譚なのです!
正直、冒頭は、私のように仏教の教えに乏しい方は少し難しい入り方をするのかもしれません。ですけれど、そこからは、作者様の美しい世界描写と、ライトな仏門の表現で分かりやすく、その世界に気が付くと没頭しているかと思います。
(また、作者様のノートに上がるイラストも素晴らしいです!)
そして……なんと!仏様がいちゃいちゃしだします(/・ω・)/がおおお
照れるお釈迦様なんてっもう!可愛すぎるのです!
それを誑し込む帝釈天様がいけずなのです( *´艸`)
そして武神毘沙門天様のカッコよさ!もてもてジゴロ感が溜まりませんことよ!(#^^#)←めちゃくちゃ強いですし賢すぎますし♪
また、コメントを書かれている方々とのやり取りが丁寧で、専門的なお言葉も分からなければ答えていただけますし、書かれているコメントを読むだけでも勉強になります。
読み応え十分!ゆっくりと読む仏門新訳聖典を是非日本茶と共に一緒に勉強いたしましょう♪
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このお話は、アジアを駆け抜けます。現在、私の読んでいるところが、JAPANになりましたので、日本茶なのです。先日まではジャスミン茶でした(^^♪
まず、もし宗教関係者、心よりみ仏を信心なさってらっしゃる方のお目に触れましたら、ご不快にならぬようお願いします。と一言、このレビューを書くにあたりまして、申し上げておきます。
いいですかぁーっ! これは仏と人間くささが融合したスペクタクル一大活劇なのです。
主人公:毘沙門天。非常に強い。男らしい。頼りになる。そして子供っぽく拗ねる。打算もあるし、げっぷだってするし、奥さまには所有欲むんむん。
影の主人公:帝釈天。ヴァジュラ格好良い。立ってるだけで色気むんむん男。仏法を心から愛す護法神。しかし不憫属性が激しく、次々に不憫が彼を襲う。
悪のボス:大日如来。教祖たる釈迦如来に嫉妬してる。そして凶暴たる慈悲心のボム、秘密兵器を──。
こういう事なんです。すごく人間くさい心理で、誰もかれも動くのです。
同時に、神様仏様らしい神聖さを備え、作者さまは神の歴史に造詣が深いことが良く分かります。
毘沙門天や帝釈天の奥さま方、すごーく夫に惚れぬいてて、可愛くて、剣やさまざまな武器をふりまわし、お強いのです。読んでて楽しいこと、楽しいこと。吉祥天も舎脂も大好き。
ああもっと語りたい!
人物がみな生き生きとしていて、面白いがつまってます。ぜひご一読を!
並ぶ文字が、文章が、金色に光る。神々の言葉から花が咲く。考える前に読んで欲しいと思う物語だった。
まさかの神様を題材にした物語で、詳しくないけど楽しめるだろうか、と不安だったのですが、その不安は杞憂でした。
もう神々の織り成す群像劇。どこか人間臭い神様達のやり取りを美しい文章と共に堪能することが出来る物語だ。
流麗でどこか耽美な文章はより一層深く、神々の生きる世界へと誘ってくれる。詳しくなくても充分に楽しめる物語は、詳しくなった時にまた、新たな発見をすることが出来ると思うと楽しみが増えた。
豪華絢爛。色鮮やかな物語だ。
時に手を止めて神様達の姿を思い浮かべる。指先から足先まで鮮明に浮かぶような、細やかに鮮やかに色づく世界を思う。
読み進める程に登場神(人)物の性格や思想に惹き込まれ、神様達の繰り広げる濃密な世界観に酔いしれることが出来る物語です。
簡単に言ってしまうと神仏たちによる勢力争いを描いた群像劇です。
天竺・須弥山での栄華に陰りがでてきた仏法の宗門。護法の王である帝釈天は、最高武神・毘沙門天に東の地への仏法伝道(販路拡大)を命じます。しかし、これには裏の目的があり……。
出てくる神さま仏さまは、どれも聞いたことのある名前ばかりですが、皆おちゃめで人間臭く憎めない。
都合の悪いことは聞かないふり。裏でコソコソはかりごと。分かっちゃいるけど、言い出せない。挙げ句の果てには裏切ったり、裏切られたり。
つまりは、これは神仏による壮大な喧嘩の物語なのです。
とは言え、神仏界の世界観やそれぞれの神仏の持つ背景などは緻密に設定されているので、神話としての読みごたえはズドンとあります。
神話好きも、そうでない人もきっと楽しめる神仏ロマンです!
天竺・須弥山を拠点として君臨する神仏の宗門は、外界の神々からの勢力におされ、その栄華を蝕まれつつあった。この負の状況を打開すべく、とある任務を託された毘沙門天が、救世の旅路につき、天竺から倭の国へシルクロードを駆け巡る!
このあらすじの冒頭を読んだだけで、人によっては若干引いてしまうのではないかと思います。
難しいお話なのかな?宗教系かな?神様のお話?
全部正解です。
しかしながら、難しいは読み進めれば「クセ」になり、元々そっち系のお話が好きな方はますます「欲しく」なる、そんな物語が詰まってます。
毘沙門天のキャラも立っていて、とても軽快で飄々としている感じが好きです。色んな神様の名前が出てきますが、気になったらそれを調べるのも楽しい今作。
そして時折お話の間に入る、箸休め的なおふざけも、作者様のユーモアさを感じました。
まだまだ私は拝読中ですが、思わずレビューを書きたくなってしまいました(笑)
気になる方は、ぜひ一度読んでみて下さい!新しい扉が開かれるかも?
神話が好きなひとにも、そうでないひとにもぜひ読んでもらいたい一作です。
きっと、インド神話が基なのだろうと思いますが、その上に練られる荘厳で、なお流麗な世界には脱帽です。
さて、ここまで書いたところで、仏教や神話に興味があり、知識もあるひとでないと読めない、と勘違いされては困ります。
これは、確かに作者さまの豊富な知識と、巧みな表現力により構成された硬派な物語ではあります。
ですが!
今頃流行りのライトノベル系とは異なる魅力を孕んでいることを忘れてはいけません。
ライトノベルは、固定化された世界観のなかでヨーロッパ系の人々が住んでいる……みたいなイメージがあります。
ですが、これは違います。
神々の名が出てくるたびに「このひとはどんな神さまなのだろう?」と調べ、納得し、次へと進む。
このプロセスが、小説や物語には必須なように感じます。
ぜひ、時間があるときにゆっくりと堪能してほしい一作です。
普段はテイストが違う作品群を読んでいるので、読み進められるか不安だったのですが、結果的に言えば杞憂でした!
神様の話を描くのに適した文体となっており、他の作品よりも堅い印象を受けるとは思いますが、お堅い雰囲気ばかりなのか・・・と思うとそうではありません!
神様たちの雑談感を示すような内容も盛りだくさんとなっており、親近感を抱きつつ読むことができます!
また、ルビを振る基準が私のような神話に詳しくない人でもノイズなく読み進められるような基準で振られているようなので、目が止まることがありませんでした!
神話に興味のある方でも、そうでない方でも楽しめる新たな「神話」に興味の方はぜひご覧ください!
インドの神話世界を舞台にした壮大なファンタジー作品である本作は、バラモン教やヒンズー教に人々の信心を奪われそうになり、危機感を感じた仏教の神様仏様が奔走する物語です。
冒頭、梵天から「私と習合する気になったかえ?」と尋ねられた帝釈天が、「誰があんなカルト団と…」と答えるシーンから始まります。そんな感じの物語です!
毘沙門天、帝釈天、如意輪観音、地蔵菩薩……と有名な神様仏様が登場しますが、どこか人間くさくて、お一人お一人キャラが立っています。
ガヤガヤ会議なさる様子も可愛いんです!
「放浪癖のある月天」のワードがサラッと文中に出てきた時には思わずツボに入りました。
仏教世界の描写も美しくて、まるで絵巻物を見ているかのよう。
中々類似の作品を見ませんが、私の中では『西遊記』が近いかなと思っております。
難解な仏教の世界ですので、ここまで書かれるのに相当な勉強が必要だと思うのですが、その苦労を見せずサラッと描かれる作者様。
深い神様仏様愛を感じます。
テンションマックスの次章予告も一見の価値あり。
皆様もぜひ、この壮大な物語に触れてみてください!
本作は古代インドの世界を舞台として、東方への仏教伝来を神や仏の視点から描いた物語です。
かつてのヴェーダ神から信仰の座を奪ったかに見えた仏教勢力でしたが、目まぐるしく移り変わる衆生は再びバラモン教へと回帰を始めます。
それに危機感を覚えた帝釈天や釈迦如来たちは、毘沙門天に命じて東方への布教を画策するのでした。
非常に難解な古代インドの宗教情勢を、専門的な用語や語り口を駆使してエンタメ要素を交えながら綴っており、その特異性は書籍化作品も含めて、他の追随を許さぬほどにバイタリティに富んでいます。
難しい作品ですが、それ以上に凄い作品なので一読することをお薦めします。
人間ではなく、神仏の視点から描かれた仏教伝来記。
特徴的な点はまさにその「神仏視点」。
人間に取っては長い一生でも神仏にはほんのひと時。普通の歴史ものなら重厚濃厚に描かれるであろう聖徳太子が鞍馬の牛若丸が川中島の合戦が、あれよあれよという間に過ぎゆく。油断してたらあっという間、いや油断してなくてもあっという間。
これが本作の時間感覚であり、いかにも小憎らしい点である。
「あーっ! この人のこともっと見たかったのに、気がついたら終わってる!?」……本作を読むとそう思わせられることしばしば(特に歴史好きな方は)。しかし、これがまさに本作の重要な点ではないか。
「人間五十年、下天のうちを比ぶれば 夢幻の如くなり」――人間の五十年は神の世界の1日に過ぎず、夢幻のようにはかないものだ――。
神仏から見た人間はまさにこういうものではないか。「大切なものではあるが、気がついたら消えているようなはかないもの」――そしてそれは、現実の我々の人生もまた同じではないか。
時のはかなさに思いを馳せつつ、悠久の時の流れにどっぷりと肩まで浸かってみる。それが本作の楽しみ方ではないか、と思う次第である。
御仏の教えを流布すべく東方へと向かう毘沙門天の一大戦記。
時間の流れが雄大で、神々と仏の思惑が様々にぶつかり合う様が歴史の流れに合わせて語られる。時には大地を焼き尽くすほどの激しい闘いも描かれ、その様子は、猛々しさを迫力いっぱいに描写しながらも映画のワンシーンのように美しい。しかし文体は極めて軽やかで、優しく流れるように物語が進んで行く。
ときとして毘沙門の可愛いらしくコミカルな側面や家族の絆も描かれ、読み進むうちに様々に表情を変える毘沙門の虜になる。
仏教の歴史を知る人ならば歴史的な背景や伝説を思い出しながら楽しめるし、知らなくても(私はこちら)毘沙門の布教クエストとして楽しめる。
神話やファンタジー好きな人ならお勧めだし、そうでなくてもぜひ読んで欲しい一作だ。
毘沙門天、帝釈天……どこかで耳にされたことがあるのではないでしょうか。ですが、どんな存在であるのか、詳細な部分まで説明できる方はそう多くないのではと思います。
本作は、とっても人間臭く描かれる神仏をモチーフとした、重厚かつユーモア溢れる物語です。
作者様は神仏に造詣が深い方であると拝察します。難しくなりがちな題材ですが、ユーモア溢れる作者様にかかれば、硬くなりすぎることはありません。くすっと笑える描写も盛りだくさん。
エンタメとしても、もちろん面白いですし、物語を楽しみつつ神仏に関する知識が深まるのも魅力的ですね。
気になる神様が登場したら、ついつい調べてしまうこと間違いなし!
余談ですが、章末の「狂ってる次章予告」も、密かな楽しみの一つです!笑
神仏に興味がある方、豊富な知識に基づいた重厚な物語がお好きな方、ユーモアを楽しみたい方にもおすすめな作品です!
これは、凄いというもんじゃないです。私はこれは「書籍化」して欲しい一品です。インド神話時代の「ファンタジー」といえば「ファンタジー」なのですが、「ファンタジー」なのは「物語」だけ、「内容」というか「思想」は、本当に「仏教」を知らないと書けない一品です。
「仏教」の世界は「哲学」です。その「哲学」を理解することは「メチャクチャ」大変なんです。私も「哲学」は好きなので「かなり」勉強しましたが、筆者の領域には「足元」にも及びません。「大人」と「子供」レベルで違うのです。
「物語」としても充分魅力的ではありますが、一番注目してほしいのは「哲学」の部分です。この物語の「源流」に流れる「哲学」の部分を是非!味わってほしいです。
私は「どのような人であれ念仏ひとつで救われる」みたいなことを言ってた親鸞は間違っていると考えています。この作品を読んで「仏教」の考えからを理解して、さらなる「仏教」のすばらしい「考え方」を学ぶ一助にして欲しい作品です。
本当に素晴らしいです一作ですし、「仏教」の哲学は「本当に人の心を救う」ことを思い出させてくれる一作です。