にぎやかな神仏たちが織り成す、「極彩色」の仏教絵巻!

インドの神話世界を舞台にした壮大なファンタジー作品である本作は、バラモン教やヒンズー教に人々の信心を奪われそうになり、危機感を感じた仏教の神様仏様が奔走する物語です。

冒頭、梵天から「私と習合する気になったかえ?」と尋ねられた帝釈天が、「誰があんなカルト団と…」と答えるシーンから始まります。そんな感じの物語です!

毘沙門天、帝釈天、如意輪観音、地蔵菩薩……と有名な神様仏様が登場しますが、どこか人間くさくて、お一人お一人キャラが立っています。
ガヤガヤ会議なさる様子も可愛いんです!
「放浪癖のある月天」のワードがサラッと文中に出てきた時には思わずツボに入りました。

仏教世界の描写も美しくて、まるで絵巻物を見ているかのよう。
中々類似の作品を見ませんが、私の中では『西遊記』が近いかなと思っております。

難解な仏教の世界ですので、ここまで書かれるのに相当な勉強が必要だと思うのですが、その苦労を見せずサラッと描かれる作者様。
深い神様仏様愛を感じます。

テンションマックスの次章予告も一見の価値あり。

皆様もぜひ、この壮大な物語に触れてみてください!

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