豪華絢爛たる神々の群像劇に酔いしれる物語

並ぶ文字が、文章が、金色に光る。神々の言葉から花が咲く。考える前に読んで欲しいと思う物語だった。
まさかの神様を題材にした物語で、詳しくないけど楽しめるだろうか、と不安だったのですが、その不安は杞憂でした。
もう神々の織り成す群像劇。どこか人間臭い神様達のやり取りを美しい文章と共に堪能することが出来る物語だ。
流麗でどこか耽美な文章はより一層深く、神々の生きる世界へと誘ってくれる。詳しくなくても充分に楽しめる物語は、詳しくなった時にまた、新たな発見をすることが出来ると思うと楽しみが増えた。
豪華絢爛。色鮮やかな物語だ。
時に手を止めて神様達の姿を思い浮かべる。指先から足先まで鮮明に浮かぶような、細やかに鮮やかに色づく世界を思う。

読み進める程に登場神(人)物の性格や思想に惹き込まれ、神様達の繰り広げる濃密な世界観に酔いしれることが出来る物語です。

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