「新匿名短編コンテスト・再会編」参加作品

解説

「新匿名短編コンテスト・再会編」作品解説

【No. 038】オレオとの再会

https://kakuyomu.jp/works/16816927862378848244/episodes/16816927862995523981


 旧匿名コンでも皆勤だったオレオ。誰もやらなければ主催者自らやると決めているやつ。

「どんなふざけた作品でもアレよりはマシ」という安全ラインを引いておくのは大事だと思うのですが、しかし、今のカクヨムユーザーには本家『オレオ』を知らない方もいるんだろうな……と思うと隔世の感があります。



【No. 051】魔法少女・ブルーム・アゲイン

https://kakuyomu.jp/works/16816927862378848244/episodes/16816927863059439429


 今回最初の主力作。可愛い女の子が格好良く戦う作品が大好物なので、魔法少女の戦闘シーンは短いながら「燃え」を意識しました。狙い通りに熱かった賞が頂けて満足。

 ネタ帳によると、「ウルトラマンコスモス劇場版(少年とウルトラマンの出会い)とTV本編第1話(成長したかつての少年がウルトラマンと再会し融合)の流れを魔法少女でやる」という着想がスタートラインだったようです。

 裏テーマとして「文字数の限界への挑戦」もありました。冒頭の状況提示から、お姉ちゃんとの出会い・戦闘・別れまでの回想、再び現在に戻って力の継承と初戦闘、そしてラストの救いと旅立ちまでこれでもかと詰め込んで、「本当にこれ2500字!?」と驚かせたかった。普通に書いたら初変身のシーンくらいで字数切れになるところですが、頑張って収めました。2,500字ってほんと絶妙なキツさですね。



【No. 056】2,500字後に君は死ぬ

https://kakuyomu.jp/works/16816927862378848244/episodes/16816927863123880489


 毎度お馴染み「ふざけたほうの板野」シリーズ。自ら先頭、というか極北に立って「皆さんもこのくらいはっちゃけていいんですよ」と示すのは主催者の責務だと思うので、毎回意図してこうした作品を突っ込んでいます。

吉流よしりゅう君」の呼び名と「さては顔だけですね!?」「何が?」「取り柄がっ!」の流れは我ながらヒットでした。その吉流君が急に喋るイタリア語は「その通り! じゃあ、手始めに言語を日本語以外に変えてみよう!」と言っています。

 高野和明先生の『6時間後に君は死ぬ』は私の好きな作品なのでぜひ皆さんもお読みください。



【No. 065】復讐のローサ・クルエンタ 第Ⅶ章・令和JK編

https://kakuyomu.jp/works/16816927862378848244/episodes/16816927863297615459


 二つ目の主力作のつもりでしたが、ちょっと狙いは外したかも。コンセプトは「シリアスモードからコメディモードへの急変」。その落差を際立たせるために前半は思いっきり仰々しくしました。仇敵の表の顔の「サン=メルガル伯爵」はもちろんサンジェルマン伯爵が元ネタで、帝政期ローマから18世紀フランスまでいくつもの顔を使い分けながら暗躍してきた設定です。錬金術やら何やらで一つの肉体を保っている彼に対して、ローサは時代を超えるたびに別の少女の体に転生を繰り返しています。翻訳魔法みたいなものはないので、急に日本に飛ばされて苦労したことでしょう。

 既存作『NAVY★IDOL』しかり、自身の世界で真剣に戦いに明け暮れていた人物が、平和な現代日本にやってきて戸惑ったり頑張ったりする話が板野は好きなんですね。昔ハマっていた『フルメタル・パニック!』の影響もあると思うのですが、書いててすごく楽しい。

 もちろんお笑い芸人編の構想もあり、バラエティの雛壇に呼ばれて喋る話などを考えていたのですが、時間と需要の関係から執筆は見送り、かわりに『天国の咲楽へ』を書きました。



【No. 072】穴狙い

https://kakuyomu.jp/works/16816927862378848244/episodes/16816927863356115268


 見ての通りのふざけ板野ですが、旧匿名コンを知らない方に「穴」のことを説明しておく必要があると思って書きました。南雲さんが念願の「穴」を開いてくれてジジイも喜んでいることでしょう。

 作中の出走馬、もとい出走短編は、「テーマ『再会』の匿名コンでいかにもありそうなタイトル」を並べました。発想としては、昔、他の方の匿名イベント・ロボット編で書いた『劇場版 ギガゴリラVSカラテオーVS名も無き戦士VSアイナVSMedic07VSロビノくんVSR1-D1VSメカ掃除機VS真凛ちゃんVSホモ・サピエンス 集え!ぼくらのロボット達』(https://kakuyomu.jp/works/16816700428555431158/episodes/16816700428555672245)と似ています。こうした「ありそうでない架空の何か」を考えるのも好きなのです。

 ここで何の気なしに書いた「サイカ先輩」という名前が、後の彩花さいか先輩シリーズへと発展しています。



【No. 083】手を伸ばせば届きそうなあの星から

https://kakuyomu.jp/works/16816927862378848244/episodes/16817139554554586961


 私なりにウクライナの件を取り上げたつもりの一作。後に『素敵な再会のための言語フェチ的萌え作品ピックアップ』で述べた通り、ウクライナ語を用いてメタファーを明示する狙いでしたが、もっとわかりやすい方がよかったですね。

 なお、「宇宙航行以前の文明レベルで互いの存在を認知できる兄弟惑星」というのは以前からぼんやり温めていたネタで、今回は短編で使いましたが、本来は長編向きの設定だと思います。



【No. 090】「サイカイ」を取り戻せ!

https://kakuyomu.jp/works/16816927862378848244/episodes/16817139554614132996


 ふざけ板野全開のリポグラムネタ。Ctrl+Fで逐一チェックしながら書いたので実はそれほど時間はかかっていません。将棋の駒の名前が消えた文字と上手くハマったのは我ながらナイスな閃きでした。

 彩花さいか先輩の原型は、旧匿名コン「光VS闇編」の『匿名短編コンテストの字数制限に苦しむ人への光明』(バックアップ欠落)等に登場した例の先輩ですが、胸を押し付けてくるような描写は文字数の都合でなくなりました。結果的に、後の作品のちょっとピュアな彩花さいかさんにも繋がったので、削って良かったと思います。

 なお、板野のリポグラム遊びについては、短編作品集(https://kakuyomu.jp/works/16816700428484297111)にも収録していますので、よかったら覗いてみてください。



【No. 098】天国の咲楽へ

https://kakuyomu.jp/works/16816927862378848244/episodes/16817139554678092377


 割と本気で書いた『復讐のローサ・クルエンタ』があまり伸びなかったので、相乗効果を狙って読み口の異なる関連作を投入。サクラという名前は例の膵臓も意識にありましたが、ローサの母国語で「聖なる」の意味でもあり、字数に余裕があればそのあたりにも触れたかったですね。

 咲楽の顔をしたローサが本来の力の片鱗を見せて暴漢を射竦めるシーンは、『NAVY★IDOL』でもやったように板野の性癖ドンピシャで、時間が許せばもっと関連作を書きたかったですね。例えば、彼女が出演するテレビ局をテロリストがジャック。か弱い少女と思って「殺すぞ!」と襲ってくる敵を、「殺した経験もない者が随分と威勢よく吠えるものだ」とか呟いて軽く圧倒する、とか。いや、そういうのじゃなくてコメディが読みたい?



【No. 105】「新匿名短編コンテスト再会編」以外を取り戻せ!

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 彩花さいか先輩シリーズのリポグラム第2弾。3字抜いただけで凄いと言われるのも何か違う気がしたので、「そのくらいで驚いてもらっちゃ困りますよ?」と調子に乗って出しましたが、前作の数倍時間がかかった割にはそれほど話題にならず。エキシビジョンで本人が振り返っているように、ラストの呼びかけが上手くなかったように思います。

 後輩の前で素直になれないサイカちゃんは好きなんだけどなー。



【No. 112】光の旅人

https://kakuyomu.jp/works/16816927862378848244/episodes/16817139554777561968


 ウラシマ効果を題材に何か書こうと思って、飛行士の恋人をロボットになって待ち続けるとか、時間の隔絶ゆえに告白されても振らなければならないとか、最初は悲恋メインで構想していたのですが、なんかもっと明るい話のほうがよくね?となって、思い切り前向きに。

 よく考えたら、星司君が飛び立ってから地球時間で数年しか経っていないはずなので、彼もまだそれほどのミッションをこなしておらず(ヘタしたらまだ一回目の航行中かも)、割と近くにいると思うのですが、細かいことは言いっこなしで。

 なお「月乃」という名前はパッと思いついたものですが、自作間クロスオーバーの構想として、ローサを「花」、魔法少女のマイちゃんを「鳥」担当として、あと「風」と「月」のヒロインを加えて花鳥風月カルテットを作ろうかと考えていた名残でもあります。結局、さしたる意味もなく同一作者アピールするよりは、別々に評価してもらった方がいいと思い直し、「風」担当は出さずじまいに。「星司」は勿論ウルトラマンAエースからですね。



【No. 116】お嬢様の色霊(いろだま)

https://kakuyomu.jp/works/16816927862378848244/episodes/16817139554788586166


 今回の匿名コンに参加して下さった夢見里龍先生への当て書き。以前私が好きだと述べた作品から膨らませて今回の応募作を書いて下さったというので、せめてもの返礼になればと思い、これまで聞かせて頂いた限りで夢見里さんがお好きそうな内容を盛り込みました。

 もちろん、彼女のような美しい文章は私にはとても真似できないので、飾らない語りを通じて文字通り彼女に委ねる形としましたが、そうしたら「聴き手の女性はお嬢様の生まれ変わりかも」と、私もそこまでは考えていなかった解釈を提示して下さって震えました。彼女もそういう誰かの生まれ変わりなのかもしれません。



【No. 119】じゃあちょっと子供の頃に手放した本と大人になってから再会した話でもしますね、まあこれ小説って言うよりただの体験談なんですけど

https://kakuyomu.jp/works/16816927862378848244/episodes/16817139554842358103


 特筆すべきこともなき一作。並べているウンチクの内容は事実ですが、語り手の年代はフィクション……というか特オタ仲間から聞いた体験談です。



【No. 130】素敵な再会のための言語フェチ的萌え作品ピックアップ ~作者の人そこまで考えてないと思うよ~【GL要素あり】

https://kakuyomu.jp/works/16816927862378848244/episodes/16817139554921968342


 ローサシリーズと『手を伸ばせば届きそうなあの星から』を伸ばしたくて書いた与太話。その効果はあまりありませんでしたが、本作自体のオチはまあまあキマっていたと思います。



【No. 133】龍神様への捧げ物

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 続く『シン・モジラ』との落差ありき。コメディ作品から真面目な作品に転じるのは、旧匿名コン「過去VS未来編」の『信濃サナの本当にあった話「艦長を殴った少尉」』(https://kakuyomu.jp/works/16816700428555431158/episodes/16816700428556031860)と『一本の角瓶』(https://kakuyomu.jp/works/16816700428555431158/episodes/16816700428556035132)でやったので、今回は逆に真面目なほうを先に出してみようと。狙い通りの効果が出て満足でした。

 日本におけるこうした風習は、内陸地の湖沼や河川など、もっと閉じた世界で行われるイメージがあり、外洋から来る存在に対してというのはあまり見覚えがないのですが、まあ劇場版仮面ライダー響鬼では海からオロチが来ていたからいいかな……と。



【No. 134】シン・モジラ ―特謎単変生物混成対応班―

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 今回の匿名コンで『シン・ゴジラ』のパロディをやる発想は当初からあり、「巨大不明生物」のアクセントで「作者不明短編」という言い回しを考えたりしていたのですが、何と戦うかが思いつかず保留となっていました。そこへ「生贄のかわりに物語を捧げる」という発想が降ってきたので、「じゃあソレと組み合わせて遊ぶか」と一気に二作分の構想がまとまった次第です。執筆前のメモには「オペレーション・アラビアンナイト」という単語もありました。

 本作の彩花さいかさんのようなゲスト出演の仕方は大好物で、ここぞとばかりに遊んでいます。名字が「涼宮口すずみやぐち」なのは、前身となった「光VS闇編」のルビ芸先輩の時点から「劣化涼宮ハルヒみたいだな」と思っていたので、涼宮みたいな口調で涼宮口ということなのですが、偶然にも『シン・ゴジラ』の矢口さんをパロったような響きになったことに後から気付きました(ポジション的には尾頭さんに近いですが)。

 作中に出てくる「南戸島」という地名は勿論『ゴジラ』の大戸島のパロディ。『龍神様への捧げ物』の展開からすると、朝鮮半島に面した日本海側に位置すると思われ、その伝承のモジラが東京湾から上陸するのはヘンなのですが、まあ細かいことは言いっこなしで。



【No. 145】青春のアイドル

https://kakuyomu.jp/works/16816927862378848244/episodes/16817139555019216041


 今回のテーマを「再会」と決めた時から、明日待子さん(実在の人物)のエピソードはぜひ取り上げたいと思っていました。板野がアイドル物を一作も出さずに終わるわけにはいかないですし。2017年頃、明日待子さんがかつてのファンと再会するというテレビの企画が実際にあったので、そこからも着想を得ています。

 本作の後で、今回の匿名コンにおけるアイドル物の作品数をネタにしたメタコメディの構想もあり、ここまでにポンデ林さんの彩川イチカちゃんと、『2,500字後に君は死ぬ』に出てきた『NAVY★IDOL』の大和ナナ、そしてこの明日待子さんの3人しかアイドルが登場していないことに触れて「3人中2人が戦中の人じゃないか!」と言わせるのを考えていましたが、それほど面白くなく、後に結依の話を思いついたこともあってボツに。



【No. 155】爆笑!彩花ちゃんのAI執筆会 feat. AIのべりすと

https://kakuyomu.jp/works/16816927862378848244/episodes/16817139555079614178


 特筆すべきこともなき一作。彩花先輩が気に入ったのでもう一回くらいは出しておきたくて。

 なお「AIのべりすと」を使ったのは本当ですが、文字数の都合もあり、キャラの発言が自然に繋がるように行を削ったりはしています。「AIのべりすと」のナマの出力内容は、会話の途中で発話者が入れ替わってしまったりと、もっと支離滅裂です。急にあとがきを入れてくるのはマジですが。



【No. 159】結依が夢に出てきた

https://kakuyomu.jp/works/16816927862378848244/episodes/16817139555105621961


 結依というのは板野の既存作『IDOLIZE』の主人公(本作の結依とは勿論別のキャラ)の名前ですが、この日の朝、本当に彼女が夢に出てきたんですよ。それで思いついて一気呵成に書き上げました。『IDOLIZE』の作中、研修医のハル先生というキャラに結依が仄かな想いを抱きかける展開があり、旧匿名コン「始まり編」でも彼と結依の会話を匂わせる『終わらぬ物語に祝福を』(https://kakuyomu.jp/works/16816700428555431158/episodes/16816700428555783558)という短編を書いていたのですが、この日見た夢も結依とハル先生が恋人のようにデートしているものだったので、そのイメージを落とし込んでいます。

 なお、実際の板野は過去作のキャラに対してここまで妄執的ではありません。思い出として大事にしてはいますが、あくまで終わったこととして割り切っているというか……。でも、そんな私でも、再びあの結依を生かしてやれたような気持ちになれて、ちょっと楽しかったのは事実です。



【No. 168】胸の炎は何度でも

https://kakuyomu.jp/works/16816927862378848244/episodes/16817139555165418774


『魔法少女・ブルーム・アゲイン』を書いた当初から、それを作中作として演者同士の再会の話を書く構想はありました。最初は子役のほうが憧れのお姉さんから勇気をもらう話で考えていましたが、そのまんますぎて面白くないので、逆に落ち目のお姉さんがマイちゃんに励まされる話に。それも元は、枕営業を迫られて悩んでいた彼女が、マイちゃんの純粋さに心打たれて勇気を出して枕を拒むという発想でしたが、話がジメジメするのはイヤなので、カラッとしたキャラで最初から枕を突っぱねている設定にしました。事務所の社長を味方側に立てたことで読み口が軽くなったと思います。

 ちなみに、マイちゃんの名前はフェニックス繋がりで『電撃戦隊チェンジマン』のチェンジフェニックスこと翼麻衣が由来であり、だからこっちは同じチェンジマンのチェンジマーメイドこと渚さやかから名前を取って、二つ名もマーメイドなんですね。まあ僕は戦隊オタクとかじゃないのであまり詳しくは語れないんですけど。

 あと、同じく最終日に『ハッピーエンドは自らの手で』も投稿するのが決まっていたので、アイドルの枕営業という要素を先にこちらで印象付けておいて、あちらでは明言しなくても連想してもらえるようにという計算もありました。無関係の作品同士で似たような要素が出てくる“偶然”が話題になるかなと思いましたが、最終日の怒涛の作品数の前にそれどころじゃなかったですね。



【No. 176】ハッピーエンドは自らの手で

https://kakuyomu.jp/works/16816927862378848244/episodes/16817139555142584910


 先の「結依が夢に出てきた」を書いた時点で、まあ、これはやらねばならないだろうと。文字数が許せば、ラストの縁談を断るくだりで「僕はブラックジャックやDr. コトーに憧れて医者を志したんです」という台詞を入れたかった。エキシビジョンの設定はその名残です。なお、本作の完成は本当に時間ギリギリで、イカサマなしで掲載順ラストになりました。

 先生と結依のその後はエキシビジョンの『生きる』にて。二人の物語をもっと書いてやりたい思いもあり、このくらいの短編で終わるからいいんだという思いもあり。



【Ex- 130】素敵な再会のための「繋がり作品」ピックアップ

https://kakuyomu.jp/works/16816927862378848244/episodes/16817139555190254361


 グループDM内でも繋がり作品のリストアップが盛り上がっていたので、これは主催者の務めとしてやらねばと。実際、作者名をわかっている主催者の立場でなければ、ここまで自信満々には書けなかったと思います。



【Ex- 119】じゃあちょっと大正から戦前にかけての日本アイドル史について聞いた限りの話を語っておきますね、まあ僕自身はそこまで詳しくもないんですけど

https://kakuyomu.jp/works/16816927862378848244/episodes/16817139555235424439


 グループDM内で「明日待子さんって実在した方ですよ」「架空の人物だと思ってました!」といった流れがあったのが22:30頃。その直後の0時にこれを公開して「えっ、この短時間でこれ書いたの!?」と皆さんをビックリさせたい思い一つで書きました。種明かしすると、述べているウンチクのほとんどは『NAVY★IDOL』内の「飛羽隼一の海軍ワンポイント講座」で一度書いた内容です。



【Ex- 176】生きる

https://kakuyomu.jp/works/16816927862378848244/episodes/16817139555296096553


 この匿名コンが終わったら、もう先生と結依の物語の続きを書いてやれる機会はないと思うので、最後に二人のハッピーエンドを明示しておきたかったのです。とはいえ、あまり甘々な話を書くのも違うので、別の子の視点を通じて「その後」を匂わせる形にしました。「改正戸籍法がなかった令和の初め頃までは~」とか「お姉さん、平成の人?」のような一文でサラッと未来の年代を表現する書き方は私の好物です。

 作中で今回の匿名コンの作品に触れるくだりはほんの遊びですが、「あの内のいくつかは、先生の考えたお話だったのかもしれないな」と言わせることで、まさか全部が同じ作者の作品ではないだろうと思わせておき、結果発表後に「全部同じ人だったの!?」と改めて驚いてもらう狙いでした。



【Ex- 155】必見!?彩花ちゃんの没ネタサルベージ会

https://kakuyomu.jp/works/16816927862378848244/episodes/16817139555504093532


 特筆すべきこともなき幕引き。光源氏と紫の上の転生コメディは本当にやりたかったのですが、イマイチ構想がまとまらず実現しませんでした。手元のメモには「もう! あなたに! 流されないって! 決めたのぉ!」「君は所詮私のもとを離れては生きられないのだよ」「うるさいうるさいうるさい! 今は女の子だって自由に生きていいんだもん!」とかなんとか書いてあります。なんだこれ。

 また、ここには挙げませんでしたが、私自身が最近『名探偵コナン』を十年ぶりくらいに再読していることもあり、男女の幼馴染の再会とコナンを絡めた話も構想していました。赤井秀一が出てきた頃くらいのコナンまでしか知らない男主人公と、安室さんら多数の新キャラが出てくる今のコナンをずっと愛読している幼馴染の女子が、大学生か新社会人くらいになって再会。「俺達はとっくに新一の年齢を追い越してしまった」だのと言いながら、ラストは「コナンだと幼馴染は必ずくっつくんだよ」と女の子のほうから押し切ってくる、という。もう少し余裕があったらこれも書いたかもしれません。


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