【No. 155】爆笑!彩花ちゃんのAI執筆会 feat. AIのべりすと

「じゃじゃーん! 始めるわよ、彩花さいかちゃんのAI執筆会! 略してS.AI会サイカイ!」

「何です、先輩。部室に来るなりハイテンションで」

「文芸部の子達から面白い課題を預かってきたのよ」

「あちこち掛け持ちしすぎで過労死しません? こないだも映研のパロディ映画に協力したばっかりじゃないですか」

「掛け持ちはしてないわよ、オブザーバーになってるだけ」

「よその部の手伝いもいいですけど、まずはボードゲーム部の活動を全うしてくださいよ。ホラ、昨日も将棋投げっぱなしで帰ったじゃないですか」

「あぁ、その局面だったら、6三飛成→6二飛→3三成銀→同桂→同角成→1二玉→6二龍→同金→2二飛まで九手詰め。あたしの逆転勝ち」

「ファッ!? いや、絶対AIでカンニングしたでしょそれ!」

「ぴーぴゅー」

「口笛ヘタすぎなんですって。で、今回は何の文字が使えないんです?」

「今日はそういうのじゃないわ。これよ、今話題の『AIのべりすと』https://ai-novel.com! これがどのくらい使い物になるか実験してみようってわけ」

「どうでもいいですけど、先輩のデフォルトの口調ってそんなんでしたっけ。なんかもう、ヘンなお嬢言葉やら九州弁やらの印象が強すぎて……」

「リポグラム位相空間においては言語野への量子干渉が発話活動の偏向性に変調を及ぼす事例が確認されています」

「そのノリ気に入ったんですか? もうずっと映研に居たらどうです」

「そんなこと言って、彩花ちゃんが居ないと寂しいくせにー」

「いや、僕は別に……。ていうか、実験するんでしょ? 早く始めましょうよ」

「照れるな照れるな後輩。ではっ、早速『AIのべりすと』にアクセスしましてー。冒頭は『太郎と花子は再会を誓って別れた。』でいくわ」

「その後にAIが文章を付け足してくれるんですね」

「二人は無事に再会できるでしょうか。実験スタート!」




【試行第1回】


太郎と花子は再会を誓って別れた。それから、十年以上の月日が流れた。

その間に、ぼくは花子と結婚していたし、息子も生まれていた。

ぼくたちは、ずっと連絡を取り合っていたのだけれど、花子の妊娠がわかってから、ぼくの仕事が忙しくなって、なかなか会えなくなってしまったのだった。


―――


「えっ、太郎どこ行ったんですか」

「さあ? 『ぼく』が連絡を取り合ってる相手が旧友の太郎なんでしょ」

「NTR物じゃないですか」

「とりあえず、もうちょっと続きを出力してみるわね」


―――


「おやじさん、元気か?」

「ああ」

「いま何してるんだい? 仕事は何をしている?」

「うーん……まあ、いろいろだな」

「そうか。おやじさんのことだから、まだどこかで働いているのかと思っていたけど……」

「それがね、あなた、もういい加減に隠居したほうがいいんじゃないかと思ってねえ」

「そんなこと言って。ほんとは働きたくないんでしょう?」

「いや、そりゃ働きたいよ。だけど、この年になって、また働くとなると、やっぱりきついだろう」

「じゃ、どうする気だい?」

「そうだなあ……」

と、田宮はちょっと考えて、「実はさっき、会社を辞めてきたところなんだ」と言った。


―――


「いや、おやじさんって誰ですか。『ぼく』と花子の話はどうなったんです」

「うーん。この話はもう打ち切りにして、次行ってみましょう」

「いきなり出てきた田宮ってのも何だったんだろう……」


―――


【試行第2回】


太郎と花子は再会を誓って別れた。「さて、どうしたもんか」

と、勇次郎が言った。

「まずは、東京へ帰らなきゃならない」

「そうね。でも、わたしたちは東京に家がないのよ」

「あるかもしれん。しかし、この格好で帰ったんじゃ、警察沙汰になるだろうし……そうだ! どこかに隠れるんだ!」


―――


「いや、どんな格好してるんですかコイツら!」

「変態仮面みたいな絵面が思い浮かんだけど……。まあ、もうちょっと続きを見てみましょう」


―――


「隠れる?」

「うん。どこか田舎にでも行って、百姓仕事をしながら暮らすんだよ」

「まあ、素敵!」

「とにかく、おれたちには金もない。着のみ着のままだ。なんとかして、金を稼がなければならない」

「ええ」

「そして、東京に帰るまでに、おまえにはやることがある」

「なんですか?」

「いいか。おれたちがこの世界に来た理由は、ひとつしかない。あのお化け屋敷だ」

「あの変な建物ですわね」

「ああ。あの中に入ってみたいと思うだろう? いや、入らなくちゃいけないんだ」


―――


「これはこれで面白そうな話ではありますけど、太郎も花子も全く出てくる気配ないですね」

「百姓仕事に目を輝かせてる女の子がなにげにツボだと思うのよ」


―――


【試行第3回】


太郎と花子は再会を誓って別れた。「それじゃあ、お兄ちゃん。またね」

「うん、元気でな」

そして、花子さんは光太郎に別れの挨拶をして、俺たちは手を振った。


―――


「いや、光太郎どっから出てきたんですか」

東光太郎ウルトラマンタロウ南光太郎仮面ライダーBLACKか、それが問題ね……」


―――


「……行っちゃいましたね」

「そうだな…………さてと、俺達もそろそろ行くか」

「そうですね」

俺はそう言って、花子と別れた後に、今度は真白と一緒に行動する事にした。

「先輩! 次はどこに行きます?」

真白がそう言いながら、腕を組んで来た。

「えっと、取り敢えずゲームセンターに行ってみるか? プリクラとか撮りたいし」

「分かりました!」

こうして、俺達はデートを楽しむためにゲームセンターに向かうのであった。

**

***

あとがき失礼します(._.)

いつも『何故か学校一の人気者〜なぜか異能バトルに巻き込まれた〜』を読んでいただきありがとうございます!! この作品もとうとう100話を迎えました!!! これも皆様のおかげですm(__)m 本当に感謝しかありません! 今後ともよろしくお願い致します!!


―――


「えぇっ!? いきなり後書きとかねじ込んできましたよ!?」

「どうも、ウェブ小説めいた文章は途中で収拾つかなくなったら強引に後書きを入れて打ち切ってくるみたい」

「人間より賢くないですか?」

「ということで、彩花先輩シリーズのご愛読ありがとうございました! 皆様の応援のおかげでここまで書き切ることができました! 願わくばまた続編でお会いできますように」

「早速AIのマネしてて草」

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