概要
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「このままでは、11万頭の牛が死んでしまう」
2018年9月6日 3時7分 北海道を襲っ
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!街を襲った大停電。獣医たちは命を救うべく奮闘する
2018年9月6日に北海道胆振地方を襲った大地震。この地震で起こった大規模な停電は記憶している人も多いだろう。その停電の影響をある意味一番大きく受けてしまったのが、ある種意外なことに酪農家たちだった。
酪農と停電は一見そこまで重要な関係ではないように思えるが、実際は牛の給餌も搾乳も電気がなければ行えない。そして搾乳ができないという状況は牛の命にも大きく関わってくる。獣医師の篠崎は一頭でも多くの牛を救うべく大パニックに陥った農家を駆け巡る。
現実に起きた出来事を元にした本作品だが、注目すべきはその臨場感だろう。電気が来なければテレビもつかなければ携帯の充電もできず、冷凍庫の中のアイスは溶け…続きを読む - ★★★ Excellent!!!あの日の記憶と牛達と
この作品は、平成30年9月6日03:07に発生した胆振東部地震をもとにした物語です。
全体を通して、地震発生、そしてその後に起きた停電、さらにはそれにより酪農家が受けた被害について描かれています。
文章は主人公の女性の一人称視点で、軽快に進んで行くので、読みやすいです。
しかし、内容はけっしてライトではありません。
地震によって、刻一刻と忍び寄る危機的事態が描写されます。
個人的に一番驚いたのは、牛についてです。
地震は日本に住んでいれば少なからず経験しますし、停電も対策は知っているかもしれません。
けれど、停電が牛にどういった悪影響が及ぼすかなどはこの物語を読まなければ知るこ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!北海道を直撃したあの地震をリアルに描く獣医師の物語。
2018年に北海道を直撃した大きな災害、『地震』の時の、とある女性獣医師の出来事を綴ったドキュメンタリー風に仕上がっているほぼノンフィクションに近い物語です。
この地震のニュースはもちろん報道などで知ってはいましたし、農場の牛の多くが搾乳作業が進まずに困っている、なども聞いてはいました。大量に廃棄されている牛乳も多くあると。
そのニュースを聞いて「大変だな……」とは思ってはいましたが、この物語に出会い、よりその事柄に詳しく触れることになるとはあの頃は思いもしませんでした。今、出会えたことに感謝をしたい、とても臨場感溢れる内容となっています。
この物語を読んで、ニュースでは決して知ることが出…続きを読む - ★★★ Excellent!!!電気が届かなくなったあの日、人々の心を照らしていたものは
3年前、北海道で大停電があったことを覚えておいででしょうか。
あの時、何が起きていたのか。牧場を回る獣医師さんの視点で綴られた物語です。
電気が来ないため搾乳機が動かず、体調を崩していく乳牛たち。
農家さんの不安、獣医師さんの奮闘。それが決して重くなりすぎない、コミカルかつリアリティある絶妙な筆加減で描かれています。
北海道の牧場と聞くと「大自然」みたいなイメージですが、それでも電気は必要不可欠。
ごく当たり前にある生活も、実はたくさんの人々の地道な働きの上に成り立っているのだと実感しました。
絶望に膝を折りそうな時、何が人の心を支えるのか。
これまで頑張ってきたこと、繋いできた絆、共…続きを読む - ★★★ Excellent!!!あの暗闇の中、懸命に命と向き合ったとある獣医師の物語。
皆さまは覚えておられるでしょうか?
2018年3月に北海道で大きな地震と大停電があったことを。
後に胆振東部地震と名付けられたそれの最中、駆け回った一人の女性がいた。
彼女は獣医師。牛などを専門とするお医者さんだった。
地震と停電が起こった時。それは人間だけでなく、乳牛たちにとっても死活問題だったのだ。
どういうことなのか? それは本作を読んで頂きたい。
少なくとも畜産に疎いわたしは、この事実を知りませんでした。人間のみならず、牛たちも苦しく辛い思いをしていたのです。
減災。その為にわたしたち一人一人が出来ること、きっとたくさんあるのではないでしょうか?
そしてこの物語、作者さまの…続きを読む