概要
紅蓮の女帝と先帝の遺児、その対決
「黒き翼の大天使」新羅辰馬死後30数年を経た世界。エーリカ・リスティ・ヴェスローディアは第一皇妃・神楽坂瑞穗を謀殺、牢城雫を追放し、唯一無二の女帝として専権をふるう。政治的にはきわめて有能ながらその峻厳な政治方針は「紅蓮の女帝」と称され、人びとから畏れられた。亡夫・辰馬の遺言を守って「万民が笑顔でいられる世界」を実現すべく今は苛烈に事を進めるエーリカに反発する勢力は多く、しばしば起こる叛乱。関係ないといつも通り冷徹に処断し、過去に思いを致そうとするエーリカ、その逃避を許さぬとばかり飛び込んできた報せは「先帝の次子、新羅乕、サトラ・アカツキ(アカツキ地方)で挙兵!」というものだった。