概要
罪は一生ゆるされないのだろうか。
【アルファポリス「第10回歴史・時代小説大賞」奨励賞受賞作品】
江戸時代、地方の小藩の青年小野三之助は、かつて犯したあやまちの、罪の意識に10年間さいなまれていた。そして、その相手、――かつて女中として身近にいた加代に、三之助は再会する。
罪はゆるされるのか。三之助は再生できるのか。
江戸時代、地方の小藩の青年小野三之助は、かつて犯したあやまちの、罪の意識に10年間さいなまれていた。そして、その相手、――かつて女中として身近にいた加代に、三之助は再会する。
罪はゆるされるのか。三之助は再生できるのか。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!罪は消えないし許されないかもしれないけれど
だからといって不幸になるとは限らない。主人公・三之助は決して強い人間では無いと思います。過去に犯した罪によって心の一部を閉ざし、苦しみながら、けれども積極的にそれと向き合おうとはしていない。ただ、周囲の人間の優しさと偶然の成り行きから、そうする機会を得られただけのこと。
それでも決して悪い人間ではないんですよね。過去の罪にしても若さゆえのもので、男なら多少は仕方ない部分もあったと共感してしまうところ。そういう三之助の弱さや、踏ん切りがついたからこその最後の活躍、その他の様々な部分にリアリティが感じられます。
ラストはとても爽やか。ハッピーエンドというより、そこへ向かう過程の部分で終わっ…続きを読む