第5話

1ヶ月と言っていた棗だが

思った様に進んでいないらしくかれこれ三ヶ月が経つ。


その間の能力テストや単位を取るためのテストは理事長室で皆で仲良く受けた。


「次何するん?

暇すぎ死にそうなんやけど!!」


「自分の部屋帰れば?葵。」


そして、不登校児達が何故か要の部屋に集まり

毎日グタグタ過ごしていた。


「そうやっ!ゆき!

今からヤろうや!」


この変なことを突然言い始める茶髪のツーブロックの男は、葵。


「暑くて勃たない。

ヤリたかったら勃たせてみれば?

まぁ、葵の後ろで睨んでる翡翠に怒られてもいいならだけど」


淡い青色の髪を耳にかけいつもニコニコ笑ってるのが翡翠。

葵の彼氏である。


「なんやぁ!翡翠!妬いてんのかぁ?

もう、そんな妬かんでも翡翠が一番やで!」


「そういう事じゃない。

要?奥の部屋借りるね。行こうか、葵。」


あぁ、アレはお仕置きコースかな。


「あれ?豊は?」


キョロキョロ周りを見る要。


「ん?豊は台所でご飯作ってる。」


そっかっ!と言って僕に持たれなおす要。

部屋着の短パンから見えるぷにぷにの太ももをぷにぷにしてると癒やされる。


「もうっ!駄目って言ってるでしょ!ゆき!」


「本当に駄目なの?」


耳元で囁きながら太ももを触っていた手を徐々に上にのぼらせる。


「ンッ…もうっ!駄目!」


僕の手を掴む。


「どうしても?」


「どうしてもっ!僕棗に怒られるの嫌だもんっ!」


「だって三ヶ月もご無沙汰なんだよ?

僕の息子が我慢できないっていうんだ」


「それなら、トイレでぬいておいで!

取り敢えず僕はダメッ!」


そう言って再びPCに目線を戻す。



ポロンッ


「あ、明日から学校来ていいって。

出来ればお昼に食堂来てほしいって。」


「何で食堂?」


キョトンとした顔で首を傾げる要。


「飯ー。

あれ?翡翠達は?」


焦げ茶色の髪の毛に黒縁眼鏡をした豊はご飯を運びながら周りを見る。


「いつものお仕置き。」


「なるほどね。

それなら先に食べようか。」


要と一緒にソファーに座る。


「「いただきます」」


「あ、明日昼に食堂集合だって。」


やっぱり豊のご飯は、美味しい。

それに何かホッとするんだよね。

煮物美味しい、特にレンコン好き。


「食堂ねぇ。

他の奴にも一応伝えとく。

まぁ来るかはわかんないけど。」


「ん、よろしくね。」


皆気分屋だからなぁ。

一応話はしてあるけど、気が向いたら行くって言ってたしね。


「それにして、棗は何をしてたんだろうなぁ」


「ゆきは、知ってるの?」


「二人して僕の事見ないでよ。

僕も棗が何してるか知らないし。

だけど、いつもの何か企んだ時のニタニタ顔はしてたから変な事企んだんだとは思うよ。」


「まぁ、明日になればわかるか。

要も行くだろ?」


「うん!何が起きるか気になるしー!」


制服は持ってきてもらうとして…

明日の昼間で何しよっかな。

というか、皆で行ったら目立つ気がするけど…いいのかな。



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